「であいもん」感想(ネタバレ注意)~アニメ化決定! 京都を舞台に描かれる疑似父娘の物語、タイトルの意味は?~


 今回は浅野りん先生が「ヤングエース」で連載中、この度アニメ化が決定した「であいもん」について紹介します。

 「であいもん」は京都和菓子屋を舞台に、バンドマンを目指して上京していた出戻り息子と、その和菓子屋の跡継ぎを目指す幼い少女のハートウォーミングストーリー
 登場人物一人一人の背景や心の在り方がしっかりと描かれた良作です。

「バンドマン? またチャラ男の更生もの?」

 そう思ったあなた。その予想はきっと冒頭から裏切られることとなりますよ。

「であいもん」のあらすじ(ネタバレ注意)

 物語は主人公の納野和が実家の父が入院したという手紙を受け取り、実家の和菓子屋を継ぐことを決意して帰郷するところから始まります。

 和は10年前にバンドマンになることを目指して上京していましたが、バンドは鳴かず飛ばず(というか意味不明なコミックバンド)、ちょうどメンバーが脱退しバンドが解散したばかりでした。

 しかしいざ帰郷して見ると病気の筈の父親は何故かピンピンしています。

 実は父親は「痔」の手術で入院していて、それを母親が面白がって連絡してきただけ。別に和に跡を継いで欲しいとか、戻ってきて欲しいとかという意図はなかったんですね。

 しかも父親には、他に和菓子屋を継がせようと思っている相手がいました

 それがもう一人の主人公、雪平一果
 父親に捨てられ、和菓子屋に居候しているまだ10歳の少女ですが、とてもしっかりしていて本人も店を継ぎたいと強く希望しています。

 一果のことは理解しつつも、そのまま和菓子屋で修業しようとする和。
 そんな和に母親は、一果の父親代わりになってやって欲しいと頼んできます

 一果のことを気にかける和ですが、一果の方は家を飛び出した和のことを嫌っていて冷たい態度。
 それでも和はできるだけ一果の力になってやろうと決意します。

 和の人柄に触れて少しずつ頑なな態度を崩していく一果。

 京都の老舗和菓子屋を舞台に、不思議な父娘関係の二人とそれをとりまく個性豊かな人々によって、優しい物語が紡がれていきます。


「であいもん」の主な登場人物

納野 和(いりの なごむ)

本作の主人公で、大学卒業後にミュージシャンを目指して10年間上京していた。
ただし組んでいたバンドは「栗Manju」なる栗の被り物をした意味不明の売れないコミックバンド
父親が入院したとの知らせで実家の和菓子屋「緑松」を継ぐことを決意し帰郷した。

戻ってみると既に一果という跡継ぎ候補はいたが、それはそれとして和菓子屋で修業を始める。

元々和菓子は大好きだったのだが、和菓子に感情移入し過ぎて売られていく和菓子を見て号泣してしまっていたため、父と祖父からそれとなく和菓子屋から遠ざけられていた

適当でお調子者だが大らかな人柄で、一果のことも出来る限り力になってやろうと決意する。

雪平 一果(ゆきひら いつか)

本作のもう一人の主人公で、父親に捨てられ1年前から「緑松」に居候している10歳の少女
和の父、平伍からは跡継ぎにすると言われている。

「緑松」の人々をとても慕っており、一果自身も跡を継ぐ気満々。
跡を継ぐと戻ってきた和のことを当初は敵視していた。

非常に働き者で責任感が強いが、やや父親に捨てられたことがトラウマになっている節がある。
ちなみに、一果の実の父は雰囲気が和に似ているらしい。

納野 平伍(いりの へいご)

和の父で「緑松」の主人。いつか和を殴ってやろうと鍛えていた身体は年齢の割に屈強
一果のことは実の子のように可愛がっており、跡継ぎにしたいと考えている。

それはそれとして、和が帰ってきたことはこっそり喜んでいる。

納野 富紀(いりの ふき)

和の母で、非常におおらかでノリの良い女性
多分、和の性格は8割方母親の影響と思われる。

堀川 美弦(ほりかわ みつる)

「緑松」でバイトをしている女子高生。
趣味で、顔を隠して音楽の動画配信をしている。

和に好意を寄せることとなるが、大人しそうな見かけに反して思い込みが強くアグレッシブ

松風 佳乃子(まつかぜ かのこ)

和の元カノで、第一話で「私洋菓子が好きなの」と告げて同棲していた和の元から去っていった。
一話限りの使い捨てキャラかと思いきや、その後何故か京都で再会する。

和に対して未練たらたらである。

瀬戸 咲季(せと さき)

「緑松」で修業する若い職人の青年。実家は饅頭屋。
家族からのプレッシャーが原因で、女装をしてストレス発散するという不思議な性癖を持つ

ちなみに女装姿はとてもかわいい


「であいもん」の感想、ここが面白い、アニメ化の内容は?

穏やかで優しい安心して面白いと思える作品、タイトルの意味は?

 作者の浅野りん先生らしい、とても優しくて安心できる物語です。

 主人公がバンドマンだというからチャラいダメ男なのかと思いきや、見た目は普通だし中身も穏やかで優しい青年
 和菓子屋の跡継ぎという自分の居場所を奪う存在である一果に対して、一度も攻撃的な態度を見せることなく、あっさりと受け入れ、彼女の力になってやろうとします。

 一果はもちろん、最初こそ和を警戒して刺々しい態度をとりますが、物語が進むにつれて年相応の少女らしい一面を見せてくれるようになります。

 そして二人を取り巻く人々も、皆悪意がなく優しい。

 読んでいて変にハラハラすることがなく、良い意味で安心できる物語ですね

 もちろん、ただ安心できるだけではなく、物語の要所要所に突っ込んでくる小ネタも浅野先生らしくて思わずクスッと笑ってしまいます
 年齢性別を問わず、誰にでも安心しておすすめできる作品と言えるでしょう。

 ちなみにタイトルの「であいもん」は京ことばで「同じ季節に出回る旬のもので、相性がよい食材」という意味だそうです。

 和菓子屋を舞台に相性の良い「食材=人々」の触れ合い、化学反応を描いたこの作品らしいタイトルですね。

現時点で発表されているアニメ化の情報は? いつから放送?

 2021年4月20日にアニメ化企画が進行中であることが発表された「であいもん」。

 筆者は浅野先生が月刊少年ガンガンでドラクエ4コマを書いていた頃からのファンなので、浅野先生の作品がアニメ化されると聞いて大興奮です。

 現時点で発表されているのは2022年放送であること、そして主役2人のキャストだけ。

・納野和……島崎信長
・雪平一果……結木梢

 続報が入り次第、本記事も随時更新してまいります。



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