「チェンソーマン」マキマ定食(生姜焼き)~髪の毛までいかれた衝撃の第一部ラストの流れとメニューを解説~

 今回は藤本タツキ先生の大人気漫画「チェンソーマン」から、衝撃的過ぎる内容で物議をかもした第一部のラスト「マキマ定食(生姜焼き)」について解説します。

 マキマ定食とは第一部の黒幕であり(事実上)不死身の存在・マキマを滅ぼすためにデンジが編み出した究極の選択。

 「攻撃が通じないなら調理して食べちゃおう」という、少年漫画史に残るイカレタアイデアです。

 本記事ではマキマ定食の意味とそれに至った経緯、そして悪魔のフルコースのメニューと結末について解説してまいります。

「チェンソーマン」マキマ定食(生姜焼き)とは?

第一部の黒幕・マキマを滅ぼす、たった一つの冴えたやり方

 チェンンソーマン第一部の黒幕・マキマ(支配の悪魔)は事実上不死身の存在です。

 それは強い弱いの話ではなく(勿論強いんですけど)、彼女が内閣総理大臣と「私への攻撃は適当な日本国民の病気や事故に変換される」という契約を結んでいるから。

 言い換えるとマキマは一億人以上の日本国民の命を残機として保有しているのです。

 彼女に「攻撃」を通すには先に日本国民を皆殺しにする必要があるわけですが……流石にそれは本末転倒ですよね(銃の悪魔は「それ」を実行しようとしていたフシがありますが)。

 

 ダメージを与えてもそれが「攻撃」である限り、即座に無かったことにされてしまうマキマ。

 彼女を滅ぼすため、我らが主人公デンジは、そのイカレタ頭を存分に振り絞ります。

 そしてデンジが出した結論が、「マキマを食べてしまおう」というもの。

 デンジにとってそれはマキマへの「攻撃」ではなく「愛」。

 それなら「攻撃」が通じないマキマへも届くはずだ、と実際にマキマを様々な料理に調理して食してしまったのです。

 それこそが通称「マキマ定食」。

コンプラ違反どころの騒ぎではないが、前例はあった

 それはまさしくカニバリズムそのもの
 コンプラ違反どころではない衝撃的な内容に、掲載当時はファンの間でも物議をかもしたこの決着。

 ネームの段階で担当編集はNGを出していたそうですが、藤本タツキはそれをシレッと無視して執筆を強行。

 マキマ定食はなし崩し的にジャンプ本誌に掲載されてしまったそうです。

 ……まあ、一応過去には藤崎竜の「封神演義」で妲己が敵対する姫昌にその息子をハンバーグにして食べさせたことがあったため、カニバリズムに前例がないわけではない少年ジャンプ。

 とは言えその頃とは時代が違うので、炎上リスクは桁違い。
 流石に藤本タツキも担当編集に身を隠すよう伝えていたそうですが……そう思うならなら自重しろ?


「チェンソーマン」マキマ定食(生姜焼き)に至る流れ

第一部ラストでのマキマとチェンソーマンの決戦

 それではマキマ定食に至るまでの流れを整理していきましょう。

 第一部最終巻となるコミックス11巻、墓地でマキマと対決するデンジ。

 この時デンジは最初からチェンソーマンの姿でした。

 マキマとの前哨戦としてマキマに従う武器人間たちと対決するチェンソーマン。

 チェンソーマンは人々に支持された影響で悪魔の力の源である恐怖が薄れ、その力はどんどん弱体化しています。

 武器人間をかろうじて撃退したものの、マキマと戦う前に倒れてしまうチェンソーマン。

 そんな彼にマキマは自らの血を与え、

「デンジ君起きて」
「ちゃんと私の手で殺してあげる」
「一緒に殴り合おう」

 マキマの血で復活したチェンソーマンはマキマに襲い掛かり、何度もその身を引き裂きますが、彼女への攻撃は契約により全て無効化され、無かったことにされてしまいます。

 そしてチェンソーマンはマキマに素手でボコボコにされ、最後はポチタの心臓を引き剝がされてしまいました。

パワーの力を借りてマキマを倒すが、不死身のマキマは滅ぼせない?

 チェンソーマンの心臓を手に、勝利の余韻に浸るマキマ。

「私は貴方に二度勝ちました」
「チェンソーマン、これで貴方は私のモノ」
「これからはずっと一緒です」
「一緒にたくさん食べて寝て」
「幸せな生活をしましょう」

 しかしその瞬間、死体の山の中から立ち上がり、チェンソーを持ってマキマに斬りかかる一人の男。

 それは死んだはずのデンジでした。

 胴体を切り裂かれ、何が起こったか分からず呆然とするマキマにデンジは種明かしをします。

 実はマキマと戦っていた「チェンソーマン」はポチタの心臓が変化したもの。

「傷の治りが遅いでしょ?」
「そのチェンソーは」
「俺が貰ったパワーの血で作ったモンです」
「マキマさんの中で暴れさせてます」

 マキマの傷がそれまでのように即座に治らないのは、デンジが貰ったパワーの血でマキマが切り裂かれ続けていたからでした。

 しかし、それだけではいずれパワーの血の力も尽き、いずれマキマは復活してしまいます。

 

 そこでデンジはマキマを葬るため、マキマの肉体を調理し、食べてしまうことを選択。

 それがマキマ定食という前代未聞の結論へと至った経緯です。


「チェンソーマン」マキマ定食(生姜焼き)のメニューと結末

マキマ定食は生姜焼きに始まる悪魔のフルコース

 解体した人一人分の肉の量は相当なもの。

 タッパに入れられ、小分けにされたマキマの肉はデンジのアパートの冷蔵庫を一杯にしていました。

 その全てをデンジは調理し、マキマの肉体を余すところなく摂取していきます。

 最初のメニューは「肉と玉ねぎの生姜焼き」
 味噌汁も作っていたので、そこにも幾らか肉が入っていたかもしれません。

「なかなかウメえな」
「マキマさんってこんな味かぁ……」

 そして続く悪魔のフルコース。

ハンバーグ
カツ
ナゲット
モツ味噌煮込み
肉だけカレー
肉団子
寿司
ステーキ
刺身

肉マン
マジ闇鍋
ヤバジュース

 最後の二つは多分、髪の毛とか残ったものをぶち込んだんでしょう。

 わざわざ「マジ」とか「ヤバ」とかつけているあたり、デンジにとっても中々ハードルが高いメニューだったと予想されます。

 最終的にその全てを完食し、マキマと一つになったデンジ。

 不死身のはずのマキマが復活することはありませんでした。

攻撃ではなく「愛」、マキマは復活しなかった……が。

 マキマを食した後、岸辺と再会したデンジ。

 「攻撃」が通じないはずのマキマをどうして倒すことができたのかと問う岸辺に、デンジは穏やかに語ります。

「俺はマキマさんを」
「傷つけるつもりなんてないんです」
「そう本気で思ってるんすよ」
「攻撃じゃない、愛ですよ、愛」

「契約内容か認識の問題を」
「たまたま上手くつけたんだろうな」

 そうして戦いの経緯と結末を語るデンジと岸辺の前に、一人の少女が現れます。

 追っ払おうとするデンジの指をガジリと噛む少女、その噛む力にデンジはあることに気づきます。

「マキマさん!?」

 その少女には姿形は違えど、マキマに通じる何かがありました。

 実は彼女は転生した「支配の悪魔」であり、中国で発見された個体を岸辺が盗んできたそうです。

 マキマとしての記憶は残っていませんが、このまま国に任せて育てれば再びマキマのようになるだろうと考えた岸辺は、彼女をデンジに託します。

 断ろうとするデンジですが、気が付けば岸辺の姿はありません。

 少女を押し付けられたデンジは、彼女に名を尋ねます。

「ナユタ」

 マキマから続くデンジと「支配の悪魔」との関係は、第二部へと続いていくことになります。



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