「惰性67パーセント」感想&評価(ネタバレ注意)~美術系大学に通う女の子の下ネタとハプニングを詰め込んだ日常系コメディ~


 今回は紙魚丸先生が「ウルトラジャンプ」で連載中、美大に通う男女の友情とちょっとエッチなハプニングが描かれた日常系コメディ作品「惰性67パーセント」について紹介します。

 「惰性67パーセント」は美大に通う主人公、吉澤みなみの部屋や大学を舞台に、彼女の部屋に入り浸る友人たちとのだらしない日常を描いた物語。

 気の置けない友人たちとの下ネタ満載のやり取りや、迂闊で隙だらけな女の子が墓穴を掘っていく様子がかわいくて笑える内容となっています。

 リア充ってわけじゃないけど、こいつら羨ましい大学生活送ってんなぁ……

「惰性67パーセント」の概要(あらすじ・設定)

「惰性67パーセント」のあらすじ

 主人公の吉澤みなみは美術系大学に通う20歳の女子大生。

 一人暮らしで漫研に所属している、ちょっと迂闊でだらけた普通の女の子です。

 ある日吉澤は、友人の北原萌に漫画のアドバイスを頼んだところ、北原は西田と伊東という二人の男友達を連れて吉澤のアパートを訪問してきたのですが、それに慌てる吉澤。

 それもそのはず、吉澤は漫研で製作するエロ系小冊子を描くため、男の子のアレの形が分からないから教えて欲しいと頼むつもりだったのです。

 わざわざ来てもらって追い返すわけにもいかず、そのままアレの形について男女四人であれこれ話し合う吉澤たち(結局、今は自費出版でもしっかり修正を入れないといけないので、ディテールにこだわる必要なしという結論に落ち着きますが)。

 そんな馬鹿なやり取りを切っ掛けに北原、西田、伊東の三人は吉澤のアパートに日々入り浸るようになります。

 「惰性67パーセント」では、そんな彼らが主に吉澤のアパートを舞台に繰り広げる、ダラダラした日常のやりとりと、ちょっとエッチなハプニング、美大生らしいインテリあるあるを詰め込んだ物語となっています。

「惰性67パーセント」の舞台設定(アパート、大学)

 物語の大部分が描かれているのは主人公である吉澤みなみのアパートです。

 広さは6畳でキッチン、ユニットバス、ベランダ、押し入れのある建物の二階。

 アパート自体がやや古めかしい雰囲気の建物で、オートロックとかそんな上等なものはついていません。

 大学から近いということで北原たちが入り浸っており、この部屋を舞台に様々なエロハプニングが引き起こされていきます。

 ちなみにアパートがあるの舞台は神奈川県相模原市の橋本周辺

 作中では吉澤たちが通っている美大の名前は明言されていませんが、登場する地名や建物の造形などから東京造形大学であることがほぼ確定しています。


「惰性67パーセント」の主な登場人物

吉澤 みなみ(よしざわ みなみ)♀

 本作の主人公で、美大の絵画科に所属する20歳の女性。

 外見はメガネで野暮ったい雰囲気ながら、スタイルの良い巨乳美人(上から92、64、88)。

 思いつきで美大に進学することを決意し、一浪して美大に入る。

 絵画科のアトリエに居場所が作れず何となく漫研に入ったが、その活動内容がエロ漫画限定という偏ったものであったため、辞めようか悩んでいる。

 好物は酒や焼き鳥で、趣味はネット通販という典型的な怠惰系大学生。

 言動が迂闊で隙だらけであり、作中では自らエロい状況に陥ることが多い。

北原 萌(きたはら もえ)♀

 吉澤みなみの悪友で、美大のデザイン科に所属する女子大生。

 外見は茶髪と眠たげな眼が特徴のスレンダーな少女(上から80、59、84)。

 酒とタバコとギャンブルを好むいかにもな大学生で、飄々としたノリで吉澤をエロハプニングに引き込むことが多い。

 男女問わず交友関係が広く、西田と伊東を吉澤のアパートに入り浸らせることになった元凶。

西田(にしだ)♂

 美大のアニメ科に所属する男子学生で、吉澤のアパートに入り浸る男その①。

 外見は三白眼気味ながらそこそこ整った顔立ちをしている。

 ゲーム好きで吉澤のアパートでゲームをしていることが多い。

 比較的常識的な感性の持ち主で、吉澤に対しては明確に好意を持ち、その迂闊さと隙の多さにドギマギしているが、具体的な進展はない。

 女性経験なし。

伊東(いとう)♂

 美大に通う男子学生(所属している科は不明)で、吉澤のアパートに入り浸る男その②。

 外見はモジャモジャ頭のもっさりした雰囲気の男で、エロ関係を中心に得体の知れない知識を多数保有している。

 西田と異なり、吉澤や北原を女性として意識している様子はない安心感のあるオタク。

 ……かと思いきや、吉澤の後輩の上沼と付き合っている


「惰性67パーセント」はここが面白い(感想・評価)

だらしなくてちょっと迂闊な女の子のムッツリエロハプニングが満載

 「惰性67パーセント」は主人公である吉澤みなみの部屋を主な舞台に、日々のちょっとした(?)下品なやり取りやエッチなハプニングを描いたショートエピソード形式の作品。

 基本的には何も考えずゲラゲラ笑えるコメディ作品なのですが、吉澤たち4人の男女の友情と微妙な距離感、大学生らしいだらしなさが読者の共感と憧れを誘う内容となっています。

「大学時代、同性同士だとこんな感じだったなぁ」
「え? 男女でこんな羨ましい距離感あり得るの!?」

 みたいな。

 また、ところどころに織り交ぜられた美大特有のあるあるやインテリ要素が絶妙なアクセントになっていて良いですね。

 また、実在する美大近辺の地名やお店がそのまま描かれていて、土地勘のある方には特に馴染みやすいものとなっているんじゃないでしょうか。

女の子たちがかわいい! 絵が上手い!

 この「惰性67パーセント」最大の魅力は、「女の子がかわいい」「絵が上手い」というところに尽きるでしょう。

 特に主人公の吉澤みなみはメガネで地味系で巨乳と、見事にポイントをおさえており、作者の紙魚丸先生の画力の高さもあって非常に魅力的です。

 またこの作品、キャラクターだけじゃなくて背景や構図など、基本的な画力がとても高いんですよね。

 本当にコメディ作品とは思えないクオリティです。

 男性諸氏には文句なしにおすすめできる作品ですが、ややセクシャルな描写や下ネタが多いため、女性の場合は好き嫌いが分かれそうな内容となっています。

 ただ直接的な描写はありませんし、女性でも共感できる部分は多いと思いますので、是非一度「ジャンプ+」の無料試し読みから始めてみてはいかがでしょうか。



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