「好きな子がめがねを忘れた」感想(ネタバレ含む)~裸眼の距離感が尊い中学生のムズキュンラブコメ~


 今回は、元々Twitterで発表されていたところ人気に火が付き、現在は「月刊ガンガンJOKER」で連載されている「好きな子がめがねを忘れた」について紹介させていただきます。

 この作品は、隣の席の気になる女の子がめがねを忘れたことで、物理的にも精神的にも距離が縮まっていく、中学生の尊いムズキュンラブコメ。

 かわいらしいキャラクターと安定感のある展開に思わずニヤニヤしてしまう良作ラブコメと言えるでしょう。

「好きな子がめがねを忘れた」あらすじ(ネタバレ注意)

 主人公の小村楓は、どこにでもいるチョットヘタレな中学生男子。
 小村君には気になっている女の子がいました。

 その気になる相手は隣の席の三重さん。分厚いめがねをしたちょっと天然気味の女の子ですが、小村君は話しかけることも出来ず三重さんのことを目で追うばかり。

 そんなある日、三重さんがめがねを忘れて登校してきました。

 実は三重さんは超が付くド近眼で、めがね無しではほとんど何も見えない状態
 目に力が入って目つきがとても悪くなってしまっていましたが、小村君は「これはこれでかわいい!」と気にしません。

 黒板どころか手元もろくに見えない三重さんをサポートしようと奮闘する小村君ですが、裸眼でなんとか教科書や顔を見ようと接近してくる三重さんにドキドキしっぱなし

 そして、その日だけでなく三重さんは頻繁にめがねを忘れ、その度に小村君はそれをフォロー。三重さんは当初、小村君のことを認識すらしていませんでしたが(見えなくて誰と話しているかもわかっていなかった)、次第に小村君に感謝し、そして次第に……


「好きな子がめがねを忘れた」主な登場人物(ネタバレ注意)

小村 楓(こむら かえで)

主人公の中学生男子。

本当にどこにでもいるヘタレで普通で優しい少年で、クラス替えで隣の席になった三重さんに恋心を抱いている。

趣味はコインゲーム。

距離感の近い三重さんに翻弄され、テンパリながらも、めがねを忘れて困っている三重さんを必死にフォローしてまわる。

三重さんがめがねを忘れたことで彼女との距離が縮まったことを自覚し、「明日も三重さんがめがねを忘れたらいいのに」と思わず願ってしまう、良くも悪くもごくごく普通の中学生男子。

そんな浅ましい自分を自省したり、他の男の子に嫉妬したり、三重さんの無防備さに妄想が止まらくなったりと、一人で非常に忙しい少年。

三重 あい(みえ あい)

小村の隣の席の中学生女子でヒロイン。

外見は色素の薄い緩く波打った髪を背中まで伸ばした小柄な美少女。
めがねをかけている時は非常に穏やかな目つきでかわいらしい雰囲気だが、めがねを外すと途端に目つきの鋭い別キャラに変貌する。

箱入りお嬢様で性格はかなり天然。
普段はぼーっとしていることが多く、発言もかなりズレている。

ド近眼にもかかわらず、しばしばめがねを忘れてくるのだが、そもそも普通ド近眼はめがねを忘れない(ド近眼の筆者談)。何故ならめがねをかけていない状態で外に出ればすぐ違和感に気づくし、そもそも危なっかしくて出歩けない。

物語当初は全く恋愛に無関心で、小村のことを認識すらしていない。

しかし、自分のことを助けてくれる小村に次第に感謝し、徐々にはっきりした行為を抱いていくようになる。

東(あずま)

小村のクラスメイトの少年で爽やかなイケメン。

非常に気配り上手で女子からの人気も高く、小村と三重さんのことを温かく見守っている。

当初は小村のライバルキャラかとも思われ、実際に小村が東に嫉妬することもあったが、東本人は女子大生に片思いをしており、全くそんなことはなかった。


「好きな子がめがねを忘れた」の感想と評価

めがねを忘れて縮まる中学生のジレジレした距離感が尊い!

 この作品のベースは、

「三重さんがめがね忘れて大変」
     
「小村君がフォロー」
     
「三重さんの距離が近くてドキドキ」

 というお約束型の一話完結型ラブコメで、小村君のドキドキと三重さんの無防備なかわいさ、そして徐々に縮まっていく2人の距離感が本当に尊い内容となっています。

 また、時にはお約束を破ってめがねを忘れていない三重さんが登場したり、小村君に迷惑をかけたくないと三重さんが1人で頑張ったりと、決して一本調子ではなく飽きさせない内容となっているのも良いですね。

 何より、物語が進むにつれて徐々に2人の関係が進展していく様は、そういうものだと分かっていても思わず読んでいてニヤニヤしてしまいます。

今後はどうなる? 最終回は? アニメ化は?

 さて、今のところ実質両思いのジレジレ展開が続いていますが、今後はどうなるのでしょうか。

 この手のラブコメは「付き合うまでを描く」か「付き合ってからも引き続き描く」、あるいは「はっきりと付き合うまで描かない」のどれかですが、ここまで2人の気持ちが明白だと、付き合うところまで行くのは間違いないでしょうね。

 最近のトレンドを考えると、付き合いだしてからの距離感の変化を描いていくというのが主流ですし、個人的にも付き合った2人の関係を読みたいのですが……

 できるだけ長く読みたいというのもありますし、付き合い出して、そこから中学卒業ぐらいまでを描いて最終回、というのが綺麗な終わり方なような気がします。

 あとは人気作ですから、そろそろアニメ化されるのかも気になってくるところ。

 ただ、この分野はアニメ化激戦区ですし、まだストックも多くないので、すぐすぐというのは難しいでしょうね。

 それに一つ気にかかるのは、この作品、名前のあるキャラクターが少ないんですよね。

 クラスメイトも大半モブっぽい感じで、小村君と三重さんの会話が占めるウエイトが大きすぎるというか……アニメ化しようと思うと少しやりづらいような気がします。

 今後の展開をじっくりと見守っていくことにしましょう。



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