TRPG用語解説~初心者向け、独特なTRPG用語・略語を簡単に解説します~

 これまでTRPGやそのリプレイに関する紹介記事をいくつか書いてきましたが、TRPGでは独特の用語を用いることが多く、全くTRPGに触れたことのない方にとっては意味不明な用語も多々存在すると思います。

 実際に紹介したリプレイなどを読んでいても用語の意味がわからず疑問に思うことも多いでしょうから、今回は基本的な用語の意味について解説していきたいと思います。

TRPG用語①初心者向け

TRPG(テーブル・トーク・ロール・プレイング・ゲーム)

 直訳すれば「役割を演じるゲーム」。
 参加する人間が割り振られた役割を演じることでゲームを進行させていく、一種のごっこ遊びです。

 今はデジタルゲームでRPGと呼ばれるものが多数存在しますが、元々RPGと言えばこちらのTRPGを指す言葉でした。

 イギリスやアメリカでは、半数以上の人が遊んだことのあるメジャーなゲームなんですよ。

リプレイ

 実際にTRPGを遊んだ様子を分かりやすく文章に書き起こしたものです。
 自分たちが遊んだ内容を後で読み返して楽しんだり、人に読ませて楽しんでもらうために作るのが一般的です。

 商業誌の場合、TRPGはルールを読んだだけではどのように遊ぶのか、実際の雰囲気が分かりにくいため、リプレイを書くことでTRPGの遊び方や雰囲気を分かりやすく伝えるという狙いもあります。

GM(KP、DM)

 一般にゲームマスターと呼ばれ、ゲームの進行・管理を担う人物です。
 ゲームの種類によってはキーパー、あるいはダンジョンマスターなど、別の言葉で呼ばれることもあります。

 ゲームのシナリオ作成、進行、審判、NPCの管理などを一手に引き受ける、最も負荷の大きなポジションです。

PL(プレイヤー)

 一般参加者のことで、一般的に後述のPCを演じることでゲームに参加します。

PC(プレイヤー・キャラクター)

 プレイヤーが演じるキャラクターのことです。

 ゲームにおけるプレイヤーの分身であり、通常は1人のプレイヤーが1人のキャラクターを担当します。

NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)

 PC以外の、GMが管理するキャラクター全般を指します。

 プレイヤーの味方であることもあれば、時に敵対することも導きを与えることもある存在で、GMはこれを上手く活用してゲームを進行していくこととなります。

パーティ

 行動を共にするPC(まれにNPCを含む)の一団のことです。

 基本的にロールプレイングゲームはパーティプレイが推奨されていますので、一緒に遊ぶキャラクターの一団と考えれば間違いないでしょう。

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TRPG用語②基本・一般用語

セッション

 ゲームのための1回の集まりのことで、通常は1つのシナリオを遊ぶ一連のゲームの流れのことを指します。

シナリオ

 TRPGにおける物語の展開予定、舞台設定、登場人物設定などを指す言葉で、一般的にGMが事前にこれを準備します。
 ただし、TRPGはプレイヤーの行動次第で展開や結末が変化しますので、GMは事前に準備したシナリオをベースに柔軟にそれらに対処していくことが求められます。

 なお、シナリオについては市販されているものも存在します。

キャラクターシート

 PCの能力や習得技能、所持品、経歴などを記載したシートのことです。

 一般的にはルールブックに付随しているシートをコピーして使用しますが、慣れてくるとExcelでキャラクターシートを自作するようになってきます

 なお、キャラクターシートに記載する内容はゲーム毎に多種多様であり、能力値などをダイス目でランダムに決定するゲームもあれば、決められた総合ポイントを割り振ってキャラクターを作成するゲームもあります。

ダイス

 サイコロのことですが、TRPGではダイスと呼びます。

 6面ダイスが一般的ですが、ゲームによっては4面、8面、10面、12面、20面、100面など多種多様なダイスが必要となります(100面ダイスは10面ダイスを2つ振って代用することが一般的です)。

 ゲームではこれらのダイスを使用してキャラクター作成や行為の成否判定などを行います

 なお、判定の際に使用するダイスの数と種類は「2D6」などと表記され、Dの前の数字がダイスの数を、後の数字がダイスの種類を表し、「2D6」の場合は6面ダイスを2個振って判定するという意味になります。

判定(ロール、行為判定など)

 攻撃の成否やダメージの決定、罠の感知や解除の成否などをルールに従って判断する行為のことです、ロール、行為判定などとも呼ばれます

 一般的にダイスを振って判定されますが、能力値にダイス目を足して可否を判定するもの、あるいはダイス目が能力値などをベースに算出した値以下に収まるかで可否を判定するものなど、ゲームによってその判定方法は様々です。

 一般的にプレイヤーが行動を宣言し、その内容に従ってプレイヤーが判定を行いますが、危機感知判定など、プレイヤーが判定すること自体が危機の有無を類推させる恐れがある場合は、GMがこっそり判定することもあります。

クリティカル(大成功/自動成功)

 判定で特定のダイス目が出た場合に、判定が自動的に成功、あるいは特に優れた結果をもたらすことを指します。

 ゲームによって何がクリティカルに該当するかは様々ですが、2D6で判定する場合、両方のダイス目が6だとクリティカルとなることが多いです。

ファンブル(致命的失敗/自動失敗)

 判定で特定のダイス目が出た場合に、判定が自動的に失敗、あるいは特に悲惨な結果を結果をもたらすことを指します。

 ゲームによって何がファンブルに該当するかは様々ですが、2D6で判定する場合、両方のダイス目が1だとファンブルとなることが多いです。


TRPG用語③俗語など応用編

平目

 ダイス目そのままの値を判定に用いることを指します。

 判定に対応する技能などを持たず、能力や技能による修正を受けれない素人の判定を指すことが多いです。

オープンダイス/クローズドダイス

 GMがNPCなどの判定をする際に、そのダイス目をプレイヤーに公開することをオープンダイス、逆に隠して行うことをクローズドダイスと言います。

 一般的な判定はオープンダイスで行いますが、感知判定などダイス目によって行為の成否がプレイヤーに伝わる(推測される)ことが望ましくないケースでは、クローズドダイスが用いられます。

 ただし、必要のない状況でクローズドダイスを多用していると、GMがダイス目を誤魔化しているのではとプレイヤーとの信頼関係が損なわれることもありますので、注意が必要です。

マスタリング

 GMのシナリオ進行、判定、ルール処理などGMの行為全般を指す言葉です。

ルール/ルールブック

 ゲームのルールブックに記されたゲームシステムのことを指します。

 TRPGではプレイヤーの選択した行動によっては、ルールブックに記されたルールでは処理できない事象が発生することもあり、その場合は「GMの判断があらゆるルールに優先する」というのが大原則となります。

サプリメント

 基本ルールブックとは別に発売される追加ルールブック、世界設定、データのことを指します。

 基本ルールブックよりも高額であることが多く、種類も豊富で、ゲーマーたちの財布を容赦なく傷めつけますが、追加データによるPC強化の魅力には逆らえず、多くのゲーマーたちが唯々諾々と購入する狂気の書物でもあります。

 基本ルールブックは文庫版で発売されて安価なのに、サプリメントはA4ハードカバーだけとか……追加スキルと追加種族と追加マジックアイテムと追加モンスターとワールドガイドと、追加、追加、追加……何冊出せば……しかも揃ったと思ったら基本ルールの改訂、バージョンアップだと?

前述のセッションの俗称です。「卓を囲む」とも言いますね。

コンベンション

 いわゆる大規模イベント、複数のテーブルに分かれて行われるセッションのことを指します。

 TRPGサークルが特定のメンバーを集めて行うものもあれば、ゲーム会社が主催し不特定多数の人間を集めて行うものもあり、初対面の人間同士が遊ぶことも珍しくありません。



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