「メディアミックスメイデン」感想&評価(ネタバレ注意)~登場人物(女性)が魅力的なお仕事ラブコメ~


 今回は「裏サンデー」「マンガワン」で連載中の業界お仕事ラブコメ「メディアミックスメイデン」について紹介します。

 この作品は敏腕で女癖の悪いフリープロデューサーを父に持つ主人公が、父の失踪によりメディアミックスプロジェクトを押し付けられ、エンタメの乙女たちと悪戦苦闘するという物語。

 非常に魅力的な女性陣が登場していますが、ラブコメ要素はアクセント程度で意外と真面目なお仕事ものとなっています。

 本記事ではこの「メディアミックスメイデン」の魅力について、あらすじや登場人物の紹介も交えて解説してまいります。

「メディアミックスメイデン」あらすじ(ネタバレ注意)

 主人公の長瀬宏太は1年の就職浪人を経て、地方公務員への就職が決まったフリーター。

 彼は元々はエンタメ業界を志していましたが、業界人であった父親が不倫騒動を起こしたことで家族が離散し、エンタメ業界に嫌気が差していました。

 父の名は長瀬博太郎。
 数々のメディアミックスプロジェクトを手掛け、「百億の男」「大ヒット請負人」と評されるフリープロデューサーです。

 しかし父が不倫騒動を起こして以降、母は離婚して妹と実家に帰り、宏太も父とは疎遠になっていました。

 そんなある日、宏太の前に長瀬博太郎のビジネスパートナーを名乗る3人のうら若き女性が現れます。

 文芸編集者・安藤凪紗。
 漫画編集者・仁尾響。
 アニメプロデューサー・笠原あすみ。

 彼女たちは長瀬博太郎による新メディアミックスプロジェクトを担当していたのですが、1か月前に突如長瀬博太郎が失踪してしまい、途方に暮れていました。

 そこで目をつけたのが息子の宏太。

 実は宏太は父親によって勝手にプロジェクト会社の社長にされてしまっており、父親の尻拭いをせざるを得なくなっていたのです。

 プロジェクトを成功させるため、長瀬博太郎の失踪を隠し、彼の代理として3人に連れ回される宏太。

 プロジェクトはそれぞれ問題だらけでしたが、各人の奮闘と父が残したファイルの助けもあって軌道に乗り始めます。

 さらに長瀬博太郎の失踪を知る共犯者に、宏太の大学時代の友人、鳴鹿結乃も映画担当として加わることに。

 そしていよいよ公開日も発表され、後はその日を待つばかりかと思ったのですが、先行して発表された仁尾が担当するスピンオフ漫画が想像以上に良い出来。

 それ自体は良いことだったのですが、他の企画が過剰に触発され、より良い作品を作ろうと発表したばかりの公開日を延長せざるを得なくなってしまい……


「メディアミックスメイデン」主な登場人物

長瀬宏太(ながせこうた)

 本作の主人公で一浪一就職浪人のフリーター。

 父親は「百億の男」と評される敏腕プロデューサー長瀬博太郎で、かつては宏太もエンタメ業界を志していた。

 しかし1年前に父が女優と不倫騒動を起こし、両親が離婚。

 宏太もエンタメ業界はクズと山師の巣窟だと思うようになり、就職浪人して母の実家がある島根の地方公務員への就職を決めていた。

 しかし父が失踪し、勝手に幹事会社の社長にされていたことで止むを得ずエンタメ業界に関わっていくことになる。

 ただ実際は、だらしない父親への反感を除けばエンタメ業界に未練たらたらで、徐々にその魅力に取りつかれていく分かりやすい男。

 外見は特徴のない黒髪の青年で、仕事モードの時はメガネをかけている。

安藤凪紗(あんどうなぎさ)

 本作のヒロインの一人で原作小説担当。

 不死川書店副編集長。

 外見は黒髪に黒タイツが似合うキツメの美女で、宏太を足蹴にするのがお決まりのポーズ。

 女性陣の中では一人だけ若手ではない。

 長瀬博太郎失踪後のプロジェクトの実質的なリーダー。

 編集部の中では、若くして副編集長に抜擢されたことをやっかまれ、若干浮いている。

 また、メディアミックス企画に理解の薄い編集長とは仲が悪い。

仁尾響(におひびき)

 本作のヒロインの一人でコミカライズ担当。

 コミックマンデー編集部編集者。

 外見はショートカットの明るい雰囲気の美女で、運動能力抜群、戦う編集者。

 働きぶりは抜群だが、入社半年で花形編集者に殴りかかったことがあり、編集部内では危険物扱いされている。

 ちなみに殴りかかった理由は親友の漫画家(玉村日和)が、その花形編集者に潰されたこと。

 そのため作中ではメインのコミカライズ担当からは外され、スピンオフ企画の担当に回される。

笠原あすみ(かさはらあすみ)

 本作のヒロインの一人でアニメ担当。

 P-1 Animation製作プロデューサー。

 外見はおっとりした雰囲気の巨乳美女だが、ややコミュ障で自信薄なところがある。

 危機管理能力が高く、危ない現場を察知する能力には長けているが、その理由を言語化することができないため、周囲から疫病神扱いされ「敗戦処理のカッサンドラ」と呼ばれている。

 実際運が悪いのは確かで、疫病神扱いも間違いではない。

 敗戦処理を経て何だかんだ周囲には評価されており、高卒かつこの若さで今のポジションについているのは凄い事らしい。

 ボソッと悪意なく毒を吐くタイプ。

鳴鹿結乃(なるかゆの)

 本作のヒロインの一人で映画担当。

 放映入社2年目の新人。

 大学時代の宏太の友人でもある。

 外見はギャル風の美女だが、身持ちは固く真面目で常識人、プロファイリング能力に長けている。

 プロデューサーとしての長瀬博太郎を尊敬し、それ目当てで宏太に近づいてきたが、共にエンタメ業界を目指す友人関係となる。

 宏太がエンタメ業界を諦めたことにより絶縁状態にあったが、プロジェクトが切っ掛けで再会し、和解。

 長瀬博太郎の失踪を知る4人目の共犯者となる。


「メディアミックスメイデン」感想&評価

女性キャラはかわいい、ラブコメ要素薄めのお仕事モノ

 第一印象はとにかく女性キャラがかわいい。

 作画が「先生で〇〇しちゃいけません!」「冴えない彼女の育て方 恋するメトロノーム」などで知られる武者サブさんなので、ちょっとエッチな雰囲気の女性は抜群に上手いですね。

 一方、ストーリーはラブコメメインかと思いきや、意外に真面目なお仕事モノ。

 ラブコメ要素は本当にアクセント程度で、それぞれの業界で綺麗なお姉さんが奮闘する姿がメインで描かれています。

 ストーリー展開は「トラブル発生→解決」のお約束な展開が続きますが、マンネリ感はなく、むしろ安心感がある印象。

 お仕事ものとしては、業界ごとの掘り込みが浅い気もしますが、その分テンポが良く、非常に読みやすいですね。

こんな人におススメ

 比較的若い人向けのお仕事モノな気がします。

 ドロドロした内容はほとんど含まれていないので、リアリティより読みやすさ・エンタメ性重視。

 相応に社会人経験のある方からすると物足りない部分はあるかもしれませんが、若い人にはこういうサッパリした内容の方が受け入れられやすいでしょうね。

 むしろ「漫画でまで仕事思い出したくないわ!」という意味では年配の方向きなのかも。

 作画は完璧に男性向けですが、別にそういう内容はほとんどないので女性が読んでもほとんど抵抗はないと思います。

 その分、表紙の雰囲気を見て男性向けを期待した方には、やや物足りないかもしれませんのでご注意を。



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