今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、”留年した社会人””ヒゲちょこ”など、作中で散々な言われようをしている烏野のエース「東峰 旭(あずまね あさひ)」について解説します。
旭は恵まれた体格とパワーを持つスパイカーですが、物語開始前に伊達工との試合でスパイクを阻まれ続けたトラウマから一旦バレーから逃げだした非常にメンタルの弱い男。
しかしそんな旭も作中では仲間の支えにより立ち直り、仲間を支えられるエースへと成長を遂げています。
今回はそんな旭のへなちょこぶりと西谷たち仲間との関係、卒業後の進路(将来)などを中心に深掘りしてまいります。
「ハイキュー‼」東峰旭ってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(身長、誕生日、最高到達点、髪型、声優など)
所属 | 烏野高校3年3組 |
ポジション | ウイングスパイカー |
誕生日 | 1月1日 |
身長 | 184.7cm → 186.4cm |
体重 | 75.2kg |
最高到達点 | 330cm |
好物 | とんこつラーメン |
最近の悩み | 学生ですって言っても信じてもらえなかったり、1年生に恐がられたり、「見た目そんななのになんか弱い」って同級女子に勝手にガッカリされたり、あと進路どうしようとか、キャプテンが恐いとか(以下省略) |
声優 | 細谷佳正 |
東峰旭は烏野高校の3年生エースです。
外見は顎髭をはやし、長めの髪をちょんまげのように後ろで括ったワイルドな雰囲気の青年です。
とても高校生とは思えない威圧感のある外見をしており、初見の人間には良くて”留年した社会人”、大抵はそのスジの人だと見做されています。
そんな強面の旭ですが、実は中身はとても繊細で仲間たちからも呆れられるほどの小心者。
顎髭や髪型も「少しでもワイルドに見られたい」という願望の表れなのです。
ちなみに、髪型についてはマネージャーの清水から「将来禿げそう」と指摘を受けたため、IH予選後はヘアバンドを付けたハーフアップ風の髪型に変更しています。
旭は中学時代から社会人並のスパイクを打てる選手として有名で、烏野高校に入学してからはエースとして活躍していました。
しかし物語開始前、旭が2年生の3月に行われた県民体育大会で対戦した伊達工業のブロックにことごとくスパイクを阻まれたことがトラウマとなり、日向や影山が入部する物語開始時点では一時的にバレー部を離れています。
メンタルは弱いが全国屈指のパワーを持つスパイカーへと成長
パワー | 5 |
バネ | 3 |
スタミナ | 3 |
頭脳 | 3 |
テクニック | 3 |
スピード | 2 |
※表は最低1~最高5の5段階評価
旭は典型的なパワータイプのスパイカーです。
とにかく威力のあるスパイクで敵ブロックを真っ向から打ち砕いていく、ある意味正統派のエースと言えるでしょう。
反面、細かな技術はそれほど高くなく、コースの打ち分けなどは不得意なようです。
作中ではパワーサーブを習得し、やや精度には難がありましたが、その強烈な威力でサービスエースを連発し、試合の流れを変えたことも。
スピードやテクニックでブロックをかわすことは不得意なため、パワーが通じない強固なブロッカーの相手は苦手。
しかし物語の終盤では、そうした強固なブロックを真っ向から打ち砕く、全国屈指のパワーを持ったスパイカーへと成長しました。
「ハイキュー‼」東峰旭の人間関係
同級生の澤村大地、菅原孝支には「ガラスのハート」を弄られる
バレー部同級生トリオの澤村、菅原との仲は非常に良好ですが、3人の中で旭のヒエラルキーは最底辺となっています。
まあ、エースのくせしてバレーから逃げ出してれば、当然と言えば当然でしょうね。
澤村や菅原はそのことを積極的に弄り、”ヒゲちょこ(=ヒゲのへなちょこの意)”、”ガラスのハート”とからかっていますが、それは逃げ出した旭が罪悪感を感じないようにという配意でもあるのでしょう。
……まあ、元々メンタルが弱いのは知られてただろうから、単に昔から弄られ続けてたって可能性も十分にありますが。
日向からは強烈な突き上げを受け触発される
主人公である日向は体格に恵まれないながらもエースを目指しており、その心意気と突き上げに触発された旭は、日向に負けまいと密かに対抗心を抱き、エースとしての自覚を身につけていきます。
また伊達工のトラウマに苛まれていた旭の道を開いたのは、最強の囮としての日向でした。
結果的ではありますが、日向の存在は旭に大きな影響を及ぼし、彼をエースとして成長させることになりました。
西谷夕には支えられ、そして互いに支え合える存在に
リベロの西谷夕はバレーから離れた旭の再起を信じ、旭がバレー部に戻らないなら自分もバレー部に戻らないと宣言していました。
西谷はどんな時も旭を信じ続け、何度旭のスパイクが敵に阻まれても拾い、旭を支え続けます。
作中では無敵のメンタリティを持つ西谷がメンタル弱々な旭を支える関係が目立っていましたが、物語終盤では逆にピンチに陥った西谷を旭が支える場面も。
「Aパスなんかなくても俺が決めてやる」
稲荷崎戦で、宮侑の強烈なジャンプフローターサーブに狙われる西谷を力強く励ました旭。
まるで”エース”みたいじゃないですか。
(より詳しく二人の関係を知りたい方は、西谷夕の紹介記事も併せてご覧ください)
「ハイキュー‼」東峰旭の活躍と名言、その後の進路(将来)
卒業後は東京でアパレルデザイナーに、西谷とは弾丸世界旅行へ
高校卒業後、旭は西谷の後押しもあり東京でアパレルデザイナーとして奮闘しています。
元々在学中からアパレルデザイナーの道に進みたいとは考えていましたが、地元を離れて東京に行くことについて悩んでいたようです。
そこを西谷のスケールの大きさに圧倒され(自分の器の小ささを思い知らされ)、東京へ行くことを決意した、と。
ちなみに、大人になった旭はロングヘアにメガネの余計怪しい雰囲気の男性(デザイナーっぽいのかなぁ?)へと変貌していました。
西谷とは相変わらず仲が良く、2021年時点では西谷と2人で弾丸世界ツアーを決行し、ノリノリでエジプトにいる姿が描かれていましたね。
弱い弱いと言われた男の成長と名言
それでは最後に、弱い弱いと散々な言われながら立派なエースへと成長した旭の活躍を、その名言と共に振り返って行きましょう。
「何回ブロックにぶつかっても」
「もう一回打ちたいと思うよ」
バレー部に戻ってきて、もう一度スパイクを打ちたいと西谷に本音を吐露する旭。
それならいいと、それを静かに受け入れる西谷が非常に男前なシーンでした。
「……俺はエースだけど」
「お前らはヒーローだな」
因縁の相手、伊達工との戦いに勝利してトラウマを克服した旭。
それは旭一人の力によるものではなく、チームメイトの支えがあってのことでした。
「罪悪感も恐怖心も在って当然」
「ぜんぶ背負って、俺は今日、俺を味方にする」
春高、強豪鴎台高校の強烈な三枚ブロックに何度もスパイクを阻まれ、へこみそうになっていた旭。
しかしそんな時、頼もしい仲間がいつも自分の背を支えてくれます。
ただ一人、信じていなかったのは自分自身。
さあ敵は強敵、自分と戦っている余裕はないぞ……
「重い重いエースの重圧?」
「仲間が重荷であった事があるか」
そして鴎台の3枚ブロックを真っ向から打ち抜いた旭。
誰に恥じることのない、最高のエースの姿がそこにはありました。
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