今回は大人気漫画「ゴールデンカムイ」から、娼婦連続殺人犯「マイケル・オストログ/ジャック・ザ・リッパー」について解説します。
マイケル・オストログはアイヌ民族の金塊の行方を記した刺青を持つ囚人の一人。
ゴールデンカムイの世界における「ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)」の正体にあたる男です。
物語終盤に登場し、精〇探偵宇佐美との射撃戦など大いに見せ場を作ったマイケル・オストログ。
本記事では彼のプロフィールや正体、作中での活躍と最期(死亡)について深掘りしてまいります。
「ゴールデンカムイ」マイケル・オストログのプロフィール
基本プロフィール(外見、誕生日、年齢など)
マイケル・オストログはアイヌ民族の金塊の行方が記された刺青を持つ刺青囚人の一人。
貿易船で横浜に密入国し、そこで多数の娼婦を殺害して捕まり、網走監獄に収監されていました。
そこでのっぺら坊に刺青を刻まれた後、他の囚人たちとともに脱獄。
その後は札幌に潜伏し、娼婦ばかりを狙って殺人を繰り返していました。
外見はカールした口髭が特徴的な体格の良い初老の外国人男性。
年齢は50代程度と語られていますが誕生日は不明。
詳しくは後述しますが、この世界において、かつてロンドンの町を恐怖に陥れた娼婦連続殺人鬼「ジャック・ザ・リッパー」その人です。
モデル(元ネタ)はジャック・ザ・リッパーの容疑者の一人
マイケル・オストログのモデル(元ネタ)は、同名のロシア人でジャック・ザ・リッパーの容疑者の一人として疑われた人物です。
彼は1833年頃にロシアで生まれ、イギリスやフランスで強盗・詐欺・窃盗などを繰り返し、何度も刑務所を出入り。
その経歴から1888年にロンドンの街で起きた娼婦連続殺人の容疑者として名前が挙がりましたが、あくまで名前が挙がっただけで彼が殺人を犯したという証拠はありません。
ゴールデンカムイに登場したマイケル・オストログとは同姓同名ですが、同一人物だとすると物語開始時点で70歳を超えていることになるので、あくまで名前が同じで経歴が似ているだけの別人、という位置付けなのだと思われます。
「ゴールデンカムイ」マイケル・オストログの正体
その正体はジャック・ザ・リッパー当人
マイケル・オストログの初登場は225話。
札幌の貧民窟で娼婦連続殺人事件が起き、土方一派と鶴見一派はそれが刺青囚人の手によるものだと察し、囚人の確保に乗り出します。
その後、石川啄木の調査によりロンドンで起きた切り裂きジャック事件との共通点が浮かび上がってきます。
当初はその模倣犯ではないか、と推察されていましたが、最終的にマイケル・オストログこそがジャック・ザ・リッパー本人であることが判明します。
娼婦の息子というコンプレックスから連続殺人に及んだ過去
マイケル・オストログが娼婦ばかりを狙って殺人を繰り返すようになった切っ掛けは、その出生にありました。
彼がどのように育ったかは不明ですが、恐らく元々彼は自分の出生や母親を知らなかったのでしょう。
しかしある娼婦の女性が、マイケルのことを自分の息子だ、王族の男と愛し合って生まれた子供だと告げ、彼は自分の出生を知ることに。
その事実を受け入れられなかったマイケルは、娼婦を穢れた罪人と見做し、殺人を犯すようになります。
そして自分のことを処女から生まれた神の子だと称するようになったのです。
「ゴールデンカムイ」マイケル・オストログと精〇探偵宇佐美
マイケル・オストログは登場するなり、宇佐美上等兵との意味不明な射撃戦で読者に強烈なインパクトを残しました。
鶴見中尉の指示で事件の調査に訪れた菊田特務曹長と宇佐美上等兵。
そこで宇佐美はほとんど情報もない中、犯人は犯行現場に戻って自〇行為にふける変態に違いないと推理(?)。
犯人の行動をトレースし、発見した犯人の精〇から犯人の足取りを掴むことに成功します。
そしてその直後、実際に現場に戻ってきたマイケルと宇佐美たちは遭遇。
〇慰行為の準備を整えていたマイケルと宇佐美はそのまま互いに精〇を撃ち合うという、意味不明な射撃戦を繰り広げたのです。
互いに射撃を回避した隙にマイケルは逃亡。
彼を追った菊田は、〇子で目つぶしをされるという悲惨な目に遭ってしまいました。
「ゴールデンカムイ」マイケル・オストログとアシリパ
宇佐美たちから逃れたマイケル・オストログですが、今度は石川啄木が真っ当な推理で次の犯行場所を探り当てます。
啄木の推理に基づきマイケルを探す杉元・土方一行と、その動きを察知して動く鶴見一派。
二つの陣営はマイケルの身柄を巡って衝突し、その結果、はぐれたアシリパがマイケルと遭遇してしまいました。
マイケルはアシリパのアイヌ民族衣装を見て大興奮。
実はアイヌには「メナシパ」という民話で「アイヌの女性は東の風にお尻を当てるだけで子どもができる」という話があります。
マイケルはそのことを知っていて、それこそまさに処女受胎、やっぱり女性は一人子供を産めると大興奮。
あなたもそうして生まれたのでしょうとアシリパに迫るマイケルに対し、しかしアシリパは、私は父と母が愛し合って生まれたんだと殴り飛ばします。
興奮してなおもアシリパに迫るマイケルでしたが、追い付いてきた杉元の逆鱗に触れて切り裂かれ、最後は牛山先生に踏みつぶされて死亡。
「お前の中じゃあ娼婦は罪人だろうがな」
「俺にとっては観音様じゃい!」
色々差別的な内容が目立つ話だっただけに、最後に牛山先生が告げたこの言葉が非常に爽快でした。
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