ワールドトリガー遠征選抜試験(最新246、247話までのネタバレ含む)隊長選出理由、臨時チーム一覧、上層部の狙いを考察

 ジャンプスクエアで連載中のワールドトリガー(以下、ワートリ)から、第203話から始まった遠征選抜試験について、これまでに判明した試験の内容、ボーダー上層部の狙いなどについて考察していきたいと思います。

 チームシャッフル、A級隊員による審査・評価とか、ただ隊員がだべっているだけでワ民の心を熱くするこの展開、流石ワートリ、流石葦原先生です!

 なお、本記事は最新246、247話までのネタバレを含みます(随時更新予定)。

  1. ワートリ、遠征選抜試験の試験内容
      1. チームシャッフル、臨時チーム結成(ドラフト形式、204~205話)
      2. 第1試験①「1週間の閉鎖環境試験」(207、208、211、212話)
      3. 第1試験②「特別課題①部隊をシャッフルした理由を考えよ」(209、210話)
      4. 第1試験③「戦闘シミュレーション①」(213、214、215)、水上が暴走?
      5. 第1試験④「戦闘シミュレーション②」(216、217、218、219、220話)
      6. 第1試験⑤「特別課題②B級ランク戦の各試合が~」(217、218、219話)
      7. 第1試験⑥「幕間・二日目夜~翌朝」(221、222、223話)
      8. 第1試験⑦「戦闘シミュレーション③+特別課題③」(224、225話)
      9. 第1試験⑧「幕間・三日目夜~翌朝・照屋ちゃん燃える」(226、227、228話)
      10. 第1試験⑨「戦闘シミュレーション④+α」(229、230、231、232、233、234話)
      11. 第1試験⑩「4日目を終えて」(235、236話)
      12. 第1試験⑪「特殊戦闘シミュ1日目」(237~242話)
      13. 第1試験⑫「5日目を終えて」(243、244、245、246、247話)
      14. 第2試験「最長36時間の長時間戦闘試験」
  2. ワートリ、遠征選抜試験でのボーダー上層部の狙い、隊長選出基準
      1. 疑問点①一部のA級隊員だけ第1試験から参加
      2. 疑問点②テスト参加者が多すぎる
      3. 予想:遠征部隊+残留部隊と隊長候補の適性を測るための試験
  3. ワートリ、遠征選抜試験のチーム分け、特性、評価
      1. 歌川1番隊、男性恐怖症と守銭奴をどこまでコントロールできるか?
      2. 王子2番隊、王子と生駒のボケ2枚看板
      3. 柿崎3番隊、影浦と犬飼の関係、「真の悪」別役太一を抱えた爆弾部隊
      4. 北添4番隊、何となく16歳縛りで……菊地原の目が死んでる
      5. 来馬5番隊、飴と鞭の体育会系部隊
      6. 古寺6番隊、落ち着いた優等生部隊?
      7. 諏訪7番隊、修と香取の仲がどうなるか……いいね!
      8. 二宮8番隊、「コスト制限オーバー」「バカの持ってきたバイキングの皿」
      9. 水上9番隊、嘘つきブロッコリーを夫人は支えがいがないと判断したようです?
      10. 村上10番隊、何はともあれ、ひゃみさんの「うむ」がかわいい
      11. 若村11番隊、若村と甘えんボーイヒュースの成長が見どころ

ワートリ、遠征選抜試験の試験内容

チームシャッフル、臨時チーム結成(ドラフト形式、204~205話)

 まず試験実施の前段階として、B級の試験参加者たちは試験を受けるための臨時チームを結成しています。

<レギュレーション>
①戦闘員4人、オペレーター1人の5人編成チームを全部で11チーム結成する。
②隊長およびオペレーターは本部が指名する。
③3つのプールに分かれた隊員を隊長が順に指名していく。
④指名の順番はプールごとにくじ引きで決める。
⑤元々同じチームだった者同士はチームを組めない。
⑥A級隊員から歌川、古寺、菊地原、木虎が参加する。
⑦オペレーターの宇佐美、橘高、人見は運営の補助に回る。

 臨時隊長が11名選出されますが、このメンバーは全くバラバラで何を基準に選ばれたのか、初見では全く想像がつきません(考察は後述)。

 臨時隊長たちは上記の情報に加え、2つの試験内容(後述)を踏まえ、メンバーを選んでいくことになるのですが……いや、実に色んな思惑が絡んできて実にワ民の心を沸き立たせる内容でした。

 ちなみに⑤のくじは、トリオンにより細工がされていて順番は本部が仕組んでいたことが後に判明しています(諏訪はこれを苦手な相手どうしを組ませるためだと考察していました)。

第1試験①「1週間の閉鎖環境試験」(207、208、211、212話)

 遠征艇内での環境を想定した試験で、遠征艇内の設備の内容を覚えてもらいつつ、長期遠征の適性を審査するものです。

 この試験に参加するのは先に結成した11の臨時チームのみで、残るA級隊員は彼らを審査する側に回ります。
 そして上層部はそのA級隊員の審査内容をチェックして合否を決める、つまりA級隊員の審査内容そのものを審査するということですね。

 閉鎖環境でのチームワークや頭脳が試される内容です。

 現時点で判明している試験内容は、

 ①共通課題1人400問(全員共通、1人1,000点、回答必須)
 ②分担課題1チーム1,000問(1チームで5,000点、可能な限り回答)
 ③戦闘シミュレーション(パソコンによる他部隊とのシミュレーション、詳細は後述)
 ④特別課題(いつ、何が、どれだけ課されるかはその時まで不明)

 ①、②を閲覧・回答できるのは朝9時から夜7時までの10時間だけ、①については常識問題やボーダーならではの戦術問題、心理テストまで内容は様々です。

 また、朝9時から夜9時まではトリオン体でいること、というルールがあります。

 細かい所では、遠征艇内はベッドがシングル、ツイン、カプセル、オペレーター用と4種類5人分あり、全員一度はカプセルベッドを使うというルールもありました(香取が「個室がいい!」「諏訪さんのあとヤダ」「アタシのあとに諏訪さんが入るのもヤダ」と早速ワガママ全開でした)。

 後、食料は7日間の試験に対して4日分未満とかなり少なめ。
 これは、トリオン体の消化吸収効率が極めて良いため、1日2食で十分という事情があったようです(ここでも香取は「メガネは断食でいいわね」と香取節全開)。

<2021年8月4日追記>
 初日は修のトリオン不足が影響し諏訪隊が最下位。香取の顔が凄いことになってましたが、冷静に(?)修が遅れを取り戻せば中位ぐらいにはなれると、怒鳴り散らすのは我慢していました。

 ヒュースがいる若村隊が下から二番目、遊真がいる歌川隊が下から三番目と、文字の読めないネイバー組が予想通り足を引っ張っていましたね。

 ヒュースは状況的に認められているはずだからと、カンニングで共通課題の遅れを取り戻すことを提案しますが、どうなんでしょう?
 普通の隊員がするなら問題ないかもしれませんが、この場合上層部にヒュースを弾く口実を与えるだけ、という気がしますけどね(追記:若村もそれを危惧してカンニングを採用しませんでした)。

 初日2位だった古寺(隊長)が部隊の個人成績を見て、何かに気づいたのか最下位の諏訪隊長に電話をかけていましたが……?

<2021年9月3日追記>
 古寺が気にしたのは、自分以外の隊員に付けられた「A級評価」が低いのでは、ということだったようです。

 古寺隊は課題処理を優先して特別課題の議論の時間を制限したため、A級隊員が評価をつける機会が少なくなっていたんですね(諏訪隊に連絡したのは、単に最下位だから情報交換しても支障ないと考えただけでした)。

 A級評価は配点の比重としては小さいので気にしなくても良いような気もしますが、古寺は逆に比重が小さすぎることから、A級評価だけでも個別に順位が付けられるのではと考えたようです(悪く無い読みですね)。

 古寺隊は今後積極的に議論の時間を取るよう方針を変更しましたが、隊長が隊員のことをよく考えているということで、隊の空気は悪くありません。



第1試験②「特別課題①部隊をシャッフルした理由を考えよ」(209、210話)

 209話では特別課題が出されていました。

特別課題①
今回の遠征選抜試験が、
なぜ部隊をシャッフルして行われたか、
その理由を部隊全員で考え、
意見をまとめて提出しなさい。(400字以内)

 これについては、参加者からたくさんの意見がありましたので、まずはそれを列挙していきます(後ろの()内は発言者)。

 ①遠征時と同じ環境にしてストレスをかけるため(影浦他)
 ②遠征時の残留部隊の組み合わせを試すため(笹森)
 ③相性の良い隊員の組み合わせを見つけるため(小佐野)
 ④個人の不安要素を洗い出すため(蔵内、二宮)
 ⑤隊員が死亡した場合の部隊の再編成の予行(空閑、ヒュース)
 ⑥隊長・幹部候補のテスト(犬飼、弓場、古寺、諏訪、二宮、荒船、蔵内)
 ⑦ノウハウを吸い上げるためのデータ収集の場(染井、王子、おまけで木虎)

 ①、②、③、⑤は特に解説の必要はないとおもいますので、ここでは④、⑥、⑦について解説していきましょう。

 ④は要するに、元の部隊の環境に依存している人間が「単独でも動けるか」を見るためのもの、という意見です。

 修や若村、三浦、影浦、二宮など、戦術的なものだけでなく、自分に必ずしも肯定的ではない人間関係の中で、どこまで能力を発揮できるかを見たい、ということですね。

 修は勿論ですが、確かに影浦や二宮も対人関係には色々問題がありそうです。

 ⑥はある程度予想していましたが、隊長候補・幹部候補のテストですね。

 前者が歌川、古寺、北添、村上、後者が二宮、柿崎、来馬、王子、諏訪あたりだとか。

 ⑦は将来新たな部隊を育成するための知見を隊員から吸い出すための場、という意見ですね。

 これについて詳しく理由を述べていたのが染井です。

 要は新しく部隊を組ませ、その様子を観察することで、各人がそれまで部隊の中で蓄積してきた様々なノウハウを吐き出させ、それを今後の部隊育成のために役立てよう、というもの。

 これは非常に斬新な意見ですが、実際に上層部の狙いを言い当てていたようで、この意見を出した染井は、幹部候補にしてはどうかと上層部から高く評価されていました。

 ①~⑦の意見は、概ね数字が大きくなるほど評価が高かったようです。

 ちなみに、これらの意見は上層部の狙いの7割程度を言い当てているとのことでしたから、上層部の狙いはこれ以外にもあるようです。

第1試験③「戦闘シミュレーション①」(213、214、215)、水上が暴走?

 213、214、215話で戦闘シミュレーションのルール概要が判明しました。

 ①他チームと一対一で総当たり。
 ②1日10試合こなす。
 ③演習に使うユニットの性能は各隊の隊員の戦力評価に準ずる。
 ④基本ユニットは各隊の隊員(4人)を模しており、それが各2体の計8体。
 ⑤ヘルプユニットとして、太刀川、出水、当真、風間のいずれか1体を選べる。
 ⑥誰がどのユニットを操作するかは自由。
 ⑦毎試合2体のみトリガー構成を変更できる。

(214、215話での追加分)
 ⑧期間は戦闘シミュレーションが3日間、特別戦闘シミュレーションが2日間。
 ⑨獲得できるポイントは後半になるほど大きくなる。

勝ち引き分け負け
戦闘演習1日目50100
戦闘演習2日目100200
戦闘演習3日目200400
特別演習1日目100100
特別演習2日目150300

 ⑩ユニット能力には行動力、トリオン、攻撃、防御、回避、援護、技術が設定されている。
 ⑪互いに150秒で1ターンの行動を設定、その後15秒で全てのユニットが行動。
 ⑫6ターン経過で試合終了。
 ⑬試合終了後にユニット数に2体以上の差がつけばユニット数の多い方が勝利。
 ⑭行動力の数だけユニットを動かせる。
 ⑮強力なユニットであっても死角から攻撃されると回避も防御もできない。

 シミュレーションだと再現できない戦術も多いですし、修のように戦力評価の低い隊員は少し不利ではありますね。

<能力サンプル>

行動力トリオン攻撃防御回避援護技術
隠岐15865768
香取16696867
13234456

 ただ、どちらかというとユニットそのものの性能より、ユニットをどう動かすか部隊としての戦術能力が試される内容ですから、戦術次第でいくらでも挽回できそうです。

 後半になるにつれて獲得ポイントが増大するということは、遊真が緑川にやったみたいに前半はわざと負けて後半勝つための餌に使う、みたいなこともできそう。
 遊真が自信満々だったことに期待がかかりますね。

 そして水上9番隊は、隊長の水上が隊員にシミュレーションのことを伝えておらず、自分一人で全てのユニットを操作して勝負に挑みました(これは絶対後で揉めるやつ)。


第1試験④「戦闘シミュレーション②」(216、217、218、219、220話)

 演習初日の諏訪7番隊は10戦中5戦まで終えて5連敗。
 特に第1戦目の水上9番隊は水上が1人で全てのユニットを操作していたため、連携ミスなども生じず完敗です。

 水上は「一人でやった方が有利」と考えていましたが、まあこれは中学生まで将棋のプロ棋士を目指していた水上だからこその発想でしょうね(普通なら処理しきれないと思います)。

 また、今回は各隊員が持っている「スキル」の効果も一部明らかになりました。

・近接連携(保持者:香取、太刀川ほか)
 このスキルの保有者が斬りかかっている敵ユニットに他の味方が攻撃すると、スキルの保有者が追加で攻撃する(しかも行動力消費無し)

・射撃連携(保持者:照屋、出水、蔵内ほか)
 上記近接連携の射程が長いバージョン。近接連携と異なり、追加攻撃には行動力を消費する。

 諏訪7番隊は近接連携を軸に戦術を構築していましたが、水上9番隊の射撃連携に一瞬で壊滅させられていました。

 この他にも「グラスホッパー攻撃」「護衛」「万能適性」などのスキルも名称だけは出てきていましたね。

 5戦目までの諏訪7番隊の戦績は次の通り(()内の数字は前が諏訪隊、後ろが対戦相手のそれぞれの残存ユニット数)。

1戦目:VS水上9番隊 敗北(1:8)
2戦目:VS村上10番隊 敗北(4:6)
3戦目:VS歌川1番隊 敗北(4:8)
4戦目:VS古寺6番隊 敗北(4:7)
5戦目:VS二宮8番隊 敗北(2:9)

 特に二宮隊の強さは香取の目つきがマジでヤバくなるくらい理不尽なものだったようです(香取「プレイヤーを楽しませる気がなさすぎなんですけど?」「これ作ったやつは頭がわるい」)。

 半分の試合を終えて気づきを話し合う諏訪7番隊。

 水上の部隊以外は連携の不発も多く、諏訪隊と大して差はない印象。
 そこで修はコミュニケーションの食い違いを解消するため、敵ユニットへのタグ付けや方角・MAP位置など表現方法の統一を提案します。

 地味な内容ですが、前向きな改善策が出たことで香取の機嫌と顔が回復しました(……良かった! 香取の顔マジで怖かった!)。

 これによりいくらか諏訪隊の連携も改善。

 後述の特別課題②で修はシミュレーションから抜けましたが、初日後半の五試合は2勝2敗1分けと大幅に改善しています。

 初日の戦闘シミュレーションの順位は次の通り。

順位部隊戦績ポイント
1位水上9番隊7勝0敗3分け380
2位二宮8番隊6勝0敗4分け340
3位歌川1番隊5勝1敗4分け290
4位古寺6番隊4勝1敗5分け250
5位タイ北添4番隊3勝4敗3分け180
5位タイ村上10番隊3勝4敗3分け180
7位タイ柿崎3番隊3勝5敗2分け170
7位タイ来馬5番隊3勝5敗2分け170
9位王子2番隊2勝5敗3分け130
10位諏訪7番隊2勝7敗1分け110
11位若村11番隊1勝7敗2分け70

 2日目終了時点での総合順位でも、諏訪7番隊は何とか再会を脱し10位となりました(6位~10位はダンゴ状態)。

 タイミングでほかのチームも水上がやっていることに気づいたようです。

第1試験⑤「特別課題②B級ランク戦の各試合が~」(217、218、219話)

 演習後半戦が始まろうかというタイミングで特別課題が通知されました。

特別課題②
B級ランク戦の各試合が、
なぜ三つ巴・四つ巴の形式で実施されているか、
その理由を考え、意見をまとめて提出しなさい。
(400字以内)

 しかもこの課題の提出期限は午後6時30分までで、午後7時までは戦闘シミュレーションがありますから、二つの課題を同時進行しなければ間に合いませんね。

 注目すべきは特別課題①にあった「全員で考えて」という文言がない点。

 これを受けてほとんどの隊は、誰か一名を特別課題の担当者に任命し、残りのメンバーで戦闘シミュレーションをこなすことを選択しました。

 例外は元々一人で(こっそり)戦闘シミュレーションをこなしていた水上隊と、休みの時間に全員で一斉に話し合って決めることを選択した村上隊のみです。

 特別課題の担当者は、概ね特別課題への適性、そしてシミュレーションで抜けても他の隊員がカバー可能かどうかを基準に選ばれていました。

 

 さて、この特別課題②には上層部に表向きの意図と裏の意図、二つの狙いがありました。

 まず裏の意図は「役割分担をどう処理したか」というもの。

 担当者をどれだけ早く的確に決めたか、そして揉めた場合はどう解決するかを見たかったようです。

 これについて揉めたのは下位3~4部隊で、大半の部隊はそつなく決めていました。

 諏訪や王子は裏の意図に勘づいて素早く決めたフシがありますし、木虎などは「今回は『全員で話し合って決める』というやり方がリスクを生むケース」と簡潔に説明し、率先して特別課題の担当者に立候補して高く評価されていました。

 全部隊で一番早く担当者を決めたのは、隊長権限で絵馬を指名した二宮さんでしたが、二宮さんがどこまで考えて判断したか分かりにくく、また選んだのがこうした課題が苦手そうな絵馬ということで、特段評価の対象ではありませんでした。

 ちなみに評価が最低だったのは決められず黙り込んでしまった若村隊長で、真木からは「ー3点:存在感ゼロ」と厳しい評価を頂いてましたね。

 

 表向きの意図、特別課題②の回答内容に関する採点基準は次の4点に触れているかどうか。

①ランク戦の戦況を複雑化することで、鍛えられる要素・能力に言及している
②ランク戦が1対1(部隊)だった場合のデメリットに言及している
③それらの要素が、防衛任務や組織の活動に関連付けられている
④それらの要素が、近界(遠征先)での活動や戦闘に関連付けられている

 どのチームも比較的しっかり回答できていましたが、苦戦していたのは北添(他に任せれる人間がいなかった)と絵馬(二宮に隊長権限で指名された)。

 ただそれでも①と②にはしっかり触れていたようです。

 意外にできていなかったのが、全員で話し合うことを決めた村上隊。

 この隊だからこそ短時間で①、②まではしっかりまとめれたようですが、蔵内や誰か一人に任せればもっとできた可能性が高いです。

 メンバーに気を遣い過ぎるというのが、この部隊の欠点なのかもしれません。
→220話で氷見が上手く村上にやり方を示してフォローしていました。

 他の部隊は③あるいは④までしっかり触れており、比較的高評価でしたね。

 

 ちなみに、この頃になると各臨時部隊内での不和や問題が浮き彫りになりつつありましたが、その意味で安定感があったのはイコさんを擁する王子2番隊。

 イコさんの存在によりメンバーは適度に肩の力が抜けており、隊長である王子もコントロールしやすそうです(イコさんをフォローする形でメンバーがまとまっている印象がありますね)。

 何だかんだイコさんは偉大だなぁ……


第1試験⑥「幕間・二日目夜~翌朝」(221、222、223話)

 特別課題②の出来を巡って頭を悩ませる絵馬と木虎、影浦と犬飼の不和、そして成績が良すぎることで隊員たちについた嘘がバレそうになっているうそつきブロッコリー。

 まず木虎が東と連絡を取り、特別課題②の回答について答え合わせをしますが、やはり東の回答は他の隊員の一歩先を行っており、自信家の木虎も唸っていました。

 東も、木虎の貪欲さ、そして二宮が試験の場を使って絵馬や雨取を鍛えようとしている姿を見て、普段の流儀を捨てて積極的に絵馬にアドバイスをしています。

 東はいつも指導者的な立ち位置ですが、そんな彼が後輩たちに影響を受け、変わっていく姿というのは珍しかったですね。

 そして、珍しくズバズバ厳しい発言をして影浦ともめていた犬飼。

 犬飼は感情と顔が一致しない自分の性質を影浦が嫌っていることを理解して、敢えて本音で喋っていたようです。

 喧嘩している今が過去一で良好な関係というのもこの二人らしくて良いですね。

 そしてとうとう隊員たちに戦闘シミュレーションの存在を隠していたことがバレそうになる嘘つきブロッコリーこと水上敏志。

 他の部隊に比べて飛びぬけて水上7番隊の成績が良かったため、流石に照屋たちも怪しんでいました。

 口八丁でその場を切り抜けた水上。

 荒船と今は水上の暗躍を察して黙認しているので、仮に水上の嘘がバレても致命的な破綻だけは避けられそうです。

 

 223話では渦中の人(インフルエンサー)水上敏志についてA級隊員が話し合い。

 A級内でもこれについては評価が割れていて、モメても結果を出しており、いざという時の安全弁として荒船を選んでいること(嘘がバレで破綻したら荒船に隊長役を代わってもらう)などから、やや好意的な意見が多かった印象です。

 個人的には、これが不測の事態が起こりうる遠征を前提としたものなら、効率のみを追いかけてイザという時に部隊として十全の力を発揮できなくなるリスクのある方針はどうなのかな、と。

 戦闘シミュレーションの3日目以降は操作するユニットが増えることが判明し、流石に水上も一人で操作するのは限界が見えてきました。

 効率を優先する水上隊と、諏訪隊や二宮隊のように先を見据えた方針をとる部隊との差が徐々に現れてきそうですね。

第1試験⑦「戦闘シミュレーション③+特別課題③」(224、225話)

 3日目は戦闘シミュレーション2日目と特別課題③。

 まず戦闘シミュレーションの結果は次の通りです。

順位部隊戦績ポイント
1位二宮8番隊7勝0敗3分け760
2位水上9番隊5勝0敗5分け600
3位来馬5番隊4勝2敗4分け480
4位歌川1番隊4勝2敗3分け460
5位村上10番隊3勝2敗5分け400
6位古寺6番隊3勝4敗3分け360
7位王子2番隊2勝3敗5分け300
8位柿崎3番隊2勝4敗4分け280
9位北添4番隊2勝6敗2分け240
9位諏訪7番隊2勝6敗2分け240
11位若村11番隊1勝5敗4分け180

 1日目との変更点として、2日目は使用ユニットが9体から14体に増え、勝利条件がユニット数で3体以上の差がつくことに変更、マップも若干広がっています。

 トピックスとしては、まず北添4番隊の菊地原がユニット数の増加を予想していたこと。

 「だから戦闘シミュはもうこれでいいんだよ」と発言していました。

 しかし、にもかかわらず2日目の成績が振るわないことが気にかかりますね(3日目に何かしかけるのかな?)。

 古寺6番隊は、オペレーターの六田がユニット数の増加に不安そうなそぶり(普段は漆間1人しかオペしてませんしね)。
 漆間隊長がすかさずメールでフォローしていました。

 若村11番隊は細井の提案で一部の試合では指揮権をヒュースに移譲。
 ただこの時、ヒュースは隊長の「指示」ならそうすると、若村を立てていました。

 そして諏訪7番隊では、試合後に香取が突然やる気を喪失。

 香取隊が所属している臨時部隊が軒並み下位にいることがその原因のようです。

 

 特別課題③の内容は次の通り。

現在のB級ランク戦で実施されている、三つ巴・四つ巴の形式とは別の、「新しい試合形式」のルールを考えなさい。
既存のルールに新しい要素を追加する形でも可。
また、そのルールを設定・追加した理由を応えなさい。
(複数可・400字以内)

 どの部隊も前日の反省を活かした結果、概ね良好な結果だったようです。

第1試験⑧「幕間・三日目夜~翌朝・照屋ちゃん燃える」(226、227、228話)

 香取のやる気は、修が師匠である烏丸を香取に売ったことで見事なV字回復を見せました(試験後、烏丸とのデート権の交渉をすることを約束)。

 弟子の横暴に対し、烏丸は怒っていいと思う。

 というか、他の”とりまるガール”の反応が怖いぞ。

 やる気を取り戻した香取を交えて、3日目の戦闘シミュレーションについて対策を練る諏訪7番隊。

 良いネタを思いついたものの情報が不足していると言う修は、諏訪の繋ぎで古寺6番隊に情報交換、協調を持ち掛けます。

 修が気づいたネタは二つ。

 ①最初の1ターンの結果が勝敗に直結する。
 ②諏訪7番隊に3人隊長がいるメリットを活かす。

 ①は1対1の部隊戦では最初に人数差がつくと挽回が難しくなるということ。

単純ですが、三つ巴、四つ巴のランク戦に慣れた隊員たちには気づきにくいことだったようです。

 他部隊に情報交換を持ち掛けたのはこの仮説を補強するため。

 古寺6番隊にとってもこの発想が得られた意味は大きく、積極的に修たちに情報を提供してくれました。

 そして②は諏訪7番隊だけが取れる戦術。

 戦闘シミュレーションでの勝敗は、連携が上手くハマるかどうかに大きく左右されます。

 その最たるものが水上9番隊。

 修が提案したのは、水上がやっていた「1人で連携を全部組む」という作業を、部隊を小分けにして3人の隊長で分担してやろうというものでした。

 流石に操作ユニットが増えた最終日に1人で全て操作するのは不可能ですから、この戦術がとれるのはチーム全体の連携を考えることに長けた隊長が3人いる諏訪7番隊だけ。

 諏訪7番隊はこの修のネタを以って戦闘シミュ3日目に臨むようです。

 なお、古寺は諏訪に感化されたのか、この後下位部隊に水上隊・二宮隊のデータを送り、包囲網を形成していました。

 

 一方で、問題が起きたのは水上9番隊。

 戦闘シミュ3日目に操作ユニットが24体にまで増えたことで、ついに1人では操作しきれなくなり、水上は隊員たちに戦闘シミュの存在を暴露します。

 予め状況を予測していた荒船と今、そして日頃から王子に振り回されていた樫尾は揉めることなく水上に協力して戦闘シミュに取り組む準備を始めます。

 が、ただ1人照屋は不満が爆発。

 そのまま拗れてチームが破綻するかとも思われましたが、最終的に照屋が意外に熱血なところを見せ、むしろチームは結束することに。

 これは本当に意外な展開でした。

 照屋が後に引きずらなかったのは、恐らく水上が、

 ①チームのために動いていた
 ②照屋達の能力を信頼していた
 ③最終的に照屋達に頼った

 特に大きかったのは③でしょうね。

 頼られ、人を支えるのが大好きな照屋は、水上に「頼む」と言われたことで「燃える」と闘志を漲らせていました。

 その様子にA級隊員たちの照屋への評価も爆上がり。

 とは言え。

 照屋たちが戦闘シミュ初心者であることに違いはなく、大きなハンデを背負った水上9番隊には試練の1日となりそうです。

第1試験⑨「戦闘シミュレーション④+α」(229、230、231、232、233、234話)

 閉鎖環境試験4日目の諏訪7番隊は、修による共通課題攻略のアイデアから。

 修のアイデアは、映像問題(1回しか見れない動画を見て、その後出される質問文に答える問題)にデバイスのカメラを利用しようというもの。

 そして撮るのは動画ではなく質問文。

 修は事前に質問文をカメラで撮影しており、この全部で20ある質問を5人で分担し、他の4人のパソコンで1回ずつ見ていけばかなり正確な回答が作れる、というアイデアでした。

 ちなみに動画が撮影できないことは事前に宇井が試しています。

 修はルール的に有りかどうか迷ってはいましたが、映像問題で記憶力・注意力だけでなく、発想力を測ると上層部が設定していることから、有りだと考え、その意見を他のメンバーも支持。

 これにより他のチームより200点は共通課題で得点を稼げる計算です。

 修の話を聞いた香取は、このアイデアを若村11番隊に共有することを提案。

 香取は麓郎がヘボいせいで他のチームメイトが割を食うのはかわいそうと言い訳していましたが、修以外のメンバーは香取の不調は香取隊の仲間の不振を気にしてのことだったと察し、香取の提案を採用します。

 また、三浦から香取の万能適性についての意見が届いたり、古寺6番隊では漆間からのメールで六田の並列処理能力の低さをカバーする策が届いたり、元の部隊の隊員同士でフォローし合う展開が続きました。

 

 戦闘シミュ3日目、諏訪隊の第1戦は柿崎3番隊。

 修のアイデア・分隊戦術が功を奏し、今まで2連敗の柿崎隊に対して優位を取りますが、影浦ユニットの回避能力の高さにより、あと1体が倒せず引き分けに。

 とは言え、メンバーは分隊戦術に手ごたえを感じていました。

 続く第2戦は1勝1敗の北添4番隊。

 しかしこの試合では北添隊が前日までの単調な戦術をエサに罠をはっており、諏訪隊がまとまって動いたところを北添の集中爆撃で撃破され、大差で敗北してしまいます。

 これは染井のアイデアだったようですね。

 早々の敗戦にメンバーのテンションが心配された諏訪隊ですが、香取はむしろ染井の活躍に「やるじゃん華」とご満悦。

 まだ2戦目、これからだと、深刻そうな顔をする修に檄を飛ばしていました。

 

 第3~5戦目は村上10番隊、古寺6番隊、来馬5番隊。

 ここでは諏訪隊の連携が見事に決まって3連勝。

 諏訪さんも香取もご満悦でした。

 一方、負けた側のチームも諏訪7番隊の進化に驚きながらも、自分たちのスタイルを崩すことなく引き続き戦闘シミュに臨んでおり、チームワークに乱れはありません。

 

 その状況を見守る上層部。

 諏訪7番隊以外にも、北添4番隊、王子2番隊が大きく躍進しており、彼らは3日目は引き分けが増えるだろうという上層部の予想を覆していました。

 特に北添4番隊と王子2番隊は「隊員の負担が小さい策」で成果を挙げており、鬼怒田さんは諏訪7番隊以上に彼らを評価しています。

 北添4番隊の策は前述したとおりですが、王子2番隊の策は各々の使用するユニットを交換して変化をつけるというもの。

 適当に面白く死のうとしていた生駒さんに、帯島のユニットを使用させ、生駒さんのユニットを王子、王子のユニットを帯島が使用することで、自然と相手の裏をつく形を作ったのです。

 鬼怒田さんの「生駒に戦術を諭すよりは効果的」という評価が秀逸でしたね。

 一方、戦況が不安視されるのは前日までと状況が一変した水上9番隊、そして”今日苦戦することがわかっている”二宮8番隊。

 特に二宮8番隊は千佳に不安を抱えていました。

 理由は千佳のユニットの致命的な弱点。

 千佳のユニットは行動力が「12」と低めで、しかも「戦闘経験不足」という攻撃時に余分に行動力を消費するマイナススキルを保持していました。

 他のチームはそのことに気付き、ターンの前半は相手の攻撃をすかし、千佳が動けなくなる後半に攻撃を集中させていたのです。

 見る者たちが千佳を心配する中、しかし二宮さんは動かずじっと千佳を静観。

 どうやら二宮さんは千佳の「一人で抱え込みがちな性格」という問題を本人に自覚させるため、敢えてそうしていたようです。

 残る水上9番隊は下位チームとの戦いは捨て、上位4チームから最低2勝、可能なら3勝もぎとることに集中。

 分担課題に時間を投下するという方針は変えず、戦闘シミュレーションにかける時間は最小限に抑えつつ、上位チームに差を縮められることを防ごうとしました。

 結果、二宮、村上隊に勝利して、目的を達成。

 しかも水上は裏で下位チームに上位チームの情報を流して、色々手を打っていたようです。

 最終的な三日目、および戦闘シミュレーション累計の成績は次の通り。

<三日目>

順位部隊戦績ポイント
1位諏訪7番隊6勝3敗1分け1240
2位北添4番隊5勝2敗3分け1120
3位タイ歌川1番隊4勝1敗5分け1000
3位タイ古寺6番隊4勝1敗5分け1000
5位王子2番隊4勝2敗4分け960
6位来馬5番隊4勝5敗1分け840
7位柿崎3番隊3勝4敗3分け720
8位村上10番隊3勝5敗2分け680
9位二宮8番隊2勝4敗4分け560
10位水上9番隊2勝7敗1分け440
11位若村11番隊1勝4敗5分け400

<三日間累計>

順位部隊戦績ポイント
1位歌川1番隊13勝5敗12分け1750
2位二宮8番隊15勝4敗11分け1660
3位古寺6番隊11勝6敗13分け1610
4位諏訪7番隊10勝16敗4分け1590
5位北添4番隊10勝12敗8分け1540
6位来馬5番隊11勝12敗7分け1490
7位水上9番隊14勝7敗9分け1420
8位王子2番隊8勝10敗12分け1390
9位村上10番隊9勝11敗10分け1260
10位柿崎3番隊8勝13敗9分け1170
11位若村11番隊3勝16敗11分け650

 234話のラストではこれにその他の課題のスコアを加えた4日目の総合順位が発表されたようですが、その結果に水上隊長は疑問を覚えているようで……?

第1試験⑩「4日目を終えて」(235、236話)

 試験4日目、戦闘シミュ3日目を終えて以前累計トップは水上隊ながら、4日単独の成績でトップに立った諏訪隊が累計でも3位に躍進。

 諏訪隊の士気が更に上がります。

 一方で変わらず最下位を独走する若村11番隊でしたが、4日目単独の成績は9位。

 これは上位部隊が戦闘シミュで対策され、また分担課題に取り掛かって課題を解く速度が遅くなっていることが主な要因です。

 ただそれは理解した上で、ようやく光明が見えてきた若村隊の士気は決して悪くありませんでした。

 逆に空気があまり良くなかったのが累計10位の柿崎隊。

 戦闘試験重視のメンバーなのでやむを得ない部分はありますが、影浦は戦闘だけで食ってくわけにはいかないと周りが思う以上に気にしている様子。

 何か遠征を目指すにあたって思う所があるのでしょうか。

 一方、トップを独走する水上が気にしていたのは、2位の古寺隊との差が予想以上に開いていたこと。

 実は古寺隊は朝の試験開始前の時間を利用して分担課題を密かに解き、しかもそれを後でまとめて打ち込もうとしていたため、実態より点数が低く出ていたのです。

 そんなことを考える古寺も、それに違和感レベルながら気づく水上も凄いですね。

 そして二宮8番隊ではついに2人部屋で就寝前に二宮と絵馬のギスギス鳩原トークが開始されます。

 二宮に雨取関連で諸々文句を言う絵馬でしたが、二宮は逆になら何故お前が雨取をフォローしなかったと追及。

 狙撃の才能だけで遠征に行けるつもりか、いつまで周りに守られる後輩ポジションでいるつもりなのかと絵馬を詰めていきます。

 正論に追い詰められた絵馬はついに鳩原がボーダーを辞めたのは二宮のせいだと口にしてしまいますが、二宮は絵馬に鳩原が近界に向かったことを伝えます。

 そして回想シーンでは二宮隊が遠征選抜試験の合格を取り消されて鳩原が行方を晦ました前後の経緯、「根付さんアッパー事件」の真相などが語られました。

 果たして真相を知った絵馬は何を思い、どう動くのか……

第1試験⑪「特殊戦闘シミュ1日目」(237~242話)

 試験5日目は特殊戦闘シミュが予定されており、諏訪隊はそのルールについて予想します。

 その中で試験3日に行われた特別課題がルールに関わるものだあったな、という話題になり、その採点シーンに時間が遡りました。

 採点していたのは城戸指令・忍田本部長かわって武富桜子を加えた上層部。

 課題の内容は以下の通りです。

現在のB級ランク戦で実施されている、三つ巴・四つ巴の形式とは別の、「新しい試合形式」のルールを考えなさい。
既存のルールに新しい要素を追加する形でも可。
また、そのルールを設定・追加した理由を応えなさい。
(複数可・400字以内)

 採点基準は、

①現在行われているランク戦では伸ばせない・伸びにくい要素に対応している。
②定例的に行われるランク戦として実現可能かが考慮されている。
③試合の状況設定が特殊過ぎないものになっている。
④実際の防衛・遠征を想定したものになっている。

 出てきた回答は、

・2部隊対2部隊の団体戦
・ランク帯ごとの紅白戦
・観戦によるレポート提出
・拠点攻防戦
・目標物の破壊・防衛の追加
・ハンデ戦
・トリオン兵撃破のスコアアタック
・使用トリガーの指定・制限
・使用トリガーの改造
・トリオン量のシャッフル・均一化
・オペレーターの戦闘参加
・民間人防衛想定の障害物設置
・対戦相手の情報を視覚で判別できなくする
・トリオン兵の部隊導入

 ……みんな、好き勝手書いてますね(特に別役太一)。

 時間は再び5日目に戻り、仕事時間開始。

 そこに朝一から特別課題④が出されていました。

添付された専用のソフトを使って、オリジナルのトリオン兵を、各隊員1体以上作成しなさい。
※本日と明日の15時から実施される「特殊戦闘シミュレーション演習」では、各隊員が作成したトリオン兵を操作ユニットとして使用します。

 どうやらボーダーではトリオン兵の導入が予定されており、隊員たちからそれに関するアイデアを試験を通じて収集するつもりのようですね。

 「トリオン兵つくーる」を開いて試しにトリオン兵を作ってみる諏訪隊。

 トリオン兵は作成者のトリオン量に応じた作成コストの範囲で性能も見た目もかなり自由に作成できる模様。

 修が作れるトリオン兵は弱く、千佳のトリオン兵はとんでもない性能になりそうですが、部隊全体で使えるコストは決まっているので、トリオン弱者は数で対抗する形になりそうです。

 ただトリオン兵の連携はそれにもコストを使うため今回のルールでは難しそう。

 トリオン兵にはレーダーが存在し、そのレーダー情報によって武器の射程が左右されるため宇井ちゃんはレーダー専門のコストの安いユニットを作っていました(探知情報は全ユニットで共有)。

 ここで特殊戦闘シミュのルールが開示。

 今回はトリオン兵のみの戦闘で、倒したユニットの作成コストが点数となることが判明します。

 つまり強いユニットは同時に狙われやすい弱点にもなり得るわけですね。

 場面は対策を練る歌川隊に。

 遊真がトリオン兵についての知見を話した上で、今回は「対策」はしなくていいと発言。

 今回のルールだとユニットの強さは実際にぶつかってみるまで分からず、対策を練るにも情報が少なすぎる。

 そのため自分たちは様子見をせず、速攻重視の戦術で行った方が勝ちやすい、と。

 その上でトリオン兵の見た目などで相手に様々な可能性を意識させ、迷わせることができれば勝率が上がると遊真は提案します。

 似たような相手の心理をついた戦術を構築していたのが、ヒュースのいる若村隊と、心理戦に長けた水上隊、北添隊。

 若村に僅かですが覚醒の兆しが見え、それを嵐山が感じとっているのが印象的でした。

 逆に特殊戦闘シミュに限定せず、自由にトリオン兵を作っていたのが柿崎隊の別役や、王子隊です。

 特殊戦闘シミュに限定すれば有利なのは心理戦組かと思われましたが、三輪は今日勝つのは諏訪隊と予想しています。

 特殊戦闘シミュは若村隊視点でスタート。

 初戦の来馬隊は予想外の伏兵もあり引き分けでしたが、続く古寺隊相手に快勝。

 三戦目の二宮隊には相手の視覚を利用したダミーもあって引き分けとなります。

 四戦目の柿崎隊、五戦目の王子隊には快勝。

 六戦目の北添隊は相手の視覚を利用したトラップによりピンチとなりますが、冷静に立て直し引き分けに持ち込みます。

 若村も落ち着いて仲間を鼓舞しており、成長の兆しが見られますね。

 無敗で迎えた続く七戦目は三輪注目の諏訪隊。

 諏訪隊はレーダージャミングでユニットの数を隠し、大量の伏兵による狙撃でヒュースの飛行ユニットを落とし、一気に優位に。

 反撃する若村隊でしたが、諏訪隊のユニットは数が多い上に異常に強く、序盤でリードを取られ、後半は守りに入られ逃げ切られてしまいました。

 コスト上限を超えたかのような諏訪隊の強さに困惑する一同。

 ヒュースはこれを修の作戦で、諏訪隊が継戦能力を切り捨てて2ターン限定で狙撃兵を強化していると推測。

 分かってみれば単純ですが、初日にこの作戦を立てれることがすごいと若村は感心します。

 気を取り直した若村隊は、八戦目の水上隊に勝利、九戦目の村上隊に引き分け。

 勝ち越しを決めてチームはいい雰囲気ですが、最終の歌川隊との戦いでは、見た目の情報量が多いユニットに陣形を整える間もなく1ターン目から攻め込まれ、訳も分からず敗北。

 最終的に4勝2敗4分けの好成績で初日を終えました。

 特殊戦闘シミュ1日目の結果は次の通り。

順位部隊戦績ポイント
1位諏訪7番隊6勝3敗1分け620
2位歌川1番隊5勝1敗4分け580
3位北添4番隊5勝3敗2分け540
4位若村11番隊4勝2敗4分け480
5位水上9番隊4勝4敗2分け440
6位古寺6番隊3勝4敗3分け360
6位二宮8番隊3勝4敗3分け360
8位王子2番隊3勝5敗2分け340
9位村上10番隊2勝3敗5分け300
10位柿崎3番隊2勝4敗4分け280
11位来馬5番隊2勝6敗2分け240

 若村隊は4位と躍進しますが、総合順位は11位と流石にこれまでのマイナスを帳消しにはできていません。

 ただ、A級含め徐々に周囲も若村の頑張りを認めつつあるという点が大きな変化ですね。

第1試験⑫「5日目を終えて」(243、244、245、246、247話)

 夜の時間帯は各チームの今後に向けた様々な思惑が見て取れます。

 高い処理能力を活かして他部隊の対策総当たりを考える村上隊、また別役の頑張りで特別課題満点をたたき出した柿崎隊など、今日の特殊戦闘シミュで負け越していてもただで終わりそうにはありませんね。

 またそれを評価するA級も、隊長側の草壁は現状は隊長に責任があると言い、隊員側の二人は隊員にも責任があると言うなど、A級の意識の高さも見て取れました。

 そして今日トップの諏訪隊も翌日の方針について話し合い。

 特殊戦闘シミュ2日目は勝ち続きの諏訪隊が狙われることが予想され、しかもトリオン量という強みのある二宮隊と若村隊以外は読み合い勝負で、対策に時間をかけるより課題に時間を割く方が賢いと判断。

 特殊戦闘シミュの対策は修に任せ、しかも省エネでそこそこの勝ちを目指すようです。

 北添隊も菊地原主導で課題に時間を割こうと判断。

 判断力もそうですが、コミュ障の菊地原が頑張ってリーダーシップを発揮しているのが意外です。

 一方、トリオン量が多く取れる戦術に幅がある二宮隊は絵馬が特殊戦闘シミュを指揮していました。

 特殊戦闘シミュ初日の成績こそ6位タイと低迷気味ですが、雨取のユニットを印象付けることができたので明日は敵に狙撃型での対応を強いることができると前向き。

 二宮は敵が裏をかいてくる可能性を指摘していましたが、絵馬はB級は問題に真面目に対策する者が多いので大半の部隊はこれで対処できると説明し、東さんに感心されていました。

 特殊戦闘シミュで最下位の来馬隊は弓場が落ち込み気味でしたが、小荒井の何気ない言葉で弓場が奮起し空気は悪くありません。

 若村隊はヒュースが分担課題のトリオン工学系問題が得意なことが判明し、更なる上昇の糸口をつかんでいました。

 若村は玉狛支部の隊員は凄い人間ばかりで、育成に何か秘密があるのか、才能が違うのかと疑問に思いますが、それはヒュースに否定されます。

 そして若村は才能でも育成環境でもないなら、自分と修の違いは何なんだとヒュースに尋ねました。

 ヒュースは若村が犬飼に師事していることを聞き、その指導内容などから若村と修の違いを見抜きますが、それを若村に告げることを躊躇います。

 躊躇う理由は、説明しても恐らく若村に得るものはなく、精神的ダメージを負う可能性が高く、そして犬飼との訓練を無駄にする可能性があること。

 説明するなら犬飼に話を通す必要があると犬飼に電話したヒュース。

 ヒュースは犬飼の指導が戦いながら戦場全体に意識を向けるためのものであることは電話するまでもなく理解していましたが、若村がそのことを理解していないことを疑問に思っていました。

 何故犬飼はそれを教えないのか。

 それは若村があまりに外部に答えを求めすぎるタイプだったからです。

 犬飼は若村に自分で考える力を養ってもらうために、何でもいいので若村が自発的に動き出すまで待つつもりでした。

 ただ犬飼も若村が少しずつ自分で考え始めた兆しは感じ取っており、いい機会だからヒュースに色々言われて凹むのもいいだろうと、ヒュースに自分のことは気にしないでくれと告げます。

 犬飼の考えを聞いた若村は何も気づいていなかった自分にショックを受けます。

 そして犬飼の言葉だけでも意味はあっただろうと説明を打ち切ろうとするヒュースに、今まで無駄にしてきた時間を少しでも取り戻したいと食い下がり、ヒュースもその覚悟に応えます。

 まずテーマとなったのは「実力」とは何か?

 ヒュースは「実力」とは「結果」、タイヤキで言えば美味いタイヤキを作る力だと説明します。

 そして修には美味いタイヤキを作る力はありませんが、そのタイヤキを売る力がある。

 若村にそれがないのは、余裕の差。若村は目標に対し期限を区切らず、余裕があったため、失敗を正しく認識できず問題と向き合えていなかったからでした。

 若村は自分も期限を区切れば修のような強みが手に入るのかと訊ねますが、ヒュースは他人の答えを集めたところで自分の経験にはならない、犬飼が言っていたのはそういうことだと否定します。

 あるかどうか分からない「強み」を探すのは典型的な「足踏み」だと。

 ではどうすればいいのかと言う若村にヒュースが提案した一つの答えが「香取隊」を抜けることでした。

 まずヒュースは若村たちの個人戦、チーム戦での能力を表にし、その認識を若村とすり合わせます。

 若村の認識では彼は個人戦、チーム戦ともにB級中位レベルでした。

 しかしヒュースは実際の若村のチーム戦での能力はC級レベルだと評価。

 香取隊は香取が強すぎ、壁にぶつからないままB級上位に来てしまったため、チーム戦での戦いを学ぶ機会がなかったのが原因だとヒュースは解説します。

 実際にはC級レベルの力しかないのにB級上位レベルを目指しても、目標が高すぎて意味のある努力になっていない、ということです。

 若村はこれまで自分が本当の無能であることを思い知らされるのが怖くて、正しい努力をする前の段階で失敗していたことを自覚。

 それでも目標を越えられなかったらとすっかり自信喪失してしまう若村ですが、ヒュースは彼にそれなら更に目標を刻んで、少しずつでも着実に結果を積み重ねていけとアドバイス。

 それこそが「努力」であり、その積み重ねが自信になる、と。

 半崎は若村のメンタルを心配していましたが、若村の目には確かな覚悟の光が宿っていて……

第2試験「最長36時間の長時間戦闘試験」

 詳細な内容は第2試験の前に発表される予定のため、現時点では不明です。

 ただ、長時間連続しての戦闘となるので、トリオン量の低い人間や、バッグワームを使うスナイパーのように常時トリオンを消費する装備を使う隊員は不利と想定されています。

 また、第2試験からは残るA級隊員たちも参加することになっています。


ワートリ、遠征選抜試験でのボーダー上層部の狙い、隊長選出基準

 この遠征選抜試験での上層部の狙いや臨時隊長選出基準を考察する前提として、まず試験における2つの大きな疑問点を整理しておきましょう。

疑問点①一部のA級隊員だけ第1試験から参加

 何故A級隊員から歌川、古寺、菊地原、木虎の4人だけ第1試験から参加しているのでしょうか。

 単純に試験の人数合わせという可能性もありますが、この4人が選ばれたことには理由があるはずです。歌川、古寺は臨時隊長として、菊地原、木虎が隊員として参加していることも気にかかりますね。

 年若い未熟な隊員というならば他に緑川や黒江がいますし、歌川と菊地原に至っては風間隊として遠征を既に経験していますから、他に理由があるはずです。

疑問点②テスト参加者が多すぎる

 遠征はこれまでA級の中でも選ばれた部隊だけが参加していたミッション。B級中位以上が全員試験に参加というのは候補者が多すぎる様に思います。

 いったいどれほどの規模になるかは分かりませんが、A級とB級上位に限定しても十分人員は事足りるのではないでしょうか。
 候補者を増やしても、明らかに力不足な人間が増えるだけですしね。

 それこそ特定の隊員(例えばアタッカー4位の村上)を個人で選びたいだけなら、個人ポイントなどを基準に選出すればよいでしょうし、学校じゃないんですから、それを不公平だなんだと喚く人間もいないでしょうしね(……いや、修はもし自分が対象外なら喚くかも)。

<2021年7月2日追記>
 参加者を増やした理由の一つに、今後の部隊の運営のために各人が蓄積したノウハウを吸い上げるというものがあったようです(210話)。

予想:遠征部隊+残留部隊と隊長候補の適性を測るための試験

 さて、これらの疑問と試験内容を踏まえて上層部の狙いを考察すると、この試験は遠征部隊を選ぶためだけのものではなく、残留部隊とその隊長候補の適性を測るための試験である、と予想されます。

 城戸司令自身が試験前に隊員の能力試験を兼ねていると発言していましたが、この試験はより具体的に、B級から一部の隊員を個人で遠征部隊に選んだ場合、残る隊員でどのように部隊を再編成するか、その隊長候補や組み合わせについても試そうとしているのでしょう。

 迅が予知により自分は遠征に参加しないことを示唆しており、残留部隊にも相応の危機が発生すると上層部も認識しているのでしょうね。

 つまり、上層部の中では事前にある程度、試験参加者の色分けが出来ているということです。

 ①遠征部隊の分隊長候補
 ②遠征部隊に隊員として参加が検討される隊員
 ③残留部隊の分隊長候補
 ④残留部隊の隊員(能力や相性のみ試験)

 ①の筆頭は二宮、臨時隊長には選ばれていませんが東(審査の必要なし)が該当するでしょう。
 A級の歌川や小寺もこちらでしょうか。

 ②は玉狛第二とか、影浦、生駒、香取、菊地原、木虎あたりですかね。修は何しでかすか分からないので隊長は無理、菊地原や木虎は今の隊長以外の元で能力を発揮できるか、相性的なものを試されているのでしょう。

 ③は香取隊の若村や生駒隊の水上が筆頭でしょうね。隊長が抜けた後、残留部隊を指揮できるかを試されているのでしょう。
 影浦隊の北添も同じ立場ですが、北添は元A級ですから、①にも該当しそうです。

 ④はB級中位以下のほとんどの一般隊員が該当するでしょうね。

 残る臨時隊長が①と③どちらに該当するかは、残るA級部隊で残留を予定しているのがどこか、そして残留部隊に襲い掛かる危機がどの程度のものかに大きく影響されそうです。

 事前アンケートで玉狛第一と木虎以外の嵐山隊は対象になっていなかったので、彼らは残留部隊決定かな?

<2021年7月2日追記>
 209話で、笹森が同様の推測をしています。

 また、元々隊長だった面々については将来の幹部候補をテストしているのでは、という意見もでていました。
 確かに、今後更に組織が大きくなっていけば、幹部選出の必要も出てくるでしょうね。

 遠征・残留を限定せず、隊長適性をテストしているケースもありそうです。



ワートリ、遠征選抜試験のチーム分け、特性、評価

※各隊のメンバーの後ろの数字は、各プールで選ばれた順番を示しています。

歌川1番隊、男性恐怖症と守銭奴をどこまでコントロールできるか?

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
歌川遼志岐小夜子漆間恒(9)空閑遊真(1)巴虎太郎(11)

 オペレーター志岐の男性恐怖症、漆間のディコミュニケーションという欠点を抱えており、それをいかにうまく隊長の歌川がコントロールできるかがポイント。

 歌川は志岐のために意図して外見の幼い空閑と巴を選んだ節があり、それらも含めて隊長の人柄がうかがえます。

 戦闘に関しては風間も「漆間が普段通りの動きをすれば自然と連携になる」と評しており、概ね高評価ですね。

王子2番隊、王子と生駒のボケ2枚看板

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
王子一彰仁礼光辻新之助(3)生駒達人(3)帯島ユカリ(10)

 全員機動力が高く近接戦ができるというコンセプトで王子が選んだ部隊で、トリオン消費を抑えられるため長期戦にはかなり有利。

 辻の女性恐怖症以外チームワークにも懸念はなく、非常にバランスのよい部隊ですが、王子と生駒というボーダー屈指のボケが揃っているため、もはやそちら方面の期待しかありません。

 生駒さんの料理が趣味という設定が活かされていましたね。

柿崎3番隊、影浦と犬飼の関係、「真の悪」別役太一を抱えた爆弾部隊

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
柿崎国治藤丸のの影浦雅人(2)別役太一(11)犬飼澄晴(5)

 柿崎が元A級の影浦と犬飼を相性の悪さ(影浦が感情受信体質の影響で、犬飼を一方的に嫌っている)を知りつつ選んだ部隊。

 確かに能力的には申し分ありませんが、この二人を果たしてコントロールできるのか、柿崎の器の広さが試されます。

 さらりと「真の悪」別役太一(悪気なくトラブルを巻き起こす男)をくじで選択の余地なく引き当てているあたり、まあ碌なことにはならないでしょう。

北添4番隊、何となく16歳縛りで……菊地原の目が死んでる

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
北添尋染井華外岡一斗(10)菊地原士郎(4)南沢海(9)

 北添が「何となく16歳組で揃えた」部隊。
 同い年の方が気を遣わないだろうという北添の気遣いですが、強化聴覚を持つ菊地原は南沢の騒がしさに辟易としており、開始前から相性の悪さが露呈しています。

 北添の穏やか過ぎる人格が隊長向きかどうかも懸念材料。

 戦闘試験は夜間戦闘が想定されるため、北添の爆撃で灯りを潰せば、菊地原の強化聴覚で一気に優位に立てると期待されています。

 草壁はスナイパーを除く戦闘員の機動力が不揃いであることを懸念していましたが、北添はガンナーとしては射程が長いので、恐らくそこはそれほど不利には働かないでしょうね。

来馬5番隊、飴と鞭の体育会系部隊

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
来馬辰也小佐野瑠衣穂刈篤(7)小荒井登(9)弓場拓磨(2)

 仏の来馬を隊長に、若頭の弓場が部隊を引き締める体育会系部隊。
 他の3人も元気があってノリが良く、恐らく何があろうと決して部隊内でトラブルは起こらないでしょうね。

 スナイパーを除く隊員の機動力に差異があるため、臨時部隊では機動力と火力を両立させることが難しいと懸念されています。

古寺6番隊、落ち着いた優等生部隊?

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
古寺章平六田梨香奥寺常幸(6)三浦雄太(7)木虎藍(4)

 A級隊員の古寺と木虎が率いる、メンバー全員が落ち着いた優等生部隊。

 トリオン量が低いという問題はありますが、スナイパーの古寺以外は機動力が高くアタッカーとして運用できるメンバーのため、長時間戦闘にもある程度は対応可能と思われます。

 チームワークに懸念のない部隊と評されていましたが……成績がふるわなかった時、頭でっかちなメンバーが多いので、一度揉めると後を引きそうな気はします。

 臨時隊長となり責任を負う立場となった古寺の活躍が見ものですね。


諏訪7番隊、修と香取の仲がどうなるか……いいね!

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
諏訪洸太郎宇井真登華隠岐孝二(8)三雲修(10)香取葉子(3)

 諏訪が勘で選んだ、修と香取という非常にワクワクする組み合わせを実現したドリーム部隊。

 修のことをイラつきながらも意識し敵視する香取と、敵視されて明確に苦手意識を持っている修(アンケートでは一緒に遠征に行きたくない相手に香取を挙げている)が、閉鎖空間でどんな展開を巻き起こすのか、ラブコメにならずとも非常にワクワクします(二度目)。

 宇井と隠岐も傍観者系で非常に良し。

 唐沢からは隊長経験者が3人いる部隊として期待されており、太刀川からは修と香取と2人のスパイダー使いがいることから「ハマればなんか起きそう」と評されていました。

 香取が早速「もぎゃぁぁ」とワガママ全開でかわいいなぁ。

 香取が文句ばっかり言っていますが、文句を言っているうちは機嫌がいい証(本当に機嫌が悪くなるとコミュニケーションを拒んできます)。

 だらけていても課題処理能力は香取がトップみたいですし、やっぱり香取をどれだけノせれるかがカギになってきますよね。

二宮8番隊、「コスト制限オーバー」「バカの持ってきたバイキングの皿」

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
二宮匡貴加賀美倫東春秋(1)雨取千佳(2)絵馬ユズル(8)

 二宮がパワーバランスも遠慮のかけらもなく東、そしてトリオンモンスターの千佳を指名して結成したチーム。

 ユズルは二宮的にはどうでも良かったようですが、ユズルの「千佳と同じチームになりたい」という願望をくんで指名していました。

 パワーバランスのおかしいチームですが、くじの順番が操作されていたことを踏まえると、東に関しては「一番東に頼らない」二宮にわざと上層部が指名させたと考えられます。

 実力、能力的には申し分ないものの、不愛想な二宮が千佳やユズルとコミュニケーションをとれるかが周りからは懸念されています(多分、上層部もそこを試している)。

 ただ、二宮もユズルの想いをくんで色々気遣っていますから、案外問題なさそうですね。

 二宮以外スナイパー3枚という極端な編成ですが、オペレーターの加賀美はスナイパー3人編成の荒船隊所属なので、ある意味慣れた組み合わせ。

 戦闘試験に至っては、二宮か千佳がガードに回って、残るメンバーでフルアタックすれば無双で来てしまいそうですが……他の部隊がそれにどう対処するかが見物です。

水上9番隊、嘘つきブロッコリーを夫人は支えがいがないと判断したようです?

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
水上敏志今結花荒船哲次(4)樫尾由多嘉(5)照屋文香(7)

 頭の良いメンバーが集まったチームで、閉鎖環境試験で好成績をとり、逃げ切りを狙うつもりだと隊長の水上は発言しています。

 これに対して柿崎夫人こと照屋は「戦闘試験は自信がないってことですか?」と発言するなど不満げな様子。

 照屋は水上が自分たちを信頼していないように感じたのでしょうね。

 また、水上は第1試験早々に隊員に与える情報を改ざんし、都合の良い情報だけを与えています。ある意味合理的な判断ですが、これが後々トラブルの火種となることに。

 多分、水上はあまり隊長にしてはいけないタイプ(そして生駒さんは案外偉大)。

 隊長経験者である荒船が水上の行動を見透かした上で、いざとなれば自分と今でフォローすれば良いと考えているので、致命的な破綻は免れそうです。

村上10番隊、何はともあれ、ひゃみさんの「うむ」がかわいい

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
村上鋼氷見亜季堤大地(5)熊谷友子(8)蔵内和紀(6)

 村上も含め、各部隊の補佐役をつとめる人格者が集まったチーム。

 小南が「このチームがもめていることが想像できない」と発言するなど、安定感が高く閉鎖環境試験での好成績が期待されています。

 村上はオペレーターの氷見の能力的にどんな編成でも問題ないだろうと、その時に一番いいと思った隊員を指名したそうです。

 どうでもいいですが、村上の評価を受けての氷見(ひゃみ)さんの「うむ」って偉そうな感じがかわいい。

若村11番隊、若村と甘えんボーイヒュースの成長が見どころ

隊長オペレーター第1プール第2プール第3プール
若村麓郎細井真織半崎義人(11)笹森日佐人(6)ヒュース(1)

 恐らく最も期待されていない隊長と、閉鎖環境試験で足を引っ張るだろうヒュースのいる一番の問題児チーム。

 戦闘試験についても、個人の戦闘力は高いものの若村の指揮能力について懐疑的な目が向けられています。

 ただし、言い換えれば最も伸びしろのあるチームでもあり、若村もヒュースもそれぞれの殻を破ろうとしている気配がうかがえます。

 恐らくこの遠征選抜試験での台風の目となる存在でしょう。

 ……しょっぱなから字が読めないヒュースが足を引っ張っている。

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