今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、魔王を倒した勇者ヒンメル一行の僧侶「ハイター」について解説します。
ハイターは勇者ヒンメルの幼馴染であり、ヒンメルらと共に魔王を倒した僧侶。
後にフリーレンの新たな旅に同行するフェルンの育ての親でもあります。
ヒンメル一行の中では最も俗っぽい一般的な感性の持ち主であり、それ故に最もヒンメルの生き様に影響を受けた人物と言えるでしょう。
本記事はそんなハイターのプロフィールや強さ、享年(年齢)、人間関係を中心に深掘りしてまいります。
「葬送のフリーレン」ハイターのプロフィール
基本プロフィール(声優など)
ハイターはかつて勇者ヒンメル、魔法使いフリーレン、戦士アイゼンらと共に魔王を倒した勇者一行の僧侶です。
外見は緑色の髪をオールバックにし、メガネをかけた長身の男性(ヒンメルより頭一つ分高い)。
一見、穏やかで真面目そうな雰囲気を漂わせていますが、中身は大のお酒好きで週に一度は二日酔いで役に立たなくなる生臭坊主でもあります。
勇者ヒンメルと同じ孤児院で育った幼馴染であり、その縁で彼と共に魔王討伐の旅に出ました。
魔王討伐後は聖都の司教に任じられていましたが、ヒンメルの死後は山奥の秘境に隠棲。
そこで戦災孤児であったフェルンを拾い養育、最期は久しぶりに訪ねてきたフリーレンにフェルンを託して永眠することとなります。
酒さえ絡まなければおおらかな常識人であり、アイゼンと共に勇者一行のツッコミ役を担っていました。
声優は東地宏樹さんが担当。
とんでもなく長生き、享年(年齢)は約100歳?
ハイターと言えば、ファンの間でその長寿が話題となっていました。
勿論ドワーフ(寿命約300歳)のアイゼン、エルフ(1000歳以上、不老?)のフリーレンと比べれば短命ですが、ヒンメルより20年以上長く生きており、人間としてはかなりの長寿。
正確な享年(年齢)は不明ですが、ヒンメルの幼馴染なので彼と同い年だと仮定した場合、
・16歳:魔王討伐の旅に
・26歳:魔王討伐の旅から帰還
・76歳:勇者ヒンメル永眠
・96歳:フリーレンと20年ぶりに再会
・100歳?:フリーレンにフェルンを託し永眠
晩年にフリーレンと再会してから、少なくとも4年はフリーレンと共に過ごしていましたので、享年は100歳以上。
実は人間じゃなかったのではと疑うファンが出たのも頷けますね(ちゃんと人間です)。
「葬送のフリーレン」ハイターの強さ
高度な女神の魔法を使いこなす僧侶
ハイターは高度な女神の魔法を使いこなす優秀な僧侶です。
この世界では治癒や解毒、解呪といった回復魔法は僧侶の領分。
女神の魔法は先天的な資質に大きく左右されるため、1000年以上を生きたフリーレンであっても高度な回復魔法は使えません。
勇者ヒンメル一行の戦いは基本的に回想シーンでしか描かれていないため、ハイターの詳細な実力は不明。
しかし勇者一行が五体満足で過酷な旅を終えていることを考えれば、その優秀さを疑う余地はないでしょう。
また女神の魔法だけでなく通常の攻撃魔法や「刃物の切れ味を上げる魔法」など魔法使いの魔法もある程度使用できた模様。
なお、武器は装備しておらず、戦闘時は聖典を片手に持って魔法を使用していましたから神官戦士タイプではなく純後衛だったと考えられます。
勇者パーティには化け物しかいない
勇者パーティの中では比較的地味な印象が強いハイター(比較対象=魔王を倒した勇者、千年以上生きた大魔法使い、ダイヤモンドを素手で握り潰す戦士)。
しかしそれは僧侶という役割柄目立たないだけで、彼も立派に化け物です。
ハイターはフリーレンと初めて会った時(22話)、フリーレンの魔力偽装を見抜けず、彼女の魔力は自分の5分の1程度と誤解していました。
これだけ見れば単にフリーレンが上手といった印象しかありませんが、そもそも魔力偽装しているフリーレンの魔力は百年間研鑽した魔法使いと同等。
魔王討伐の旅に出たばかりの10代の僧侶が「百年間研鑽した魔法使い」の5倍の魔力って、普通に化け物ですよね。
また、97話ではヒンメル一行が七崩賢「不死なるベーゼ」の結界に閉じ込められた際の様子が描かれていましたが、ハイターはその時シレッと、
「全員に無補給無酸素状態でも生存できる魔法をかけました。2か月は持つでしょう」
……は?
これにはフリーレンも「ここには化け物しかいないのか」呆れ果てていました。
「葬送のフリーレン」ハイターとフェルン
後にフリーレンの弟子となり、彼女の新たな旅に同行する魔法使いフェルンを育てたのがハイターです。
ハイターが戦災孤児であったフェルンを拾ったのは、彼が90歳を超えてから。
ハイターは両親を亡くし、命を絶とうとしていたフェルンを救い、彼女に生きる意味を与えました。
しかし幼いフェルンが独り立ちするにはまだ時間がかかり、ハイターはいつお迎えが来てもおかしくない老齢です。
ハイターは何とかフェルンが独り立ちできるまで見守りたいと、晩年は大好きだった酒を絶ってまで健康に気を遣っていました。
フェルンもそんなハイターの想いを理解し、彼に自分を救ったことを後悔して欲しくないと、一人前の魔法使いとなって彼を安心させるべく修行に打ち込んでいました。
そんな想いが実ってか、フェルンはハイターが亡くなる前にフリーレンに認められるほどの魔法使いに成長。
ハイターは安堵し、穏やかに息を引き取りました。
「葬送のフリーレン」ハイターと勇者ヒンメル
フェルンや彼を知るザインからは理想的な大人と思われていたハイターですが、仲間であるフリーレンらからするとハイターは酒好きで好き嫌いが多く、よく嘘もつく生臭坊主。
勇者一行の中では一番俗物的な性格で、フリーレンからはフェルンを引き取ったことさえ、
「らしくないね」
「進んで人助けするような」
「質じゃないでしょ」
と意外に思われていました。
ハイター自身も、自分は勇者ヒンメルのように困っている人を決して見捨てない人間ではないと認めています。
そんな晩年のハイターの胸にあったのは、
「勇者ヒンメルならそうした」
という想い。
勇者ヒンメル亡きあと、彼から教わった勇気や意思や友情、大切な思い出に砂をかけるような真似はできないと、ハイターはフェルンたちの前では理想の大人として振舞っていたのです。
勇者ヒンメルの幼馴染であり、彼をずっとそばで見てきたハイターは、その影響を最も強く受けた人間だったのかもしれませんね。
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