「ゴールデンカムイ」のっぺらぼう/ウイルク~その正体と目的、顔の皮、アシリパへの想い、死亡の経緯など~

 今回はヤングジャンプで連載中の大人気漫画「ゴールデンカムイ」から、アイヌ民族の金塊を強奪したとされる始まりの男「のっぺらぼう(ウイルク)」について解説します。

「のっぺらぼう」は物語の鍵を握るアイヌ民族の金塊を隠し、その隠し場所を囚人たちの身体に特殊な暗号を記した刺青を彫ることで、金塊争奪戦の切っ掛けを作った人物。

 その正体はアシリパの父ウイルクであり、作中では彼の隠された過去や目的も語られています。

 本記事ではのっぺらぼう(ウイルク)がアシリパに託した願いや登場人物たちとの因縁、死亡した経緯などを含め彼について深掘りしていきたいと思います。

「ゴールデンカムイ」のっぺらぼう/ウイルクのプロフィール

基本プロフィール(外見、誕生日、年齢、モデル、声優など)、偽物とは?

 「のっぺらぼう」はアイヌ民族が和人の迫害に対抗するため貯め込んだ金塊を強奪し、どこかへ隠したとされる男。

 事件を起こした後、逃走中に捕らえられて網走監獄に収監、金塊を狙う看守によって足の腱を切られ自由を奪われてしまいますが、外の仲間に金塊の隠し場所を伝えるため、囚人たちの身体に暗号を記した刺青を彫り、囚人たちを唆して脱獄させ、軍や囚人、アイヌ民族を巻き込んだ金塊争奪戦を引き起こします

 頭部全体の皮膚がはぎとられた異様な外見をしており、そのことで周囲からは「のっぺらぼう」と呼ばれていました。

 物語当初は金塊強奪の際に殺されたアイヌ民族にはアシリパの父であるウイルクも含まれていて、「のっぺらぼう」はアシリパの父の仇とされていましたが、後に「のっぺらぼう」自身がウイルクであることが判明します。

 作中で杉元たちは「のっぺらぼう」の正体を確認するために網走監獄へ向かいますが、独房に収監されていた「のっぺらぼう」は偽物で、本物は犬童により教誨堂地下に閉じ込められていました。

 誕生日や年齢については作中でも情報がありません。

 また、モデルとなった実在の人物については存在しないようです。

 声優は東地宏樹さん。

その正体はアシリパの父ウイルクで、ロシア皇帝を爆殺したテロリスト、顔の皮は?

 前述した通り、「のっぺらぼう」の正体はアシリパの父であるウイルク。

 ウイルクは樺太アイヌの母とポーランド人の父の間に生まれたハーフで、南樺太で育ちました。

 ウイルクは元々ロシア帝政に反発して民族解放運動を行っていた人物で、1881年にはキロランケらと共に皇帝アレクサンドル2世の爆殺を成し遂げたテロリストでもあります。

 その後ロシアから指名手配され、北海道に逃げ延びてアシリパの母と出会い、アイヌ民族として暮らしていましたが、金塊強奪事件の際に死亡したとされていました。

 しかしウイルクは逃走の際に、自ら顔の皮を剥いてそれを他人の死体に被せて自分の死を偽装し、「のっぺらぼう」として生き延びていたのです。

 網走監獄においてウイルクは、金塊強奪事件を起こしたのは自分ではないと発言していましたが……

 ちなみに「ウイルク」とはポーランド語で狼を意味する言葉で、後にアシリパの母からそれにちなんで「狼に追い付く」という意味の「ホロケウオシコニ」というアイヌ語名をつけてもらっています。


「ゴールデンカムイ」のっぺらぼう/ウイルクの人間関係

かつての同志、キロランケとソフィア

 かつてパルチザン(反乱軍の意味)だったウイルクにはキロランケとソフィアという二人の同志がいました。

 ウイルクとキロランケとは皇帝アレクサンドル2世爆殺の実行犯で、ソフィアはそれを首謀したパルチザンのリーダー。

 彼ら三人は皇帝爆殺事件以降、ロシアから指名手配を受け逃亡生活を送り、最終的にウイルクとキロランケは日本へ逃亡することに成功します。

 しかしソフィアだけは逃亡途中に起きたある事件(詳細は後述及び鶴見の紹介記事で)が理由でそのまま樺太に残り、そのまま民族闘争を続けることになりました。

 ソフィアはウイルクに想いを寄せており、自分がこのまま幸せになるわけにはいかないと考えたのですね。

 北海道へ渡ったウイルクとキロランケはアイヌ民族として暮らしながら、ロシア極東や樺太、北海道の少数民族を中心とした「極東連邦」設立を目指して活動を続けていましたが、アシリパが生まれたことでウイルクは比較的守りやすい北海道だけを独立させようと方針転換します。

 しかしそのことが原因でキロランケとの間に不和が生じ、後のキロランケの裏切りに繋がってしまうのです。

利害が一致した土方、過去に因縁を持つ鶴見

 ゴールデンカムイは主人公の「杉元一派」と元新選組の「土方一派」、そして鶴見中尉率いる「第七師団」の三勢力が金塊を巡って争う物語。

 「のっぺらぼう(ウイルク)」は杉元たちにとってはアシリパの父ですが、それだけでなく彼は土方歳三、そして鶴見中尉とも個人的な関係を持っています。

 まず土方歳三は「のっぺらぼう(ウイルク)」が刺青を彫った刺青囚人の一人であり、ともに北海道独立を望む同志でした。

 「のっぺらぼう(ウイルク)」は民族独立、土方はロシア南下への防備のため緩衝国としての独立を目指していて、その詳細こそ違っていましたが二人は互いに利害が一致し、完全ではないものの協力関係にあったのです。

 一方、鶴見中尉はウイルクと過去に因縁がありました。

 かつて鶴見中尉はロシアにスパイとして潜入し、現地で妻子をもうけていたのですが、当時皇帝爆殺犯として逃亡していたウイルクたちと関わったことでその妻子が殺されてしまったのです。

 そのため、鶴見中尉は私怨のために動いているわけではないと言いつつも、ウイルクに対して深い憎悪を抱いていました。


「ゴールデンカムイ」のっぺらぼう/ウイルクの目的と死亡の経緯

目的は北海道独立、娘であるアシリパにアイヌの未来を託す

 これまでにも軽く触れてきましたが、「のっぺらぼう(ウイルク)」の目的は少数民族(この場合はアイヌ)を中心とした北海道独立

 そのために強奪されたアイヌ民族の金塊を利用しようとしていました。

 そして金塊、その意思を託そうとした相手は娘であるアシリパ。

 普通の親であれば、娘を独立戦争の矢面に立たせたいなどとは考えないでしょうが、「のっぺらぼう(ウイルク)」はある意味で公正な人物。

 血を流すならまず自分、身内からだと考えたのです。

 そのため彼はアシリパをアイヌの未来を導く存在とすべく、山に潜伏して戦い続けられるほどタフな戦士として育て上げたとも発言していました。

 また、金塊の隠し場所を記した刺青の暗号も、アシリパにだけ伝わる内容に。

 父親によって戦うことを半ば強制された形のアシリパですが、果たして彼女は如何なる決断を下すのか……?

キロランケの裏切りにあい、尾形に射殺されて死亡

 「のっぺらぼう(ウイルク)」は最終的にかつての仲間であったキロランケの裏切りにあい、網走監獄において尾形に射殺され、死亡しました。

 網走監獄を訪れた杉元と出会った矢先の出来事でしたが、キロランケは「のっぺらぼう(ウイルク)」の口から杉元に金塊の情報が伝わることを恐れたんです。

 残念ながら「のっぺらぼう(ウイルク)」は娘と再会することなくその命を落としていました(遠目には見えていましたが)。

 「のっぺらぼう(ウイルク)」殺害を指示したキロランケの本心は不明です。

 ただ、キロランケは最後までウイルクのことを「心から信頼して愛していた」と語っていましたから、その裏切りは単なる意見の相違による決裂ではなかったのかもしれません。



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