今回は「岳 みんなの山」「BLUE GIANT」の作者として知られる漫画家「石塚真一(いしづかしんいち)」先生について解説します。
石塚真一先生は茨城出身千葉在住の男性漫画家。
漫画家を目指したのは30歳手前とかなり遅かったものの、大ヒットシリーズを次々生み出している人気作家です。
かつてはアメリカの大学に留学していたという漫画家としては異色の経歴の持ち主。
本記事ではそんな石塚真一先生のプロフィール(経歴)や代表作、浦沢直樹氏の影響を中心に解説してまいります。
目次
「石塚真一」先生のプロフィール
基本プロフィール
性別 | 男性 |
生年月日(誕生日) | 1971年 |
年齢 | 不明(2025年時点で53~54歳) |
出身地 | 茨城県常総市 |
出身大学 | 南イリノイ大学 |
石塚真一先生は「岳 みんなの山」「BLUE GIANT」の作者として知られる茨城県出身の男性漫画家です。
子どもの頃から漫画家を目指していたわけではなく、むしろ高校時代までは何も目標がなかったと語っています。
大学は南イリノイ大学新潟校に進学し(日本の学校教育法上は大学ではなく各種学校扱い)、その後22歳でアメリカ本校に渡っています。
その後、山の魅力を知り、気象学の勉強をする為にカリフォルニアのサンノゼ州立大学に転籍。
友人の誘いでロッククライミングも始めています。
大学卒業後は27歳の時に帰国し、アメリカ時代の知人が経営する商社に勤めるも半年ほどで倒産。
石塚真一先生はそれまで本格的に漫画を描いたことはありませんでしたが、28歳の時にやり残しのないよう挑戦したいと考え、漫画を目指し始めました(その切っ掛けは後述の浦沢直樹先生の項目で)。
なお、中学時代はブラスバンド部に所属し、20歳の頃にはブルース・バンドでギターを弾いていたそうです。
漫画家としての経歴
石塚真一先生は2001年、小学館新人コミック大賞一般部門で「This First Step」が入選。
翌2002年に「ビッグコミックオリジナル増刊」に掲載されプロデビューを果たしています。
受賞後、修業期間を経てアシスタントなども経験した後、2003年に「ビッグコミックオリジナル増刊」山で「岳 みんなの山」の連載を開始。
これが実写映画化もされ、数々の漫画賞を受賞する大ヒット作となります。
2013年からは「ビックコミック」でジャズをテーマにした「BLUE GIANT」の連載を開始。
これも大ヒットとなり、「BLUE GIANT」本編は既に完結していますが、現在はヨーロッパ編「BLUE GIANT SUPREME」を経てアメリカ編「BLUE GIANT EXPLORER」「BLUE GIANT MOMENTUM」が続編として連載されています。
「石塚真一」先生と「岳」(登山)
「岳 みんなの山」は石塚真一先生の連載デビュー作であり出世作。
山岳救助をテーマにした作品で、危険を承知でなぜ人は山に登るのか、なぜ救助を続けるのかを問うヒューマンドラマ。
主人公の島崎三歩はボランティアの救助隊員で、山と登山家を愛し、遭難者を決して責めない心優しい人物です。
物語の終盤ではローツェ(エベレストの南に位置する世界第四位の標高を誇る山)への登頂に挑みますが、遭難したエベレスト登頂パーティーの救助のため登頂を打ち切り現場へ急行。
何人かの救助には成功したものの、最終的に二重遭難となり物語からフェードアウトしています。
「石塚真一」先生と「BLUE GIANT」(ジャズ)
この作品は、何をしていいか分からず無目的に生きていた高校生の宮本大がジャズと出会い、プロのサックスプレーヤーを目指す物語。
無印日本編では様々な人々との出会いや葛藤を経て成長し、バンドメンバーと日本最高峰のステージ「SO BLUE」出演を目指すことになります。
続編では単身ヨーロッパへ渡り、アジア人に対する偏見に晒されながらもジャズバンドを「NUMBER FIVE」を組み、ヨーロッパツアーを成功させることに。
さらにその後はジャズの聖地アメリカに渡り、世界一のサックスプレーヤーを目指して奮闘を続けています。
作家さんや芸能人も大ファンを公言している人が多い作品ですね。
「石塚真一」先生と浦沢直樹先生の影響
石塚真一先生が漫画家を志した切っ掛けは、浦沢直樹先生。
アメリカ留学中、友人が「MASTERキートン」を読んでアメリカまで考古学を学びにきていたことを知り大きな衝撃を受け、いつか自分も人にそんな影響を与えれるような漫画を描いてみたいと思ったのだそうです。
参考にしていた作家さんとしては「島耕作」シリーズで知られる弘兼憲史先生の名前を挙げられていますが、ちょっとした人間同士の触れ合いや関係性の描き方など、浦沢直樹先生の影響を受けているなと思われる部分が随所に見受けられますね。
「石塚真一」先生の現在
石塚真一先生は50歳を超えた現在も精力的に活動してらっしゃいます。
活動拠点は千葉県の我孫子市。
漫画家としてだけでなく、「BLUE GIANT」のコンピレーション・アルバムをリリースしたり、幅広く活動中。
「BLUE GIANT」の映画化などもあり、本当に多忙な日々を過ごされているようです。
この他にも24時間TVのチャリティーオークションに参加されたことでも話題となっていましたね。
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