今回は「モーニング」で連載中のオカルティックコメディ「出禁のモグラ」から、主人公「モグラ」について解説します。
モグラは本作の主人公であり、あの世から出禁を食らった自称仙人の男。
とある罪を犯した囚人で、死ぬことが出来ず人間として生き続けなければいけない罰を「出禁」と形容しています。
ただのひょうきんな変わり者かと思いきや、その正体と出禁を食らった経緯には壮大な過去があったモグラ。
本記事ではそんな主人公のプロフィールや能力、正体(過去)を中心に解説してまいります。
目次
「出禁のモグラ」百暗桃弓木(主人公)のプロフィール
引用元:TVアニメ『出禁のモグラ』
基本プロフィール(名前など)
この「出禁のモグラ」の主人公・モグラは「あの世から出禁を食らった仙人」を自称する謎の男です。
本名というかフルネームは百暗桃弓木(もぐらももゆき)。
外見はボサボサの髪と垂れ目が特徴の長身痩躯の男性で、見た目の年齢は30代ほど。
性格は世話好きでおしゃべりな気の良いおじさんですが、長くこの世に留まっているせいで色々と溜まっているらしく、時折闇深いものを感じさせます。
戸籍も免許も保険証もスマホもなく、現世で生きるためにはお金がかかるため、たかり体質で図々しいところも。
手先が器用で金を稼ぐために絵や小物作り、修理など色々なことをやってきたそうで、かつては同人誌を描いて儲けないかとアドバイスされたこともあるそうです。
アニメでの声優は中村悠一さん。
罪を犯しあの世から出禁を食らった囚人(めしうど)
前述した通りモグラはかつてある罪を犯し、あの世から出禁を食らった囚人。
普段は小路・抽斗(ひきだし)通りの銭湯「もぐら湯」で看守の浮雲に見張られながら暮らしています。
その刑罰を正確に言えば、現世で人間として生き続けていかなければならない、というもの。
モグラの肉体は元々他人のもので、彼自身は刑罰により不死ですが、その肉体には老化も死も存在します(後述する鬼火の摂取よって不老を保つこともできる)。
モグラの肉体が死ねばその魂は適当な近くの死体に入り込んで復活、その肉体はモグラの姿に変化。所謂「尸解仙」というヤツですね。
 この刑罰から解放されあの世に行くためには、彼が持っているカンテラに霊が持つ鬼火を溜め、あの世へ導いてもらう必要があります。
「出禁のモグラ」百暗桃弓木(主人公)の能力
モグラは「死ねない」ということを除けば、肉体的にはほぼ普通の人間。
幽霊を見たり対話をしたりする力はありますが、霊を祓う特別な霊能力のようなものは持っていません。
特殊なカンテラに鬼火(=死んだ者が出すあの世への道標であり、命の灯)を溜め込んでいて、それを使えば自分や他人の怪我を治したり若返らせたりすることができますが、使った分だけあの世へ戻るのが遅れるというジレンマ付き。
なお、肉体的には普通の人間と言いましたが、生活環境の為か身体能力はかなり優れていて、自転車でスクーター並みの速度を出すこともできます。
また、後述する正体故に弓の扱いには長けており、どんな状況でも弓を引けば百発百中です。
「出禁のモグラ」百暗桃弓木(主人公)の人間関係
モグラはお節介でお人よしではあるのですが、戸籍がなく(金で戸籍を手に入れていた時期もあった)、彼と関わった人間は霊感に覚醒して厄介事に巻き込まれてしまうため、あまり人と交流を持とうとはしません。
ただ一度関りを持って霊感に目覚めた相手とは親しくしており、真木くんや八重子ちゃんとは、人づきあいが少ない反動かとても仲良くしています。
祓い屋の猫附家とは先祖の代に契約を結んでいて、モグラはカンテラの力を使って猫附家の一族を助ける代わり(彼らは本来、化け猫を扱う能力の代償として短命)、お祓いや金銭面で猫附家から支援を受けています。
 看守の浮雲は抽斗通りで駄菓子屋「ぎろちん本舗」を経営する謎の美女で、モグラのことを囚人(めしうど)様と呼んでおり、看守という立場から囚人であるモグラが正しく刑を受けられるように守っています。
「出禁のモグラ」百暗桃弓木(主人公)の正体
その正体は元神様「オオカムヅミの弓」
仙人を自称しているモグラですが、その正体は「オオカムヅミの弓」と呼ばれる元神様です。
オオカムヅミとは元々、イザナミの怒りを買って黄泉から逃げたイザナミを守った桃の実。
この功績をもって桃は「人間が苦しい時 助ける神」となりオオカムヅミという神名が与えられました。
その後、イザナミは一日1000人の人間を殺すと呪い、イザナギは一日1500人の人間を誕生させると呪い返したのですが、その呪いから生まれたのが二つの神。
疫病神「ヨモツオオカミの剣」と厄払いの神「オオカムヅミの弓」です。
モグラが犯した罪と過去、刑罰の意味
では霊験あらたかな「オオカムヅミの弓」が犯した罪とは何だったのか?
「ヨモツオオカミの剣」と「オオカムヅミの弓」の呪いが拮抗する状況を、天照大神はよしとしました。
動物には天敵が必要で、その方が増え方のバランスが良いから、と。
しかし人間はその状態を平和とは思わず、神様に「全てを守ってください」と願います。
それを可哀想だと思ってしまった「オオカムヅミの弓」は均衡を破り「ヨモツオオカミの剣」を倒してしまいました。
神々は馬鹿なことをしたと呆れ、実際これを機に人々は爆発的に増え始め縄張り争いを始めます。
その後、神々は混乱したこの世を「人間道」としてあの世と分け、「オオカムヅミの弓」から神の資格を剥奪して人間道以外の世へは出禁としたのです。
彼の身体は人間となり、名も取られ「百暗(いつまでもくらやみ)」とされました。
モグラに科された刑罰とはつまり、人間を鬼火を貯める道具として見ればすぐにでも神へ戻れるが、人間に同情して鬼火で助けてしまうといつまでたってもあの世へは戻れないというもの。
割り切ることが出来た時、ようやく神に戻れるのです。



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