今回は「ゲッサン」で連載中、中学生の尊い恋愛と日常を描いた「味噌汁でカンパイ！」について紹介します。
この作品は元々、2015年に全四回の短期集中予定で掲載されたのですが、あっという間に人気に火が付き本格連載が始まりました。
中学生幼馴染二人の既に出来上がった、けれどまだ付き合ってはいないという尊い関係にニヤニヤが止まらない傑作ラブコメです。
「味噌汁でカンパイ！」あらすじ（ネタバレ注意）
父子家庭で育った中学生男子、善一郎（以下、善）。
父親が商社勤めで出張が多い善の朝ごはんは、いつもコンビニのおにぎりとインスタントのお味噌汁という簡素なものでした。
それを見かねた幼馴染の女の子、八重が善一郎の元へ朝ごはんを作りに来てくれるようになったところから物語は始まります。
しかし張り切って朝食を作り出したはいいものの、八重は全く料理経験がなく、味噌汁を作ればしじみの砂抜きをしていなかったり、出汁が何かも分からなかったりと失敗ばかり。
けれど失敗を繰り返しながら八重の腕前は少しずつ成長していきます。
そんな風にわざわざ朝ごはんを作りに来てくれる幼馴染、周りは当然もう付き合っているものだと思いますが、2人はまだそんな関係ではありません。
実は幼い頃、善は八重に、
「大きくなったらお嫁さんになってよ」
と告白しているのですが、八重は、
「あたしねー、ほかになりたいのがあるの。だからムリ」
とフラれてしまっています。
しかし実は八重がなりたいものとは「善のお母さん」。
幼い頃に母親を無くして泣いてい善に、八重はこう約束していたのです。
「あたしずっと善ちゃんのそばにいる！」
「お母さんにだって、なってあげるよ！！」
別に、善の父親に気があるということじゃないですよ？
八重はただ、善とずっと一緒にいられる存在として「お母さん」になりたいと言っているだけ。
じゃあ、別にお嫁さんでもいいじゃないかと思いますが、八重は恋愛がすごく苦手で想像しただけで顔を真っ赤にしてしまうほどウブ。
つまり……善はフラれたわけではなく……まあ、そういうことです。
距離感のぶっ壊れた尊い幼馴染2人にニヤニヤが止まらない、日常系ほのぼのラブコメ。
女の子の作った味噌汁を毎朝飲むって、付き合ってるどころか実質……ねぇ？
「味噌汁でカンパイ！」登場人物（ネタバレ注意）
四位 善一郎（しい ぜんいちろう）
本作の主人公の1人で、9年前に母親を亡くし父子家庭で育つ。
学業成績、スポーツともに目立ったところのない、ごく普通の中学生男子。
家事は一通りできるが、父親が出張がちでほとんど顔を合わさず、実質一人暮らしのため料理はコンビニおにぎりなどで手を抜いている。
幼いころから幼馴染の八重に想いを寄せていて、一度はプロポーズまでしているが、八重の天然の壁に阻まれ撃沈。
とは言えフラれたわけでもないと、朝ごはんを作りに来てくれる八重にドギマギしている。
三位野 八重（みいの やえ）
本作の主人公の1人で、善の隣の家に住む幼馴染。
恋愛ごとが苦手で、聞いただけで顔を真っ赤にしてしまう、かわいい系の女子中学生。
やや天然気味で学業成績も数学を除いて残念。
料理も物語が始まった当初は全くできないが、着実に成長を遂げ、しまいには味噌を自作するまでになる。
善のお母さんになりたいと発言しており、母親らしく振舞おうとしては、その度に顔を真っ赤にしている。
一之瀬 紗夜 （いちのせ さや）
善や八重の同級生で八重の親友。
ロングヘアで大人びた雰囲気の美少女で、八重を恋愛ネタでからかって困らせるなど、ややS。
視力が悪くコンタクトをしているが、二見涼子に憧れて次第にメガネをすることが多くなった。
十部 万里 （とべ ばんり）
善や八重の同級生で善の友人。
気が弱く目立たない雰囲気の少年で、一之瀬に片思いをしている。
主人公2人に普通の中学生らしい恋愛が期待できない分、脇役でありながらこの少年に読者の期待が集まっている。
二見 涼子 （ふたみ りょうこ）
善や八重が通う中学校の家庭科教師。
メガネをかけ、泣きボクロがあるクールな雰囲気の美女で、生徒たちの憧れの的。
ただし、中身は見た目とは異なり非常に乙女趣味のかわいらしい女性。
善と八重の関係を目撃することが多く、読者の代弁者となって作中でドキドキしている。
善の亡くなった母親に雰囲気が似ているらしい。
四位 冬吾（しい とうご）
善の父親。商社勤めで出張も多く、家を空けることが多い。
一見するとただの軽いノリのオッサンだが、過去エピソードに触れると途端にシリアスになる。
幼い頃の善に母親の余命について嘘をつき、そのせいで善が母親の最期に立ち会えなかったことを負い目に思っている。
「味噌汁でカンパイ！」の感想、アニメ化は？
ニヤニヤが止まらない！ 八重も一之瀬も二見先生もかわいい！
一言で言うと、幼馴染中学生2人のジレジレ、ムズキュン展開にニヤニヤが止まらない傑作ラブコメです。
比較的単調な展開でありながら全く飽きさせない安心感と安定感は、ヒロイン八重のかわいらしさあってのことでしょうね。
また、主人公2人に不足しているノーマルな恋愛模様を補うかのように、友人キャラ一之瀬と十部が奮闘。回によっては、主人公2人の恋愛模様以上にニヤニヤしながら見てしまいます。
そして個人的に最も推しなのが外見クール、中身乙女な二見先生。
善と八重の関係に悶える二見先生を見て、こちらが悶えそうになってしまいます。
ストレートなほのぼの系ラブコメで、安心安定のどなたにもおすすめできる作品と言えるでしょうね。
アニメ化はされるの？ いつ？
さて、作画、ストーリーに問題はなく、ストックもあり、人気も十分な「味噌汁でカンパイ！」ですので、当然アニメ化が期待されるところです。
今のところアニメ化の話は聞こえてきませんが、サンデー系列は現在、アニメ化が待たれている作品が多数存在していますから（この記事を書いているタイミングですと「古見さん」のアニメ化がようやく発表されていましたね）、順番待ちの状況が続いているのでしょう。
今は、ジャンプ系に加えてなろう系のアニメ化が増えてきましたから、中々厳しいですよね。
とは言え、連載さえきちんと続いていけばいつアニメ化されてもおかしくない作品。
順調に行けば、今後2～3年以内にアニメ化されるのではと思うのですが……今後の発表を楽しみに待つことにしましょう。
コメント