今回はヤングジャンプで連載中の大人気漫画「ゴールデンカムイ」から、キラキラお目目と「はぁッ☆」で大人気「岩息 舞治(がんそく まいはる)」について解説します。
岩息舞治はアイヌ民族の金塊の行方が記された暗号をその身に刻む刺青囚人の一人。
暴力をコミュニケーションや自己表現の手段と捉える作中屈指の武闘派で、暴力さえ絡まなければ非常に心優しい人格者です。
一言で言えば暴力をこよなく愛するドM紳士。
本記事ではそんな岩息の魅力について、その実在のモデルや肉弾戦最強・牛山との比較、作中での活躍をその後の大冒険を中心に語ってまいります。
「ゴールデンカムイ」岩息舞治のプロフィール
基本プロフィール(外見、性格、声優など)
岩息舞治はその身にアイヌ民族の金塊の行方を記した刺青が刻まれた刺青囚人の一人。
坊主頭にメガネをかけた筋骨隆々の中年男性で、メガネの下のキラキラした瞳がトレードマークです。
岩息舞治の罪状は暴行罪。
暴力でしか自分を表現することができず、数多の暴力事件を起こして人生の大半を監獄で過ごしてきたという経歴の持ち主です。
しかも岩息は収監中もその自己表現を抑制することなく、幾度も看守や囚人相手に乱闘騒ぎを起こしていたのだとか。
ちなみに暴力といっても武闘家・求道者といった色合いが強いため、一方的な暴行や殺し合いは好まず、むしろ積極的に殴って欲しいまであるドMでもあります。
一方で、暴力を自己表現やコミュニケーションの手段と捉えていることを除けば、実は作中でも屈指の紳士(あくまで「ゴールデンカムイ」の中では、ではありますが)。
声優は三宅健太さんです。
モデルは現存する囚人「マイケル・ピーターソン」
岩息舞治の実在のモデルは、現存する囚人「マイケル・ピーターソン」だと言われています。
マイケル・ピーターソンは現在(2022年2月時点)でも収監中の囚人で、何度も意図不明の暴力事件を繰り返し30年以上も収監されています。
一時出所した際は、アンダーグラウンドのボクサー「チャールズ・ブロンソン」として活動していたこともありました。
刑務所内でも何度も看守相手に暴力事件を繰り返し、それが原因で服役期間の大部分を独房で過ごしているのだとか。
岩息とは、意図不明の暴力を繰り返しているというその経歴や、ボクサーとして興行していたこと(岩息はスチェンカという殴り合いの興行をしていた)などが共通しています。
また、坊主頭に口髭というビジュアルも似通っていますね。
後は名前もそう。
「マイケル」→「マイハル(舞治)」
「ピーターソン」→「peter(岩)」+「son(息)」
「ゴールデンカムイ」岩息舞治と暴力(杉元、牛山)
杉元に「アンタは殺したくない」言わしめた聖人
樺太で賭けスチェンカ(=殴り合いの興行)をしていた岩息。
ある日彼の前に杉元一行が現れます
体格で勝るロシア人たちをスチェンカで殴り倒していく杉元佐一、月島軍曹、鯉登少尉、谷垣ら4人組に、「善き哉」と興奮を隠しきれない岩息。
そしてとうとう岩息と杉元一行はスチェンカで対戦することに。
殴り合いを通じて杉元の心の傷を理解した岩息は、彼に慈愛に満ちた言葉をかけます。
「許してやりなさい」
「頑張ってるじゃないですか」
「そんなにボロボロになるまで」
ボロボロにしているのはお前だろ、というツッコミはさておいて。
その思いやりの溢れる言葉で杉元たちは岩息と和解。
岩息は刺青囚人でありながら刺青を剝がされることも、金塊絡みの争いに足を踏み入れることもなく、円満に杉元たちと別れたのです。
武闘派同士、牛山辰馬とはどっちが強い?
さて、格闘戦における最強の武闘派と言えば「不敗の牛山」こと牛山辰馬ですが、実は岩息は監獄で何度も牛山と激闘を繰り広げています。
要は、監獄で暴力事件を起こす岩息を止められるのが牛山ぐらいしかいなかったということですね。
流石に柔道家である牛山に掴まれれば岩息であっても勝ち目はなく、彼らの対決は概ね牛山が勝利していたようです。
しかし純粋な殴り合いならその限りではなく、牛山相手に勝利をもぎ取ったこともあるのだとか。
しれっと「不敗」の男に土を付けたこともあるあたり、岩息という男の底知れなさが伝わってきますね。
「ゴールデンカムイ」岩息舞治の活躍とスヴェトラーナとのその後
樺太で賭けスチェンカを主宰し、杉元たちを4対1で圧倒
岩息は網走監獄からの脱獄後、樺太に渡り、現地で行われていたスチェンカ(=「壁」対「壁」を意味する殴り合い」)を賭けの対象にして興行を行っていました。
そこに杉元一行が現れ、岩息の刺青を狙ってスチェンカに参加します。
杉元一行とのスチェンカが開始されると、岩息は予想を超える杉元の打撃に大興奮。
「良い良い良いッ」
「杉元さんイイヨ!」
そして杉元が他の男に殴りかかると、
「コラーッ」
「私を見ろ!」
と拗ねてしまうほど。
そしてとうとう、
「4人同時に殴って来て欲しいッ」
「もっとぉ! もっとぉ! んモットォ!」
最終的に杉元たち4人をたった一人で殴り飛ばし、
「どうだい」
「これが私だ」
と恍惚の表情を浮かべます。
しかし杉元たちが刺青目当てだと知ると岩息は、
「ひどいじゃないかッ」
「分かり合えると思ったのに……」
裏切られた岩息は杉元たちから逃げ出します。
そして舞台はバーニャ(=ロシア式サウナ)へと移り、そこで繰り広げられる意味不明な我慢対決、杉元との一対一での殴り合い。
最終的にこの対決を通じて岩息と杉元たちは分かり合い、自らの刺青を彼らに移させ、岩息はさらなる強者を求めロシアを目指し旅立ったのでした。
その後はスヴェトラーナと大陸へ向かい、大冒険を繰り広げた
杉元たちと別れた後も、ちょいちょい元気そうに物語に顔を出し、杉元たちと再会したこともある岩息。
樺太では最強の女傑、ソフィア・ゴールデンハンドと殴り合いの一騎打ちを繰り広げたこともありました。
当初は女性相手に拳は振るえないと紳士さを見せていた岩息ですが、ソフィアが強いと分かるや大興奮で殴り合っていましたね。
最終的には(全く持って意味不明なのですが)ソフィア脱獄のドサクサに紛れて脱獄したスヴェトラーナというロシア人女性と共に岩息は大陸に向かい、そこで大冒険を繰り広げることになるのだそうです。
まあ多分、その冒険の顛末が描かれることはないとは思いますが……思うのですが……ゴールデンカムイだし、野田サトルだし、絶対にあり得ないとも言い切れないんだよなぁ……
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