今回は大人気作品「ゴブリンスレイヤー」に登場するPC(祈りし者)となり得る種族について解説していきたいと思います。
この作品には只人(ヒューム)とか森人(エルフ)とかオーソドックスな種族だけでなく、圃人(レーア)といった独自の種族も登場してきます。
また獣人とかはオーソドックスな犬・猫だけじゃなく蟲とかまで出てくるので非常に多種多彩。
本記事では作中に登場する種族の名前や特徴についてTRPGでのデータをもとに解説してまいります。
「ゴブリンスレイヤー」只人(ヒューム)
人間種族。
四方世界においては「どこにでもいる人」という意味の言葉です。
自分たちが思うほど優秀ではなく、愚かで貧弱。
ただし集団を作るのが得意で、どんな状況にも適応し、諦めるということを知らない種族でもあります。
15歳で成人を迎え寿命はおよそ80歳ほど。
ただ実際には戦乱や病気などで天寿を迎えるのは難しいため、生きられるのはせいぜい50年程度。
「ゴブリンスレイヤー」鉱人(ドワーフ)
「鉱(あらがね)を鍛える人」という意味。
金属精錬に長け、無骨で頑固、厳つく小柄で身長150cmほど。
職人や鉱夫、戦士となる者が多いです。
成人年齢は30歳で寿命は300歳ほど。
ただし900年生きた記録もあり、はっきりしたことは分かりません。
森人(エルフ)とは神話の時代から続く犬猿の仲。
炎をものともしない「上古の鉱人(ハイラードワーフ)」なるものも存在すると言われていますが、伝説上の存在であるまず会うことはないでしょう。
「ゴブリンスレイヤー」森人(エルフ)
「森に住まう人」という意味。
長い耳を持つ細身で華奢な種族であり、最も少なく最も古くからある種族として知られています。
非常に美しく聡明で不老。
成人の概念がなく、殺されない限り死なないので寿命もありません。
かわりに各々の技術に対して試験を課し、合格した者を一人前として扱います。
基本的に森から出ることなく過ごしますが、稀に好奇心旺盛な跳ねっ返りが里を出て冒険者などになるそうです。
鉱人(ドワーフ)とは神話の時代から続く犬猿の仲ですが、エルフにもその理由を知る者はいません。
また「上の森人(ハイエルフ)」は原初の妖精の末裔だと言われていますが、その真偽は定かではありません。
「ゴブリンスレイヤー」圃人(レーア)
「圃(畑)を耕す人」という意味。
只人の子供ほどの背丈をした小柄な種族。
只人の縮尺をそのまま小さくしたようなイメージですが、ほんの少しだけ耳が尖っています。
足の裏が丈夫で靴を履く習慣がなく、どこでも裸足で歩き回るのが特徴。
呑気でお調子者、どこから来たか分からない謎に満ちた種族と言われています。
30歳ほどで成人を迎え、寿命は只人のおよそ2倍、160歳程度。
その身に秘めた勇敢さは特筆すべきものであり、勇者や英雄はしばしば圃人の友に命を救われています。
「ゴブリンスレイヤー」蜥蜴人(リザードマン)
後述する獣人の一種ですが、主人公パーティーにも存在するため別途解説します。
直立した蜥蜴、あるいは人型の竜の姿をした最も戦いに長けた種族。
自らを「恐るべき竜(恐竜)」の末裔と称しており、気持ちよく戦い、殺し、死ねれば良いという風潮が強いです。
成人は13歳ですが寿命は不明。
大抵戦死するため、天寿を全うする者が本当に少ないのです。
強さを至上のものとする一方、騙されても見抜けなかった方が悪いと考え、それを卑怯とは言いません。
また奴隷を当然と考えながらも弱者を嬲ることはせず、威風堂々たる蛮人というイメージの種族と言えるでしょう。
「ゴブリンスレイヤー」獣人(パットフット)
「獣の様相を持った人」という意味。
獣人とはある意味、最も多種多彩な特徴を持った種族で、犬、猫、ネズミなどの一般的な獣から、蜥蜴、鳥、蟲、魚まで、全てを包括して獣人と呼ばれます。
「肉球持ち(パットフット)」という呼び名も当てはまらない種族も多く、鳥人(ハルピュイア)や蹄のある種族にそう呼びかけるのは侮辱に当たります。
一般的な獣人の成人年齢は概ね15歳、寿命も80歳と只人とほとんど変わりません。
なお、人狼など人から獣に代わる種族(後述)は獣人ではなく、それらと間違えることは獣人にとって最大の侮辱です。
犬人(カニス)
犬の相を持つ獣人。
猫人と並んで最も只人と親しい種族と言われています。
狼人(ルプス)
狼の相を持つ獣人。
犬人と比べて気位の高いものが多く、犬人と一緒くたにされることをとても嫌います。
猫人(フェリス)
猫の相を持つ獣人。
只人と親しいものの、只人にほとんど利益をもたらさず、自由気ままに生きているのが特徴です。
虎人(パンテラ)
虎の相を持つ獣人。
獰猛で強さを誇り、長きにわたって只人と争ってきました。
熊人(ウルス)
熊の相を持つ獣人。
獣人の中でも一際強靭な種族で、森の中でひっそりと暮らしています。
牛人(ミノタウロス)
牛の相を持つ獣人。
筋骨隆々たる体躯を持つ恐るべき戦士で、しばしば《混沌》勢力の兵士として人々を襲っていますが、中には祈りし者として人々の中で暮らす者も存在します。
蝙蝠人(カイロプテラン)
蝙蝠の相を持つ獣人で「蚊を食らう人」という意味。
その見た目から吸血鬼の仲間扱いされ差別に晒されてきましたが、実際にはそれらはただの偏見で、穏やかで臆病な性格の者が多いとされています。
馬人(セントール/ケンタウロス)
馬の相を持った獣人。
顔が馬の者も入れば、二本足の者も四本足の者も存在します。
兎人(ルサカ)
兎の相を持つ獣人で「月のけもの」の意味。
陽気で愉快、一瞬一瞬を生きており、死を恐れることがありません。
鼠人(ムーソ)
鼠の相を持つ獣人。
その身を守るため、只人と同様にとても広い国を作り、厳格な掟を定めています。
鳥人(ハルピュイア)
鳥の特徴を持った獣人の一種。
鳥そのものの顔から飛行能力の有無まで、部族によってその獣らしさは様々です。
一般的な獣人と比べ寿命はやや短く50歳ほど、成人年齢も10歳ほどとなっています。
鶻人(ペレグリン)
ハヤブサの鳥人。
四方世界で最も速い種族と言われています。
鴉人(コルバス)
カラスの相を持つ鳥人。
浮世離れした美人が多いことで知られています。
鴨人(プレンティリンコス)
アヒルの相を持つ鳥人。
飛ぶことよりも水の中を泳ぐことを得意としています。
駝鳥人(ストルチオ)
ダチョウの相を持つ鳥人。
空を飛ぶことは出来ませんが、鳥人の中で最も速く走ることができます。
鶏人(ガルス)
ニワトリの相を持つ鳥人。
長らく奴隷として扱われてきた歴史を持ち、差別され侮られることも多いですが、実際にはとても勇敢な種族です。
蟲人(ミュルミドン)
昆虫の特徴を大きく持つ獣人の一種。
蟻や蜂が一般的で、ミュルミドンとは「蟻人」、もっとも著名な神話的部族の呼び名です。
女王を中心とした閉鎖的な管理社会を構築しており、個体よりも種族としての生存を尊ぶのが特徴。
凡そ5、6年で成人し、30~40年ほどで寿命を迎えるようです。
変わらぬ明日を願うからこそ、世界の情勢を察知するために若者が「触覚」として世に送り出され、冒険者などになることがあります。
蟻人(ミュルミドン)
蟻の相を持つもっとも代表的な蟲人。
女王を中心とした極めて厳格な社会を構築している。
蚕人(ボンビクス)
カイコの相を持つ蟲人で「絹を出す者」の意味。
只人からみてもかわいらしく、美しい見た目をしていることが多いです。
蜻蛉人(オドネーター)
トンボの相を持つ蟲人で「空を舞う羽」の意味。
人生の大半をヤゴの姿で過ごすため、当人たちは自分たちを「ヤゴ」の蟲人と認識しています。
飛蝗人(ローカスト)
バッタの相を持つ獣人で「食い尽くす者」の意味。
あらゆるものを食らいつくし、死んだあと毒をまき散らして大地を穢す性質から、多くの者たちに嫌われています。
蟷螂人(マントデア)
カマキリの相を持つ蟲人で「予言する者」の意味。
待ち伏せからの奇襲を得意とする狩人です。
蜘蛛人(アラネア)
蜘蛛の相を持つ蟲人で「巣にこもる者」の意味。
非常に愛情が深く、一部では獣人ではないという説も存在します。
鰓人(ギルマン)
エラを持ち、魚の相を持つ獣人。
姿かたちは下半身だけが魚の人魚から魚面の半魚人まで様々。
魚だけでなく蛸や烏賊などの獣人も存在しており、海ゴブリンなんて蔑称で呼ばれることもあります。
陸に上がって只人と交わって暮らす魚人は、芸能関係の仕事に就くことが多いようです。
「ゴブリンスレイヤー」闇人(ダークエルフ)
「闇に棲まう人」という意味。
姿かたちは森人(エルフ)に似ていますが、肌の色が異なり、褐色や青白い闇に溶け込むような色をしています。
地底奥深くに住むことを選んだ種族で、一般には《混沌》勢力の駒とされています。
冷徹かつ残酷な者が多く、巨大な地下帝国を作り日夜政争にあけくれています。
一般的には《混沌》勢力の恐るべき兵士として知られる闇人(ダークエルフ)ですが、中には地下帝国を飛び出し、伝説的な冒険者として名を残した心優しき者も存在します。
寿命などの種族的な特徴はほぼ森人(エルフ)と一緒ですが、森人よりも肉質で豊満な者が多いと言われています。
「ゴブリンスレイヤー」昼歩く者(デイウォーカー)
吸血鬼に類する力を持った、しかし吸血鬼ではない者たち。
多くは吸血鬼によって生み出されたダンピールを指しますが、それ以外にも吸血鬼と戦う使命を持って生まれてきた種族も存在します。
ダンピール
祈りし者とと吸血鬼の間に生まれた混血。
吸血鬼としての力をもちながら日光や銀にもある程度の備えています。
人からも吸血鬼からも迫害され、人の中で生きて行くために止むを得ず吸血鬼ハンターとなる者も多いそうです。
クルースニク
白い羊膜を持って生まれた吸血鬼と戦う使命を持って生まれた者たちです。
吸血鬼と類似した力を持ちますが、白い羊膜がないと力を発揮できません。
そのためクルースニクは基本的にその正体を隠して生きています。
ズドゥハチ
吸血鬼と戦うための「生ける風」を作り出し、自在に操る力を持つ者たちです。
「生ける風」を生み出している最中は動くことができず、そのためズドゥハチも正体を隠して慎重に生きる者たちが多いです。
ヴェドゴニア
様々な理由で死後吸血鬼となる定めを背負った者たちです。
吸血鬼に近い力を持ち、その力を使うほどに吸血鬼に近づいていきます。
「親」を滅ぼせば吸血鬼とならなくてすむかもしれないなど、かすかな希望に縋って吸血鬼ハンターとして生きることが多いです。
「ゴブリンスレイヤー」獣憑き(ビーストバインド)
獣の姿に転ずる力を持った人々の総称。
その逆に獣から人の姿に転じることのできる人獣もいますが、ここでは一括りに獣憑きとして扱います。
呪われた存在として忌み嫌われており、満月の夜に最も力を発揮し、銀を苦手とすると言われています。
善も悪もなく、その行動原理は様々。
正体を隠して冒険者になるものも存在します。
人狼(ルーガルー)
狼に転ずる力を持った獣憑き。
ただし彼らに言わせれば、彼らの本質は狼の方であり、基本的には人とは相容れない獣です。
人虎(マカン・ガドゥンガン)
虎に転ずる力を持った獣憑き。
誇り高い凶手であり、その誇りは殺しの業にこそ根付いています。
妖狐(フォックステイル)
人に転ずる力を持った狐。
狡猾で頭が良く、時に国一つを傾かせることさえあります。
化狸(タヌキ)
人に転ずる力を持った狸。
冗談や悪ふざけで人が死んでも気にしない無責任さが特徴です。
貂(マーテン)
人に転ずる力を持ったイタチの一種。
変化の力については狐や狸よりも上とされています。
仙鶴(フェイラン)
人に転ずる力を持った魔性の鶴。
その在り方は妖狐と似ていますが、妖狐とはとても仲が悪いそうです。
化猫(ワーキャット)
人に転ずる力を持った猫。
猫又などと呼ばれることもあります。
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