今回は「うらみちお兄さん」「ニラメッコ」の作者として知られる「久世岳(くぜがく)」先生について解説します。
久世岳先生は少しブラックで含蓄に富んだコメディに定評がある京都府出身の漫画家。
情報発信が少ないわけではありませんが、素顔やプライベートに関しては何かと謎の多い作家さんです。
本記事ではそんな久世岳先生のプロフィールや代表作、過去の盗作騒動などを中心に解説してまいります。
「久世岳」先生のプロフィール
引用元:久世岳(X 旧Twitter)
基本プロフィール
性別 | 女性(???) |
生年月日(誕生日) | 1994年(?)1月17日 |
出身地 | 京都府 |
最終学歴 | 京都精華大学マンガ学部カートゥーンコース |
久世岳(くぜがく)先生は少しブラックで含蓄のあるコメディに定評のある京都府出身の漫画家。
子供の頃から絵を描くことが好きで得意だと感じていた久世岳先生は、荒川弘先生の「鋼の錬金術師」を読んだことが切っ掛けで本格的に漫画を描きたいと考えるようになったそうです。
そして美大出身だった母親の影響もあり、大学は母親と同じ美大のカートゥーンコースを選択。
学生時代は運動部に所属し、バスケットやアルバイトにも熱心に取り組んでいました(そこでの上下関係やブラックな環境が後の執筆活動に活かされている)。
ただ大学三年生の時に部活に夢中になり過ぎて就職ガイダンスに行きそびれてしまった先生は、就職が面倒になったという理由で漫画で勝負することを決意してしまったそうです。
漫画家としての経歴
大学三年生の時に漫画家となることを決意した久世岳先生は新人賞への投稿を開始。
同年(2014年)にはケンタウルスを描いた作品「Irene」がスクウェア・エニックスマンガ大賞に入選し、漫画家デビューを果たしてしまいます。
アシスタント経験などは全くないまま、あっという間のデビューでした。
そして2015年11月には「ガンガンONLINE」で鳥人間の国に留学した少女の視点で描かれた身も蓋もない恋愛群像劇「トリマニア」の連載が開始(後に白泉社に移籍)。
更に2017年には「comic POOL」で久世岳先生の代表作となる「うらみちお兄さん」の連載が開始され単行本発売前から話題に。
「次にくるマンガ大賞」Webマンガ部門で1位を獲得し、2021年にはアニメ化もされる大ヒット作となります。
2019年には「ヤングアニマルZERO」で「若手芸人」を描いた「ニラメッコ」の連載も開始され、現在に至ります。
「久世岳」先生の代表作
うらみちお兄さん
言わずと知れた久世岳先生の代表作。
架空の子供向け教育番組「ママンとトゥギャザー」に出演する体操のお兄さん・表田裏道(31歳)の闇深く世知辛い日々を描いたギャグマンガです。
いい歳した大人が子供相手に表の顔を取り繕えず、身も蓋もない本音を吐露して勝手に折れて落ち込んでいくどうしようもない姿が描かれています。
とにかく生々しいブラックユーモアのセンスが秀逸で、大人はついウッと胸を押さえて同調してしまいそうな内容が多々。
「諦めても 終わらせてはもらえない試合だってあるんだよ 人生とかね」
ニラメッコ
「ニラメッコ」はシェアハウスで暮らす五人の若手芸人の苦楽を描いた青春コメディ。
久世岳先生はお笑いが大好きで、それ故に芸人を題材に漫画を描くことは「自分の考える面白さを試されてしまう」ことだと考え、自分自身への挑戦としてこの作品に取り組んだそうです。
先生の言葉選びのセンスが非常に秀逸で、むしろ「こんな面白いこと言える若手芸人いるか?」と言いたくなってしまうような作品。
コメディだけでなく青春ヒューマンストーリーとしても読みごたえがあります。
個人的には、主人公の水吉が自分の昔の知り合いであることを匂わせ近づいてきた地下アイドルの美少女に「整形した?」と言ってしまう一連のやり取り(プチ整形はしていた → 昔の接点匂わすのに顔変わってるのは話違う)が大好きですね。
「久世岳」先生の素顔は?(性別)
久世岳先生はSNSなどでの情報発信は多いものの、素顔は非公開でプライベートに関しては謎の多い作家さんです。
過去に書店でサインを描いている先生の手の写真を見る限り、性別は恐らく女性。
大学時代バスケに夢中になり過ぎて就活に乗り遅れたというエピソードや、運動しながらの方がアイデアが浮かぶというコメントから、かなり活発な人物であることがうかがえます。
劇場によく足を運ぶほどお笑いが好きで、好きな芸人には「ジャルジャル」や「金属バット」を挙げていました。
「久世岳」先生と盗作問題
久世岳先生は2024年にあるX(旧Twitter)である長文の投稿をしたことで話題となりました。
ことの発端はあるSNSの漫画が先生の過去作に酷似しているという多数の報告をファンから受けたこと。
平たく言えば盗作、パクリ問題ですね。
先生は投稿の中で直接その相手を訴えたり攻撃しているわけではなく、創作者として最低限のプライドをもって欲しいと呼びかけておられました。
その内容に多くの方が共感し、拡散されて話題となった形です。
コメント