「ゴールデンカムイ」牛山辰馬~熊をも投げ飛ばす”不敗の牛山”、その実在のモデル、おでこや指、最期(死亡)、声優など~

 今回はヤングジャンプで連載中の大人気漫画「ゴールデンカムイ」から、”不敗の牛山”にして”〇んぽ先生”こと「牛山 辰馬(うしやま たつうま)」について解説します。

 牛山は網走監獄に収監されていた刺青囚人の一人であり、金塊の分け前を求めて土方一派に加わった男。

 登場当初はただ腕っぷしと性欲が強いだけの男かと思われていましたが、徐々にその紳士としての一面が明らかとなり、今ではファンの間でも聖人として慕われています。

 本記事では牛山のモデルとなった人物やその強さ、金カムらしい紳士っぷりを中心に、その魅力を深掘りしてまいります。

「ゴールデンカムイ」牛山辰馬のプロフィール

基本プロフィール(誕生日、年齢、身長、声優など)、初登場は第12話

 牛山辰馬は網走監獄に収監されていた刺青囚人の一人で「不敗の牛山」と呼ばれた最強の柔道家です。

 外見は変形して四角く膨れ上がったおでこが特徴で、身長・体重共に全登場人物の中でトップの巨漢。

 作中では常に黒背広を身にまとい、身だしなみに余念のない紳士でもあります。

 初登場は12話で、金塊争奪戦のために戦力をかき集めていた土方歳三にスカウトされて彼の一派に加わりました。

 現実的な感性の持ち主で、土方に協力する理由は金塊の分け前目当て。

 度を越した性欲の持ち主ではあるものの、基本的に(ゴールデンカムイの登場人物としては)礼節を弁えた振る舞いのできる常識人です。

 ちなみに収監された理由は、師範の妻を寝取ってその制裁を受けるも、逆に師範やその弟子を返り討ちにして殺してしまったから(……うん、ゴールデンカムイにしては常識的だね)。

 誕生日は3月10日で年齢は40代半ば程度。

 声優は乃村健次さんです。

モデルは「鬼の牛島」「不敗の牛島」と呼ばれた柔道家「牛島辰熊」

 牛山辰馬のモデルとなったのは、実在した最強の柔道家「牛島辰熊」だと言われています。

 この「牛島辰熊」は「鬼の牛島」「不敗の牛島」と呼ばれた当時最強の柔道家で、後に柔道史上最強と謳われプロレスラーでもあった木村政彦の師匠としても知られる人物。

 「不敗」で「牛」とくれば、まず間違いありませんよね。

 「牛島辰熊」は1904年生まれで、ゴールデンカムイの時代からは少し後の人物。

 極右的な思想家でもあったとも言われていますから、モデルとなったのはあくまで「最強の柔道家」という点のみでしょう。


「ゴールデンカムイ」牛山辰馬の強さ(不敗の牛山)

その白兵戦能力は文句なしに作中最強

 土方がいの一番に戦力として引き入れただけあって、牛山の白兵戦能力は間違いなく作中最強。

 現役時代は10年間不敗を誇った柔道家で、その巨躯から生み出される剛力と、毎日10時間以上の鍛錬によって培われた技量はまさに武の極みと言えるでしょう。

 作中では熊を投げ飛ばすわ暴れ馬を蹴り飛ばすわ、一人だけ出てくる作品を間違えてるとしか思えない活躍をしています。

 この化け物相手にまともに渡り合うことができた主人公の杉元佐一も大概化け物ですが、長期戦になれば間違いなく牛山が勝利していたでしょうね。

 ちなみに杉元が「ダメージを負っても死なない」タイプの不死身だとすれば、牛山は「そもそもダメージを負わない」タイプの不死身。

 建物の倒壊に巻き込まれようが爆発に巻き込まれようがケロッとしていました。

変形した”おでこ”や”指”の由来

 牛山の強さはその外見にも表れています。

 その巨体は言うまでもありませんが、特筆すべきはその”おでこ”と”指”。

 特徴的な四角いおでこは当初鉄板でも埋め込まれているんじゃないかと思われていましたが、なんとこれはただの”こぶ”。

 厳しい鍛錬の果てに隆起したそれは、釘をも通さない頑強さを持つに至っています。

 また、牛山の指関節は非常にでこぼこと膨れ上がっていますが、これは長年柔道をやり込んだ人間に見られる変形症。

 牛山が積み重ねた鍛錬の結果が細部にわたって描かれています。


「ゴールデンカムイ」牛山辰馬は紳士=「〇んぽ先生」

その最大の特徴は有り余る異常性欲

 牛山の最大の特徴は、そのあふれ出る異常性欲。

 彼はあまりに性欲が強すぎるため、定期的に女性を抱かなければ暴走してしまうという難儀な体質を持っているのです。

 とは言え、牛山は女好きではあっても紳士で、合意の上で女性と行為に及ぶことを是としており、相手に想い人がいれば素直に身を引くなど常識的な振る舞いのできる男。

 ただ性欲が暴走した場合はその限りではなく、土方曰く永倉(=よぼよぼのジジイ)ですら襲いかねない」らしいですから、その性欲のヤバさが分かっていただけるでしょうか。

 実際、札幌ホテルでは白石がその毒牙にかかりかけていましたが……

意外と紳士、アシリパからは「〇んぽ先生」と慕われる

 とは言え牛山は基本的に紳士には違いなく、女子供には優しい上、男に対しても最低限の礼節は弁えた好漢です。

 性欲を除けば間違いなく作中でも随一の常識人なんですよね(単に他のキャラクターの常識が底辺を突き抜けているだけかもしれませんが)。

 ヒロインであるアシリパからも「〇んぽ先生」と呼ばれ慕われており、牛山もアシリパに対しては敬意を払っています。

 ちなみに牛山がアシリパから「〇んぽ先生」と呼ばれるようになった所以は、

「男を選ぶときは……〇ンポだ」

「その男の〇ンポが『紳士』かどうか」
「抱かせて見極めろって話よ」

 と発言したことにあります。

 ……まあ、少なくともそれを聞いていたキロランケは大きく「そのとーり!」と頷いていましたから、ある種の金言と言えば金言なんでしょう。


「ゴールデンカムイ」牛山辰馬の最期(死亡)

アシリパたちを爆弾から庇い命を落とす(307話)

 五稜郭での決戦の後、大勢を立て直すためその場から逃走した杉元・土方一派。

 しかし彼らは、逃走のために飛び乗った列車で第七師団と鉢合わせしてしまいます。

 列車のいたる所で死闘が繰り広げられる中、牛山は列車の中央で兵士たち相手に無双していました。

 やはり牛山は最強、彼を倒すことなど不可能かと思いきや……その場に投げ込まれる爆弾。

 本来、牛山の反射神経であれば致命傷を避けることは容易かったでしょう。

 しかしその瞬間、彼の視界の端に映ったのは、列車の椅子の下に隠れるアシリパの姿。

 牛山は一瞬の迷いなく爆弾を抱え込み、アシリパを爆発から守りきります。

 しかし至近距離で爆発に晒された牛山の左腕は失われ、内臓もズタズタに。

 明かな致命傷を負いながら、牛山はアシリパのことを気遣います。

「お嬢……怪我ないか?」

 アシリパの慟哭が、牛山の死を告げていました。

最期の瞬間に思い出されるのは家永カノの問いかけ

 最期の瞬間、牛山の脳裏によぎったのは仲間である家永カノの問いかけでした。

『あなたの完璧はいつだった?』

 倒れ込みながら、愚問とばかりに呟く牛山。

「いまだよ……いま」

 その最期を看取った白石の言葉が、何より牛山という男の完璧な男ぶりを言い表していました。

「喧嘩最強で女に弱くて」
「最後まで格好良いなんて」
「ずるいだろ」

 まさに漢。

 最期までお見事でした、先生。

 



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