今回は大人気漫画「文豪ストレイドッグス」から、天真爛漫・純粋無垢なド田舎育ち「宮沢 賢治(みやざわ けんじ)」について解説させていただきます。
宮沢賢治は世間知らず、田舎者、理不尽な怪力と三拍子揃った武装探偵社の新米社員。
本作では登場人物に何かと暗い過去や陰が付きまとっていますが、宮沢賢治にそんなものはありません。
ただただ明るく、素直で、強い。
ある意味、宮沢賢治は純粋さも突き詰めれば一種の狂気であることを体現した存在なのかもしれませんね。
文豪ストレイドッグス、宮沢賢治のプロフィール(声優含む)
基本プロフィール(年齢、身長、誕生日、声優など)
年齢 | 14歳 |
身長 | 158cm |
体重 | 53kg |
誕生日 | 8月27日 |
血液型 | O型 |
好きなもの | 音楽、天ぷら蕎麦、三ツ矢サイダー |
嫌いなもの | 貧困 |
声優 | 花倉洸幸 |
宮沢賢治は武装探偵社で調査と荒事を担当する新米社員。
元々東北のイーハトーヴォ村というド田舎に暮らしていたのですが、物語が始まる2か月前に社長の福沢諭吉にスカウトされて武装探偵社に入社したそうです。
外見は明るい金髪と麦わら帽子、そばかすが特徴のかわいらしい雰囲気の少年。
性格も見た目通り天真爛漫で純粋無垢。
村人全員が顔見知りという狭いコミュニティで暮らしていたため、人を疑うことを知らず、心を込めて話をすれば、人でも動物でも理解し合えると信じています。
とても「探偵」に向いているとは思えませんが、実は市警から何度も表彰されるほど、事件解決率が高く成績優秀。
ただし、その事件解決方法はあまりに独特過ぎるため、他の人間では真似できそうにありません(詳細は後述)。
イーハトーヴォ村とは(元ネタは)?
そんな宮沢賢治を育んだ出身地、イーハトーヴォ村とはどんなところなのか?
平たく言うと電気も電話も通っていないド田舎の農村で、警察の仕事は「井戸のポンプ修理に煙突の中の猫救助、後はその年一番のスイカの味見」という長閑な場所。
ちなみに、犯罪者が出たら「犯人縛って崖から捨てる」そうです(田舎の刑罰、こわ……)。
貨幣経済も浸透しておらず、まさに俗世から隔絶した世界と言えるでしょう。
独特の村名ですが、この元ネタは文豪「宮沢賢治」の造語で、彼の心象世界における理想郷を指す言葉だそうです。
由来は諸説ありますが、「岩手」をロシア語風にもじった言葉、というのが定説ですね。
文豪ストレイドッグス、宮沢賢治の強さ(異能力)
異能力:雨ニモマケズ
宮沢賢治はとても華奢な見た目をしていて、とても戦える風には見えませんが、実はその直接戦闘能力は武装探偵社でも屈指のもの。
その強さの根幹を為しているのが、彼の異能力です。
異能力:雨ニモマケズ
途方もない怪力と、常人離れした頑丈な肉体を持つ。
ただし、この異能力は本人が空腹状態の時しか発動せず、満腹になると眠ってしまう。
とてもシンプルで、それ故に隙のない強化系能力ですね。
軽自動車を軽々と投げ飛ばし、道路標識を引っこ抜いてぶん回す怪力と、鉄パイプで殴られようが平然としている頑丈さ。
見た目がかわいいだけに、もはやホラーですね。
ちなみに、宮沢賢治は腹ペコ大食いキャラではないので、普通にご飯を食べただけでこてんと寝入ってしまいます。
多分、文豪の宮沢賢治はそこまで目指してない
本作ではモデルとなった文豪の作品や言葉、エピソードが作中でもじって使われることが多々ありますが、初めて宮沢賢治が「異能力:雨ニモマケズ」を使用した際には、本人がこんな言葉を発しています。
「雨にも負けず、風にも負けず、鉄パイプにも、ナイフにも、金属バットにも負けぬ丈夫な体を持ち、欲は無く、決して怒らず、いつも静かに笑っている」
「そういうものに、私はなりたい」
……オリジナルは絶対そこまで目指してないし、そんな意味で言ったんじゃない。
与謝野晶子の「治療」を受けて笑ってられるような人間には、なっちゃいけないんだ。
文豪ストレイドッグス、宮沢賢治の活躍・名ゼリフ
その独特過ぎる事件解決方法
さて、先にも少し触れましたが、宮沢賢治の事件解決方法はかなり独特です。
純粋無垢な彼は人を疑うことなどできませんし、騙したり駆け引きなどもってのほか。
そんな彼がどうやって事件を解決するのか……それは「直接あなたが犯人かと聞いて回る」です。
当然、犯人にあたっても犯人は嘘をついてそれを否定します。
そして宮沢賢治はその犯人の嘘を信じて、すぐに引き下がってしまうのです。
『あれ? こいつひょっとして証拠掴んでるんじゃね?』
宮沢賢治の態度に疑心暗鬼になった犯人は、口封じのために彼に襲い掛かり、ついでに真相を自白してしまうんですね。
「僕の担当した事件では、皆さんこうやって素直に告白して頂けるんですよ」
そこを宮沢賢治が物理で殴って事件解決……えぐぃ。
宮沢賢治の名ゼリフ(一部「迷ゼリフ」)
最後に、宮沢賢治の純粋さを表す名ゼリフをいくつか紹介して、締めとさせていただきます。
「心を込めて聞けば、答えてくれますよ。そういうものです」
事件の犯人に直接話を聞きに行こうとする宮沢賢治の言葉です。
この脳みそお花畑の発言は、同じく頭の温かい中島敦にだけは通じたようです。
「正しいとか正しくないとか、僕には分かりません」
「でも、みんなが危険な方に行くなら、そっちに行ってみんなを助けます」
ポートマフィアと戦うか退くか、その二択を迫られた時、彼の選択はシンプルでした。
正しいかどうかじゃなく、みんなを助ける。
迷いのない人間は強いですね。
「生きましょう、皆さん。嵐を越えて、夜明けを越えて」
「結局僕たちはこの回る地球という岩の上で生きることをやめられないんですから」
猟犬に追い詰められ、皆が絶望する中で放たれた言葉。
純粋過ぎる宮沢賢治は一部の読者に嫌われることもありますが、そんな彼だからこそ、時に人の心を動かすんでしょうね。
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