今回は「マンガクロス」で連載中、ヤバイと人気沸騰中のラブコメ「僕の心のヤバイやつ」について紹介させていただきます。
本作は中二病の冴えない少年とモデルをしている高嶺の花の少女のラブコメという、ある意味テンプレ的な設定なのですが、この二人とにかくヤバイ。
読んでいて背中が痒くなるようなニヤニヤ展開と、「おいおいそれって……」と気づくと思わずニヤニヤしてしまうような小ネタが散りばめられており、もうとにかくヤバイのです(語彙力低下)。
まずはその魅力について存分に語らせてください。
「僕の心のヤバイやつ」あらすじ(ネタバレ注意)
主人公の市川京太郎は殺人妄想系の中二病を患う中学2年生で、同じクラスでモデルをしている美少女、山田杏奈に見下されていると思い込み、殺人妄想で鬱憤を晴らしていました。
そんなある日、市川は山田が図書館にお菓子を持ち込んで食べている場面を目撃します。
高嶺の花のイメージとはかけ離れた間抜けで放っておけない行動を見せる山田。市川は山田のことを目で追うようになり、事あるごとに手助けし、そんな自分の行動と感情が理解できずに煩悶する日々が続きます。
一方で山田も、当初は全く市川に関心を持っていませんでしたが、彼が自分を助けてくれていることに気づき、興味を持つようになります。
先に恋心を自覚したのは市川でした。
体育の授業、バスケットで顔にボールがぶつかり、鼻から血を出して大けがをした山田。次の日に大切なモデルの仕事が控えていたこともあり、山田は保健室で1人泣き出してしまいます。
そんな山田の様子を隠れてうかがっていた市川も釣られて泣き出してしまい、山田に対する自分の恋心を自覚するのです。
(鼻血を流して号泣する女の子に恋を自覚する。冷静に考えると凄い絵面ですが、前後の流れが有ったので気にならず、非常に良いシーンでした)
物語は市川の視点で語られていますので、山田がいつ市川へ恋心を抱き、自覚したのかははっきりとしません。
しかし友情、親愛を経て少しずつ感情を熟成させ、山田も市川に対して明確な恋心を示すようになっていきます。
自己評価の低さから山田からの行為に気づかない市川。かなり大胆なアプローチを見せる山田。そして2人の関係人の関係に気づき、その様子を暖かく見守る友人たち。
早く2人にくっついてほしいような、もう少しじれじれ今の関係を続けて欲しいような、非常に複雑な感情渦巻く展開が続いていきます。
ちなみに、作中で友人たちが市川と山田の関係を不釣り合いだと考えるような描写がなく(今後はあるかもしれませんが)、市川を暖かく見守っている点は非常にほっこりして良い展開でした。
「僕の心のヤバイやつ」主な登場人物
市川 京太郎(いちかわ きょうたろう)
主人公。中二病で中学2年生の少年。いわゆる陰キャで、友達はいない。
読書家で(一人なので必然的に)、成績は比較的良い。
殺人妄想癖という設定はあったが、途中からカッターナイフを常備していること以外にその設定が活かされることはほとんどない。
いざという時の行動力は高く、時に突飛な行動に出ることもしばしば。
母親と姉が登場しているが、家族仲は良好な様子。
山田 杏奈(やまだ あんな)
ヒロイン。市川のクラスメートでモデルをしている長身の美少女。
非常に明るくみんなに愛されるキャラクターだが、かなりの天然で図々しい。
非常に食い意地がはっており、図書館にお菓子を持ち込んで(当然禁止されている)隠れて食べている(注意されても止めない)。
市川に好意を抱いてからの彼女の行動は、一つ一つ読み解いていくとかなりヤバイ。
小林 ちひろ(こばやし ちひろ)
山田の親友。世話焼きでとても面倒見がよく、山田の扱いに長けている。
男性に免疫がなく、少しチョロい面も。
関根 萌子(せきね もえこ)
山田の友人。軽い言動が目立つ所謂ビッチキャラだが、成績は非常に優秀。
また、陰キャである市川に対しても普通に優しい。
吉田 芹那(よしだ せりな)
山田の友人。姉御系のキャラで、面倒見が良い。
神崎(かんざき)
市川のクラスメートの男子。純朴そうな見た目で、女子の好みはポッチャリ系。
原さん(はらさん)
市川のクラスメートの女子。神崎の好みドストライクで、休みには神崎と一緒に出掛けたりしている。
南条先輩(なんじょうせんぱい)
一つ年上の男子生徒で、山田に好意を持ち口説こうとするが常に失敗している。
また山田を口説くために小林を利用しようとしたりと、ナチュラルにクズ。
市川 香菜(いちかわ かな)
市川(京太郎)の姉。女子大生。陰キャということはなさそうだが、男友達、彼氏の気配はない。
市川(京太郎)のことを非常に可愛がっている。
(ちなみに、市川と山田の互いの恋心は、この主要キャラクターにはほぼバレバレの模様です)
「僕の心のヤバイやつ」考察&感想
作中に隠された数々のネタがヤバイ! かわいい!
本作は、作中に様々なネタが散りばめられており、それを見つけ出して考察するのが楽しみ方の一つ。
今回は、代表的なネタをいくつか紹介しましょう。
〇(27話)市川からミルクティーを受け取っただけなのになぜか赤面する山田。
→実はその前に山田はミルクティーが欲しいと発言しており、それを市川が気にして覚えていてくれたことに反応している。
〇(33話)体育の授業中に入れ替わってしまったジャージを市川に返す山田。
しかし返したジャージにご飯粒がついていることを指摘されて赤面する。
→前のシーンで山田の口元についていたご飯粒。それが市川のジャージに。
位置的に普通に着ていただけなら付きそうにないが……山田は市川のジャージに何をしていたのかなぁ(にやり)。
〇(39話)風邪で休んだ市川の見舞いにいった山田。
→うん? 意識の朦朧とした市川のパジャマを着替えさせてあげたようだが、後で見ると上だけじゃなくて下まで着替えさせられてないかい?
……うん、振り返ると主に山田のヤバイネタばっかりですね。
他にも、山田の周りの女生徒が二人の気持ちに気づいているのを示すようなシーンとか色々あるのですが、山田のインパクトが強すぎて霞んでしまっていますね。
こんな人におすすめ
男なら読め!
いや、男女差別になったらいけないので女でも読め!
ラブコメというと、過剰にあざとい演出が苦手という方も多いですが、本作は全くそんなことはありません。どちらかというと、ただただ市川と山田が微笑ましくてニマニマしてしまうだけ。
基本的に誰に対してもおすすめできる作品です。
とにかく二人が可愛いので、まずはお手に取って読んでみてください。
きっと嵌まってしまうことをお約束します。
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