「出会って5秒でバトル」感想&考察(ネタバレ注意)~アニメ化! アキラたちの能力と今後の展開は!?~


 今回は「裏サンデー」、「マンガワン」で連載中、2021年7月からアニメ化もされた「出会って5秒でバトル」について紹介させていただきます。

 「出会って5秒でバトル」は現実世界を舞台にした異能力バトル漫画かつ、閉鎖空間でのデスゲームという非常にツボを押さえた作品です。キャラクターや能力設定、先を読ませない独特の展開も買い。

 今回はこの作品の魅力についてあらすじや登場人物などを中心に語らせていただこうと思います。

「出会って5秒でバトル」のあらすじ(ネタバレ注意)

 主人公の白柳啓(アキラ)は、頭脳明晰であるがゆえに現実に飽きてゲームに熱中している高校生。
 アキラはある日突然、全身包帯姿の不気味な男に襲撃されます。その明晰な頭脳で男を撃退するものの、その後に現れた謎の少女、魅音によって殺されてしまいます

 不思議な施設で目を覚ますアキラ。そこにはアキラと同じように外の世界で殺され、戸籍も人権も失った者たちが集められていました

 そこに現れるアキラを殺した少女、魅音。魅音は監視者を名乗り、ここに集めた人間たちにそれぞれ「能力」を与えたこと、そしてアキラたちはそのモニターであり、「能力」駆使して互いに戦わなければならないことを説明します。

 1stプログラムは1対1のバトル。アキラの能力は「相手があなたの能力だと思った能力」という特殊なものでした。対戦相手の霧崎に自分の能力を「手を大砲に変える能力」だと思い込ませ、見事霧崎を撃破、1stプログラムをクリアします。

 2ndプログラムは5対5のチーム戦。同じチームには、女子高生の天翔優利(ユーリ)、プロレスラーの熊切、そして1stプログラムで敗北したはずの霧崎らの姿が。霧崎に目に見えたペナルティはなく、どうやら敗北しても次のプログラムへ進める様子

 「身体能力を5倍にする」能力を持つユーリの活躍もあり、アキラたちは2ndプログラムに勝利。やはり敗北したチームの人間も含め、そのまま3rdプログラムへ進みます

 3rdプログラムはチーム戦。敵を撃破してポイントを集めると次のステージに進めるというもの
 先にこのプログラムに参加していた者たちは赤、緑、青の3チームに分かれて争っていました
 中でも赤は、先に進むのではなく、この3rdプログラムに留まってこの世界を支配しようとしている厄介なチーム。

 アキラたちは緑チームに所属し、赤チームを撃破してプログラムの突破を目指します。また、このタイミングでアキラはユーリにだけ自分の本当の能力を伝えました
 これにより、ユーリがアキラの能力を〇〇だと信じればアキラはその能力が使えるようになるわけですが……アキラにとって他人を信じるのは非常にハードルが高いようで、伝えたあとも色々葛藤があるようでした。

 赤と緑の戦争は魅音の手によって「王様狩り」、王を倒したら終わりというクエストに設定されます。アキラは仲間たちと協力して赤チームを撃破、イベントをクリアして4thプログラムへ進んだのです。

 そして4thプログラムは、これまで各監視人たちの元で争ってきたメンバーが、各監視人を含む12人のチームとなり、他の監視人のチームと争うバトルロワイヤル

 そして他の監視人チームのメンバーにはアキラの父の姿もあり……

 いや、非常に手に汗握る展開が続きます。


「出会って5秒でバトル」の主な登場人物(能力、ネタバレ注意)

白柳 啓(しろやなぎ あきら) /アキラ
本作の主人公で、頭脳明晰かつゲームが趣味の16歳の高校生。
優秀過ぎるために現実に飽き飽きしており、このデスゲームには即座に対応していた。
能力:詭弁家(ソフィスト)……相手があなたの能力だと思った能力
能力の対象に指定した者が、アキラの能力だと思った能力を使える。能力の対象に指定した相手が、アキラのことを敵やパートナーなど、何らかの相手の認識していなければ使用できない。

天翔 優利(あまがけ ゆうり)
ヒロイン。ツンデレ、金髪、パンチラ、不幸体質というヒロイン要素を詰め込んだ17歳の女子高生。とにかく気が強く、襲い掛かる不幸にも真っ向から立ち向かう。
能力:鬼神……身体能力を5倍にする能力
あらゆる身体動作一つ一つが5倍になる能力で、それらを統合してパンチを放てば5倍程度ではきかないすさまじい威力を発揮できる。
普通はその過剰な能力に適応できずまともに動くこともできないが、ユーリは類まれなセンスでいきなり使いこなしている。作中でもトップクラスの当たり能力。

霧崎 円(きりさきまどか)
不良っぽい見た目の少年。身体能力、能力ともに優秀だが、かませっぽい印象が拭えない。
アキラの1stプログラムでの対戦相手。
能力:真剣師……木の枝を何でも切れる剣に変える能力
能力の拡大解釈により、後に非物質的なものも含めて何でも切れる能力に昇華させている。

多々良 りんご(たたら りんご)
小柄なメガネをかけた地味な雰囲気の18歳女子高生。
リアルでゲームをしていたアキラのファンで、アキラに近づこうとする
能力:皮肉屋……相手の能力を十分の一でコピーする能力
所謂劣化コピーだが、その過程で相手の能力を知ることができ、また相手の能力のデメリットも十分の一にできるため、相手の能力次第では極めて優位に立ち回ることもできる。

熊切 真(くまぎり しん)
プロレスラーで長髪巨体。正義感溢れるナイスガイ。
能力:金剛手……2秒間無敵になる能力
発動している間は一切の能力が効かないが、使用後はインターバルが必要になる。

香椎 鈴(かしい りん)
下着姿の妖艶な24歳の美女。OLらしいがとてもそうは見えない(夜のオフィスか?)
普段は穏やかな雰囲気だが、他人の命を奪うことに躊躇いがない。
能力:鉄の処女……体液から拷問器具を作り出す能力
血や汗から拷問器具を作り出し、武器に出来る。

白鷺 勇人(しらさぎ ゆうと)
緑チームのリーダーで初老の男性。検事。
能力:調停人……相手と平和的に交渉を行える能力
対象との間で一切の暴力行為が行えなくなる。相手から受けたダメージを返すことも出来るが、その場合は自分にもダメージがくる。

大神 一(おおがみ はじめ)
赤チームのリーダー。見た目も中身も粗暴な男。
能力:暴君……身体能力を5倍にする能力(ユーリと同様)

黒岩雅也(くろいわ まさや)
赤チームの副リーダー。陰気な見た目で独裁者気質。
能力:高利貸し……自分への貸しを取り立てる事ができる能力
自分の行動で助けた相手に対し支配、命令できる。その支配、命令の程度は貸しの程度による。黒岩はこれを、大神に相手を襲わせ、それを助けるというマッチポンプで「命を救った」貸しを作り多くの人間を支配している。

万年青 伊織(おもと いおり)
青チームのリーダー。本来は死亡していることになっているようだが……
元は監視人だったが、魅音に出し抜かれて参加者になってしまった。
能力:放蕩息子……相手があなたの能力だと思った能力

魅音(みおん)
アキラたちを担当する第五監視人。マジシャン風の服装をした少女で、その性格は極めて残忍かつ自由気まま。
元は参加者だったが、万年青を出し抜いて監視人となった。
能力:(名称不明)……手を大砲に変える能力 → 実は偽装
手を大砲にして砲弾を放つことができる(?)

ヤン
魅音の従者らしき中華風の服を着た女性。
能力:(名称不明)……見ているものの時間を1,000年進める能力。


「出会って5秒でバトル」はこんなところが面白い

 内容的にはよくある異能力バトルものなのですが、主人公アキラの能力がトリッキーなこともあり、能力と頭脳戦、そのどちらもがバランス良く描かれた作品となっております。

 その上で、彼らが巻き込まれた意図の読めないデスゲーム
 敗北者であっても、彼らの技術で蘇生が可能であれば次のステージへ(表向き)ペナルティもなく進めているところが、余計に主催者の思惑を読ませず、深い謎となって読者を引き込んでいきます。

 またシンプルにユーリをはじめとした登場人物が魅力的。
 あざとさや嫌味を感じさせない、絶妙なバランスで描かれた女性キャラクターたちは、今時のあざといお色気漫画が苦手な人にもきっと受け入れられるのではないでしょうか。

 逆に主人公のアキラは読み手によって好悪が分かれるかもしれません。
 良く言えば思慮深い、悪くいけば狡猾で小賢しいタイプのキャラクターですから、スカッとしたタイプの主人公が好きな人には向かないかもしれませんね。

 今はどこでも試し読みができますから、気になっている方は、まず1話読んでみてアキラのキャラクターを確認してみてはいかがでしょうか?

「出会って5秒でバトル」アニメ化の概要、声優は?

 さて、本作のアニメについては2021年7月12日(月)から、TOKYO MXなどで放送されました。

 キャスト(声優)は以下の通りです。

 白柳啓:村瀬歩
 天翔優利:愛美
 魅音:新谷真弓
 霧崎円:中井和哉
 熊切真:中村悠一
 多々良りんご:島袋美由利
 ヤン:鬼頭明里



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