「放課後ていぼう日誌」の感想~舞台は熊本県芦方町、マナーの良い正しい釣りマンガ、大野の魅力、アニメ第二期は?~


 今回は2020年にアニメ第1期も放送された「月刊ヤングチャンピオン烈」で連載中の人気作「放課後ていぼう日誌」を紹介させていただきます。

 この作品は熊本県の海辺の高校を舞台にした、少女たちによる日常釣りマンガ。ただし女の子がただただ可愛いマンガではなく、釣りや調理の描写、説明も丁寧で、釣り人のマナー本として水産庁とタイアップしたことでも有名です。

 今回はその魅力や今後の展望について語らせていただきます。

「放課後ていぼう日誌」のあらすじ(ネタバレ注意)

 物語は主人公の鶴木陽渚が、高校進学に併せて父親の故郷、熊本県芦方町に引っ越してきたところから始まります。

 インドア派の陽渚は、高校に入ったら手芸部に入ることを楽しみにしていましたが、春休みに堤防を散歩していたところ、釣りをしていた黒岩という少女と出会ったのが運の尽き
 黒岩は陽渚が入学する高校の「ていぼう部」の部長。ていぼう部は部員が足りず存続が危うくなったおり、黒岩は生き物が苦手な陽渚の弱みに付け込んで、陽渚を強引にていぼう部へ入部させてしまったのです。

 手芸部に入りたかったのにと陰鬱な気分でていぼう部へ向かうと、そこにはかつての幼馴染、夏海の姿が。

 初めての釣りでの感動、意外に楽しいメンバー、絡まった糸をほどくのが好きという陽渚の性癖に釣りが意外にマッチしていたことから、半ば流されるように陽渚は少しずつ釣り、そしてていぼう部の活動に馴染んでいくのです。

 物語はタイトルの通り堤防、漁港周辺での釣りがメインですが、それだけでなく魚の調理や活動費を稼ぐためのバイトや清掃活動など、釣りにまつわるあらゆることを丁寧に描写しています。

 特に清掃活動では、回収したルアーを自分たちで使うこともありますが、一旦警察に届け出て3か月経過後所有権が移ってから使用するなど、素晴らしいマナーの良さ。水産庁とのタイアップも納得ですね。


「放課後ていぼう日誌」の登場人物(大野は立派なもの持ってます)

鶴木 陽渚(つるぎ ひな)
本作の主人公で、都会から熊本に引っ越してきた高校1年生。
外見は色素の薄い髪色をした大人しそうな少女。
実際にインドア派で性格も内向的だが、実は負けず嫌いで釣りが上手くいかないと悪態をつくような場面も。
手先が器用で手芸部に入ろうと思っていた。
絡まった糸を見るとほどきたくなるという特殊な性癖を持つ。
運動神経は見た目通り悪く、泳ぎも辛うじて犬かきができる程度。
学力も低く、成績はせいぜい中の下。
生き物全般が苦手で、魚の内臓や餌の虫もダメ。料理も経験がない。
かなりの持たざる主人公と言える。

帆高 夏海(ほだか なつみ)
ていぼう部の部員の少女で、陽渚の幼馴染。
本人が「でこしっぽ」と称する、右の前髪をまとめた髪型が特徴のいかにも活発そうな少女。
非常に明るく社交的で、運動神経も良い。
料理も一通りこなし成績も非常に優秀と、一見バカっぽそうに見えてかなりハイスペック
陽渚が釣りのキャスティングをする時はそっと距離を取るなど、実にクレバーでもある。

黒岩 悠希(くろいわ ゆうき)
ていぼう部の部長で高校3年生の少女。
陽渚を強引にていぼう部にひきずりこんだ張本人。
外見はたれ目でお下げの狐っぽい雰囲気の少女で、性格はぐうたらで飄々としている。
部活の際はデッキチェアでのんびりくつろいでいるだけということも多い。
オヤジくさい性格でファッションには全く興味がなく、中々本心を明かさない

大野 真(おおの まこと)
ていぼう部の部員で高校2年生の少女。
高身長、メガネ、巨乳と萌え属性を詰め込んだ、作中随一の人気を誇る少女。
髪型はポニーテールで、メガネを外すことはほとんどない
恥ずかしがり屋で、大人しくて真面目、面倒見が良い。
釣りが大好きで、普段は小声だが釣りや魚が絡むと途端に饒舌になるという非常にポイントを押さえたキャラクター。
実家は鮮魚店で、その手伝いをしているからか非常に力持ち。
料理も非常に上手で非の打ち所がないハイスペックだが、重度のカナヅチ。
「ウオ君さん」(まんま、「さかなクン」)に憧れ水産海洋学研究者を目指しているということで、非常に成績もよい様子。

小谷 さやか(こたに さやか)
堤防部の部長をしている保険医。まだギリギリ20代の独身女性
一見するとおしとやかで生徒想いの良い先生だが、とてつもなく酒癖が悪い
酒に関しては全く自制心が効いておらず、そのことが婚期を遅らせている模様。


「放課後ていぼう日誌」の感想

かわいいんだけど、ただかわいだけじゃない良作

 女の子4人組がかわいいだけの作品はたくさんありますが、この「放課後ていぼう日誌」の魅力はそれだけではありません。

 何より釣りとその周辺事情が非常に丁寧に描かれていて、作中の登場人物たちの振る舞いも非常にマナーが良く好感が持てます。
 今時ですと、話自体は面白くても登場人物のマナー違反が引っかかって素直に読めなかったり、嫌な気分になることもありますが、この作品に関してその心配は不要でしょう。

 また当然、ていぼう部のメンバーたちも非常に魅力的。

 萌えを一手に引き受ける大野は勿論として、他の3人もきちんとキャラクターが立っていて好印象。

 釣り好きはもちろん、釣りを全く知らない人(筆者)でも素直に楽しめる良作と言えるでしょう。

アニメ第2期はある?

 本作は2020年にアニメ化されましたが、ストーリーのストックはまだまだあり、アニメ第2期も当然に期待されるところ。

 現時点ではまだその話は聞こえてきませんが、今の時流にあった作品でもありますし、第2期の可能性は非常に高いでしょうね。

 今後の発表を注意深く見守っていくことにしましょう。

 



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