今回は「アース・スター」で連載中のゆるふわアウトドアコミック「ヤマノススメ」について紹介させていただきます。
この作品は、かわいらしい女の子たちによる登山をテーマにしたストーリー漫画ですが、実際に作者が登山を趣味としていることもあって内容的にはリアル。
その上で、楽しい登山にスポットを当てた非常にとっつき易い作品となっておりますので、これを機会に是非手に取って見ていただければと思います。
「ヤマノススメ」のあらすじ(ネタバレ注意)
主人公のあおいは高所恐怖症でインドア趣味の内気な女子高生。
高校に入学しても、同級生からの誘いを断ってばかりで碌に友達もできません。
そんなある日、幼馴染で疎遠になっていた同級生のひなた(この時、あおいはひなたの存在を完璧に忘れています)に強引に登山に誘われ、断り切れずひなたの家に。
そこでようやくあおいはひなたのこと、そして幼い頃また一緒に山に登ろうと約束したことを思い出します。
高所恐怖症のあおいのために、ひなたが最初に選んだ山は標高197mの天覧山(本作の聖地の一つですね)。この登山の成功体験が、あおいの心をぐっと前向きなものに変えていきました。
そして登山用品店で楓と、高尾山でここなと出会い、新たな登山仲間が着実に増えていきます。
少しずつ身近な山に登りながら、色んな登山の楽しみ方を知っていくあおい。あおいはやがて、富士山に登ってみたいと願うようになります。
家族の反対など紆余曲折あったものの、富士山登頂に挑むあおいたち4人。しかしあおいはその途中で高山病にかかり、登頂を断念することとなってしまいました。
その後しばらく無気力になっていたあおいですが、再び登山への意欲を取り戻し、富士山への再挑戦に向けて少しずつ準備を整え、経験を積んでいくのです。
もちろん、仲間たちと料理やレジャー、きっちりと登山そのものを楽しみながら。
「ヤマノススメ」の主な登場人物
雪村 あおい(ゆきむら あおい)
主人公で高校1年生の少女。ジャングルジムに落ちたことが切っ掛けて高所恐怖症になってしまったインドア派で、人づきあいがとても苦手。
外見は亜麻色の髪を襟足ほどに切り揃えた、大人しそうな雰囲気の少女。
実は非常に負けん気が強く、滅多に口には出さないが胸中での悪態や罵声は激しい。
料理上手で比較的女子力高め、本人もそのことをそれなりに自信を持っている様子。
倉上 ひなた(くらうえ ひなた)
あおいの幼馴染で同級生。
黒髪をツーサイドアップにした活発な雰囲気の少女で非常に押しが強い。
あおいには忘れられていたが、あおいのことをとても大切に思っており、思い余って暴走することもしばしば。
大らかで社交的、成績も優秀だが料理はまったくできない。
登山に誘っておきながら、本人もまだまだ初心者。
斎藤 楓(さいとう かえで)
あおいたちの一つ年上の先輩で、巨乳、黒髪ロング、メガネというハイスペック。
登山経験者で、あおいたちに登山のいろはを教える先生役でもある。
身体能力、学力、ルックスすべてハイスペックだが、登山以外のことには興味がなく、ズボラ。
友人からは「やればできるのに」と残念がられ、このままでは干物女一直線と心配されている。
ちなみに、部屋着はかなりきわどい。
青羽 ここな(あおば ここな)
あおいたちの二つ年下のゆるふわ系少女。
ウェーブのかかった色素の薄い髪をロングに伸ばした華奢な体格の少女だが、意外や体力は人並み以上にあり器用。
あおいたちと出会った切っ掛けがモモンガを探して昼の山に来たという天然。
料理が得意で歳の割にしっかりしているが、妄想癖がある。
(基本はこの4人が中心となりますが、もう1人よく登山に参加するキャラクターが)
黒崎 ほのか(くろさき ほのか)
あおいたちの一つ年下のボーイッシュな雰囲気の少女。
人付き合いが苦手なボッチ系だが、同じ匂いを感じたあおいに話しかけられ仲良くなる。
住んでいる場所は少し離れているが、4人ともよく一緒に登山にいっている。
ちなみに、あおいやここなの彼氏と間違えられることも。
その魅力は? 聖地巡礼、コラボ多数
舞台となる埼玉県飯能市を中心にイベント多数開催
本作の舞台は実在する埼玉県飯能市であり、主人公たちが登る山は勿論、通っている高校も実在しています。
それもあってか、この「ヤマノススメ」では非常に聖地巡礼が盛ん。特に埼玉県飯能市では数々のイベントが開かれており、街のPRにも使われているようです。
回る聖地の場所も一か所でなく街全体ですから、非常に見どころがいっぱい。
ファンからするととても魅力的な街ですよね。
いや、機会があればわたしも是非一日かけて回ってみたい。
数々の山を巡るガイドブックも、オタク登山者多し
またそれだけでなく、あおいたちが巡った山々も一つの聖地。
本作を切っ掛けに登山を始めたという人も多いですし、登山ガイドブックや温泉街とのコラボも実現しています。
こうして登山、そして各地の魅力を広く伝えられることも、ただの日常系ストーリー漫画にはない「ヤマノススメ」の魅力でしょう。
ちなみに該当の山々には実際に聖地巡礼を目的としたオタク登山者が多数訪れているようで、現地の方々には巡礼者かどうか一発で見抜かれてしまうので注意が必要ですよ(何の?)。
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