「サンキューピッチ」伊能商人~一人だけ別のゲームをやっている男、ただし意外と努力家、登場話や迷言(名言)~

 今回は「ジャンプ+」で連載中の野球コメディ「サンキューピッチ」より、一人だけ別のゲームをやっている男「伊能 商人(いのう あきんど)」について解説します。

 伊能商人は主人公たちが所属する県立横浜霜葩高等学校野球部の一年生。

 登場当初野球歴2か月の素人ですが、とんでもない策士で味方にも何をしでかすか分からないジョーカーのような存在です。

 野球そのものには興味がなく、作中で「あいつだけ違うゲームをしてる」と評された奇人。

 本記事ではそんな伊能商人のプロフィールや登場話、名言(迷言)を中心に解説してまいります。

「サンキューピッチ」伊能商人のプロフィール

基本プロフィール

 伊能商人(いのうあきんど)は主人公たちが所属する県立横浜霜葩高等学校野球部の一年生部員です。

 外見は黒髪ポニテでサイコパス風の目つきが特徴の少年。

 性格は自分勝手でマイペースな変人ですが、目的のためなら努力を惜しまず、意外と筋を通すタイプです。

 物語開始時点で野球歴2か月の素人。

 野球そのものにはあまり興味がなく「甲子園に出て本を出版する」という自分が立てた目標を達成するために、素人の自分でも試合に出れる可能性があり、公立ながら偶然いい選手が集まった横浜霜葩高等学校に入学しました。

野球歴2か月だが策士で勝負強い

 伊能商人は野球歴2か月の素人ですが、本来試合に出れるレベルの実力はありませんが、ここぞという場面では必ず結果を出す勝負強い選手です。

 これは単純にメンタルが強い弱いの話ではなく、勝負所にヤマを張ってそこにリソースを注ぎ込んでいるから、というのが大きいでしょう。

 経験が浅く特別身体能力に恵まれているわけではない伊能商人が多少努力したところで、真っ向勝負では経験者に勝ち目はありません。

 だからここぞという場面にヤマを張り、それに合わせて策を練り罠を仕掛け準備を整え強敵相手に勝負を挑むのが伊能商人のスタイルです。


「サンキューピッチ」伊能商人は別のゲームをしている

 伊能商人の特異性が一際強く描かれていたのが14~15話。

「あいつだけ…違うゲームをしてる!?」

 私立伊勢原聖テレーズ学園との練習試合で代打として登場した際、選手の実力をRPGのキャラクターのように見ることが出来るエース轟大愚が伊能商人を見て発したのがこの言葉です。

 轟の目には他の選手が勇者や魔王や戦士に見えている中、何故か伊能商人だけはマインクラフト風のドット絵に映っていました。

 いやそもそも野球自体がRPGじゃないんでアレですけど、それにしても何故マインクラフト?

 伊能商人がしているのは「野球」ではなく、「甲子園に出場して本を書く」というゲームなので違うゲームというのはその通りですが、冷静に考えるとこのシーンでおかしいのは伊能商人ではなく轟の目の方のような気も……

「サンキューピッチ」伊能商人は努力家

 策士、変人、自分勝手というイメージが先行している伊能商人ですが、彼は実のところかなりの努力家です。

 周囲から練習で手を抜いているように思われているのは、自分にとって今必要な部分に最大限リソースを注ぎ込むため。

 例えば桐山不折に三打席勝負を挑んだ際には、事前準備として前日硬式球の打てるバッティングセンターで6時間ボールをファウルにするカット打法の練習をしていました。

 また走り込みをサボり足の遅さが原因で桐山に敗北した後は、その弱点を克服すべく走り込みにも取り組み、その後の練習自体では見事な快足を披露しています。

 野球歴2か月にも関わらずルールや戦術は他の部員より詳しく、作中では解説役に回ることもしばしば。

 変人で決して野球に情熱があるわけではありませんが、やるからに全力で効率的に取り組むのが伊能商人という男です。


「サンキューピッチ」伊能商人の登場話(何話)

 伊能商人の初登場は第4話。

 桐山の「一日三球までしか全力で投げられない」という秘密を盗み聞きし、バラされたくなければ自分と桐山とで一打席勝負し、自分が勝てばスタメンとして使って欲しいとキャプテンの小堀に持ち掛けます。

 ここで「勝負をして勝てば」というのが伊能商人の誠実さですよね。

 勝負には負けたものの小堀や広瀬に勝負強さを印象付け、聖テレとの練習試合でも奇策で見事に逆転のチャンスを演出した伊能商人は、夏の大会でスタメンとは行きませんでしたが見事ベンチ入りを勝ち取っています。

 守備ができないようなので今のところ要所での代打要員兼ベンチでの解説役ですが、メインキャラクターの一人として阿川先生に次ぐ(ある意味主人公以上)存在感を発揮しています。

「サンキューピッチ」伊能商人の名言(迷言)

「きっとこの世界に頭の悪い奴なんていないんだな!」
「みんなどっか狂っていて別方向に頭がいい」

 第12話、桐山をエース三馬のお守りにしようとしていた小堀と、その思惑を知った上で桐山を三馬の当て馬にしようとしていた広瀬の考えに気づき、興奮する伊能商人。

 ある意味、この作品の世界観を見事に表した言葉です。

「ちょっと速くなりすぎちまったな」
「他の練習に時間を使えばよかったぜ」

 第15話、足の遅さが原因で桐山に敗北し、それを見事に克服してみせた伊能商人。

 単なる頭でっかちではないことを証明しました。

「野球は力を合わせるスポーツ!」
「一人じゃできないんだよォ!」

 同じく第15話、亀裂の入った相手チームを見ての伊能商人の言葉ですが……それは策を弄して亀裂を入れた本人が言う言葉じゃないよね?



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