「怪獣8号」感想(ネタバレ注意)~次代をけん引する期待作! 気は早いけどアニメ化はいつ?~


 今回は、2020年7月から「少年ジャンプ+」で連載され、スマッシュヒットとなっている話題の新作「怪獣8号」について紹介していきたいと思います。

 正直なところ、読む前は「怪獣」という単語そのものに古臭いイメージを持っており、あまり期待はしていませんでした。しかし、読んでみると怪獣という概念が今風にきちんと消化され、非常にとっつきやすく面白い
 熱いバトルと日常のギャグのバランスも非常によく、「こりゃ評価が高い訳だ」と素直に納得の作品です。

怪獣8号のあらすじ(ネタバレ注意)

夢破れた男カフカ

 怪獣が自然災害として発生し、人々の生活を脅かすようになった日本が物語の舞台。
 主人公の日比野カフカは幼い頃、幼馴染の亜白ミナとともに、いつか日本防衛隊という怪獣専門の組織に入って「怪獣を全滅させよう」と約束します。

 時は経って、ミナは防衛隊に入って隊長として活躍していましたが、カフカは防衛隊の選考に落ち続けて32歳、入隊の年齢制限にかかって夢破れてしまいます
 そしてカフカはモンスタースイーパー株式会社という、怪獣の死体清掃を専門に扱う業者に就職し鬱屈した日々を送っていました。

 (怪獣を倒したら、そりゃ死体を片付けないといけませんよね……リアルだ)

再起、そして怪獣8号への変身

 そんなある日、カフカはアルバイトの市川レノから防衛隊入隊の年齢制限が引き上げられたことを伝えられます。再び夢を追うことを決意するカフカ。しかしその矢先、カフカは怪獣災害に巻き込まれ入院。そこで謎の生物がカフカの体内に侵入し、カフカは「怪獣8号」となってしまうのです。

 その後、何とか人の姿を取り戻すことができたカフカはレノとともに入隊試験に向かいます。けれどカフカは体力検査で結果を出せず、資質検査では防衛隊のパワースーツの性能を引き出せず絶体絶命。そんな時、何故か試験に人型怪獣が現れて同じ試験を受けていた四ノ宮キコルがピンチに陥り、カフカは怪獣8号に変身して怪獣を倒してキコルを救出します。

(怪獣って単語が無ければ、実に王道の展開ですね。いや、デビルマンとかそっちの系統と考えれば今風ではないけど王道なのかな)

防衛隊への入隊、けれどその道行は険しく

 怪獣8号となった姿を見られたカフカですが、キコルはそのことを口外しませんでした。
 そして入隊試験の結果、レノとキコルは合格、カフカは候補生として合格します。試験では何の結果も残せなかったはずのカフカが何故、候補生としてであれ合格したのか。

 実は、試験中のカフカの様子に疑念を抱いた防衛隊の隊員が、監視のためにカフカを採用していたのです。

 こうして夢への第一歩を踏み出すことができたカフカですが、怪獣、そして怪獣8号を敵視する人間たちに挟まれ、戦いの渦に巻き込まれていきます。

 そしてある日、ミナ達防衛隊は強大な怪獣10号の襲撃に遭います
 隊員たちの奮闘により辛うじて怪獣10号の撃退するものの、怪獣の自爆攻撃により防衛隊と町は絶体絶命のピンチに。

 怪獣8号に変身して自爆攻撃から町を守ったカフカでしたが、カフカが怪獣8号であることが防衛隊の仲間たちに知られてしまい、カフカは拘束されることとなってしまうのです。



怪獣8号の主な登場人物(ネタバレ注意)

日比野カフカ(ひびの カフカ)
主人公で32歳の男性。いかつい顔つきだが優しく思いやりのある性格。ただし落ち着きはない
防衛隊に入る夢破れ、怪獣の死体清掃会社に勤務していた。
ある日、小型の怪獣を口にしてしまい怪獣8号へと変貌してしまう。
人間の姿に戻ることもできるが、気を抜くと怪獣になってしまうので、恐らく本体は怪獣。
防衛隊員としての適性は最低ランク。

亜白 ミナ(あしろ ミナ)
カフカの幼馴染で27歳の女性。防衛隊第3部隊隊長を務めるエリート。
遠距離攻撃に関して極めて強力な適性を持つ。

市川 レノ(いちかわ レノ)
防衛隊員を目指す18歳の少年。
カフカが怪獣8号であることを知る、彼のよき理解者。

四ノ宮 キコル(しのみや キコル)
カフカたちとともに入隊試験を受けた16歳の少女。
防衛隊長官の娘で実力者。

保科 宗四郎(ほしな そうしろう)
防衛隊第3部隊副隊長。カフカの存在に疑いを持つ。
近接武器にしか適性がなく、防衛隊員としては落ちこぼれだったがミナに拾われて副隊長となる。

(個人的に、ヒロインはレノだと思います。第一印象は生意気でしたが、すぐに印象変わって……うん、というかもう、レノが主役でいいんじゃないかな)



怪獣8号の今後の展開、アニメ化はどうなる?

 怪獣8号は2020年12月にコミック(単行本)第1巻、2021年3月には第2巻が発売されたばかり。

 まだ明かされていない、カフカを怪獣8号にした謎の生命体の正体、そしてカフカを狙う怪獣9号の存在など、まだまだ謎だらけで物語はこれからが本番といったところ。

 非常に熱い展開が期待されますが、唯一の懸念は週刊連載でやや休載が目立つところでしょうか。今のところ週刊連載で月1回程度の休載ペースですが、物語が始まったばかりでこの様子だと、週刊連載はやや厳しいのかもしれません。

 休載しながらでも、あるいは月刊ペースでも良いので、作者さんの無理のない範囲で着実に連載を続けて行って欲しいですね。

 人気作であり、テーマ的にも扱いやすいのでいずれアニメ化はされるでしょう。

 ただ、まだ始まったばかりでストックがありませんから、今のペースだとアニメ化は2年以上先の話になりそうですね。

 焦って内容が崩れては元も子もありませんから、温かく見守っていくことにしましょう。


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