今回は「LaLa」で連載中の人気作「夏目友人帳」から、アニメ2期で登場した妖「辰未(たつみ)/タマ」について解説します。
辰未とは竜と鳥が混じったような姿を持つ妖の種族名。
作中ではニャンコ先生が庭で拾った卵から孵った辰未の雛に「タマ」と名付け、しばしの間交流を持つこととなります。
その愛らしさからファンの間でも「かわいい」と人気の高いタマ。
本記事ではそんな愛され妖怪のプロフィールや登場回(何話)を中心に解説してまいります。
「夏目友人帳」辰未(たつみ)/タマのプロフィール
基本プロフィール(声優など)
タマはアニメ2期に登場した辰未(たつみ)という妖の雛。
藤原家の庭に産み落とされた卵から孵り、しばしの間夏目とニャンコ先生が育てることになります。
タマという名前は「卵から孵った」という理由でニャンコ先生が命名したもの。
辰未(たつみ)の成体は、鳥と竜が混じったような見た目をした巨大な妖怪なのですが、作中のタマは角の生えた人間の子供のような姿をしています。
これは辰未が孵化して最初に見た者を養い親とし、雛の間はその者に似た姿をとるという性質によるものです。
作中では養い親である夏目とニャンコ先生にとても懐き、二人もそんなタマを可愛がっていたのですが……
声優は”あおきさやか”さんが担当。
辰未の生態
辰未(たつみ)は大きな体を持つ竜と鳥が混じったような外見の妖。
親が自分で雛を育てず、他の生き物の巣に卵を産んで雛を育ててもらう(托卵)カッコウのような生態を持っています。
その為、辰未の雛は最初に見た生き物の姿に変化して性質を持っており、ある程度成長すると辰未本来の姿に戻って巣立っていくそうです。
その肉は比類なき程美味、その血には不老の力があるとされ、他の妖たちからその身を狙われることもあります。
「夏目友人帳」辰未(たつみ)/タマの登場話(何話)
庭に産み落とされた卵から孵った妖の雛
辰未(たつみ)/タマの初登場はアニメ2期4話(原作コミックス3巻12話)。
藤原家の庭の巣に残された一つの卵。
既に他の卵は孵り、親鳥と共に巣立っていきましたが、何故か素には一つだけ卵が残っていました。
残った卵はまだ温かく、夏目はニャンコ先生に頼んで(「雛が孵ったら美味いかもしれないぞ」「なるほど」)卵を温めてもらいます。
一方、卵を温めていた時、藤原家の門には「陸」という普通の人間には見えない文字が書かれていました。
そしてその文字は「伍」「肆」「参」「弐」「壱」と減っていき、卵の中身を狙った鼠の妖が書いた孵化までのカウントダウンであることが判明します。
鼠に嘘を吐いて卵を庇う夏目。
そしてとうとう卵は孵り、中から出てきたのはどこか夏目の面影のある親指ほどの大きさの人型の妖でした。
夏目から離れたくないと成長を拒む
孵った雛の姿を見て、これは辰未の雛だとニャンコ先生がその正体を看破します。
辰未の雛は愛され、育ててもらうために最初に見た者と似た姿に変化する性質があります。
夏目とニャンコ先生は辰未の雛に「タマ」と名付け、巣立つまでの間タマを育てることに。
すくすくと成長していくタマでしたが、何故か大きくなるにつれてものを食べなくなり衰弱してしまいます。
同時にタマを狙って襲撃してくる鼠。
鼠からタマを庇いながら、夏目はタマが自分たちから離れたくなくて成長を拒んでいたことを察します。
鼠から夏目を守る為、巨大な成体となり鼠に噛みつくタマ。
鼠を噛み殺そうとするタマを宥め、夏目はタマの背に跨り一緒に帰りながらこう語り掛けます。
「俺も本当の親のことは知らないんだ」
「ずっと一人だったんだ」
「この街に来て
「いろんな人たちに出会って」
「もうあんまり悲しくなくなったんだ」
「君もそうならいいな」
「夏目友人帳」辰未(たつみ)/タマはここがかわいい
タマはファンの間でとても人気の高い妖です。
単純に幼い見た目がかわいいというのもありますが、愛されたいと願うその在り方が、幼い頃の夏目の本音とリンクしてとても胸に刺さります。
タマは作中で、千切った紙を集めて夏目のために小さな巣を作ってくれます。
勿論、人間の夏目ではその巣の中には入れないのですが、タマは夏目と一緒に入って、一緒に眠りたいと考えていたようです。
結局、夏目たちが巣に入れないと分かると、自分も巣には入らなくなりこっそり夏目の布団に潜り込んだり、ニャンコ先生の傍で眠るように。
当初はその在り方はあくまで養い親に育ててもらうための生態と思われていましたが、タマは夏目たちと過ごすために成長を拒んでいました。
その純粋な夏目たちへの想いの前では、生態だ托卵だのというのは無粋な話でしたね。
「夏目友人帳」辰未(たつみ)/タマの再登場は?
成体となり、夏目たちの下から巣立って行ったタマ。
最後は夏目がタマの残した空っぽの巣を覗き込み、
「中身はやっぱり空だったけれど、その底に残っているものを僕は知っている気がした」
と独白し、締めくくられていました。
これはタマとの絆や思い出、その無垢な愛情はそこに残っているという意味でしょう。
子狐のように再登場を果たした妖はいくつかいますが、タマはその後未登場。
巣立ちをテーマにキレイに去って行ったタマが再登場するというのは蛇足でしょうから、よほどのことがない限りタマの再登場はないと思われます。
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