今回はワールドトリガーから、そのポテンシャルにファンの期待が集まる弾速重視型狙撃手(スナイパー)トリガー「ライトニング」について解説します。
ワールドトリガーにはブラックトリガーなどの規格外の性能を持ったトリガー(=武器)は多数登場しますが、実際に作中で最も活躍しているのは汎用品のノーマルトリガー。
狙撃手用トリガーは3種類存在し、この「ライトニング」は当初あまり目立たなかったものの、トリオンモンスター・雨取千佳との組み合わせで一気に注目が集まりました。
本記事ではライトニングの性能や特徴、ライトニングガチ勢の間で度々話題となる「雨取千佳✖素ライトニング」の可能性を中心に解説していまいります。
ワールドトリガー「ライトニング」基本情報
基本性能・特徴
ライトニングは遠距離戦向けスナイパー用トリガーの一つ。
スナイパー用トリガーの中では最も軽くて取り回しに優れたライフルです。
弾速がずば抜けて速く、命中させやすいのがその特徴。
スナイパー用トリガーはライトニングを含め現在3種類が開発されており、3種類それぞれの性能評価は次の通りとなっています。
威力 | 射程 | 弾速 | 速射 | 軽さ | |
ライトニング | C | B | SS | B | B |
アイビス | SS | A | B | D | D |
イーグレット | B | S | A | C | C |
スナイパー用トリガーはトリオン量に合わせて特定の性能が伸びるようになっており、ライトニングの場合はトリオン量が多い程「弾速」がアップ。
実在するライフルをモデルとした「イーグレット」「アイビス」と異なり、SFチックなレーザー銃のような見た目をしています。
軽量な上に小ぶりなため、身体の小さな隊員でも扱いやすく、撃ちながら移動することも可能です。
長所~速くて軽くて速射性に優れる~
ライトニングは「弾速」がずば抜けて速く、命中させやすいことがその最大の長所です。
更にスナイパー用トリガーの中では比較的軽くて扱いやすく、速射性にも優れているため、状況によってはガンナー用(中距離)トリガーのような立ち回りをすることも可能。
その手数の多さや回避の難しさを活かした連携・援護に向いています。
短所~威力不足、単発なのでシールドで簡単に防げる~
ライトニングの欠点はシンプルに威力不足。
ライトニングは速くて回避こそ難しいですが、威力が低いので通常シールドで簡単に防ぐことができます。
もちろん敵に当たれば手足を吹き飛ばすぐらいの威力はあるものの、弾速に優れているライトニングであってもイメージ一つで発動するシールドを掻い潜るのは容易いことではありません。
ガンナートリガーほどの連射もできないので、シールドを削り殺すといった対応も不可能。
装甲の厚いトリオン兵相手だと全く役に立たない可能性が高いです。
ワールドトリガー「ライトニング」の主な使用法
速射による味方の援護
ライトニングの基本的な使用法は対人戦での援護。
回避が難しく敵にシールド防御を強いることができるライトニングは、敵を倒すことより味方の援護に向いています。
遠距離からチクチク攻撃することでフルアタック(両攻撃)を牽制し、意識を分散させるライトニングの援護は、敵からすればウザったいことこの上ないものとなるでしょう。
反面、ライトニングの使用者は敵にその位置を晒すことになるため、上手く味方と連携し立ち回らないと近づかれて簡単に仕留められてしまう、意外に難しい戦法でもあります。
弾速・速射性を活かした誘爆
ライトニングはその弾速と速射性を活かし、メテオラ(炸裂弾)トラップ(置き弾)を起動させるトリガーとして使われることもあります。
メテオラに当てて誘爆させるだけで良いのですから威力の低さは問題になりませんね。
また変態的な技量を持つスナイパーであれば、敵の放ったメテオラの弾丸をライトニングで撃ち落として誘爆させるといったこともできてしまいます(詳細は後述)。
鉛弾(レッドバレット)狙撃
ライトニングを使用した最も有名な戦術と言えば、この鉛弾(レッドバレット)とのコンボ。
鉛弾(レッドバレット)は使用すると弾丸が直接的な攻撃力を失う代わり、着弾すると重しとなって敵に付着し、動きを阻害する特殊効果を付与する弾丸トリガー用のオプショントリガー。
この鉛弾(レッドバレット)の弾丸はシールドを透過するという性質を持つ一方、「重しとなる効果」にトリオンを大量に消費してしまうため弾速が遅くなってしまうという欠点が存在します。
元々は鳩原未来が人を撃てない自身の弱点を補おうと考え出したコンボでしたが、鳩原のトリオン量ではライトニングを使っても弾速の遅さをカバーできず、実戦使用には耐えられませんでした。
しかし後にトリオンモンスター・雨取千佳の登場により、高い弾速とシールド透過能力を兼ね備えた強力な援護狙撃として成立することになります。
ワールドトリガー「ライトニング」の主な使用者
ライトニングはその威力の低さからくる使いどころの難しさもあり、あまり多用されるトリガーではありません。
スナイパーは基本見つかって近づかれたら終わり。
そのため、一撃で敵を倒すことが難しいライトニングをメインで使う者は少ないのが現状です。
ここでは代表的な使用者を3名紹介します。
日浦茜~スタンダードな援護型スナイパー~
小柄な援護型スナイパー・日浦茜。
那須隊でチームメイトとの連携を重視して動く彼女は、ライトニングを使用した援護狙撃を多用する傾向にあります。
ある意味で一番スタンダードなライトニングの使い手と言えるでしょう。
ライトニングは小柄な彼女でも扱いやすい、という理由もありそうですね。
ランク戦では自ら仕掛けたメテオラトラップをライトニングで起動させ、遊真相手に最後まであきらめることなく奮闘していました。
東春秋~さらりとメテオラを撃ち落とす超絶技巧~
メイン武器はライトニングではありませんが、さらりと超絶技巧を見せたのがこの東春秋。
東さんは3種類のスナイパー用トリガーを使い分けて戦うオーソドックスなタイプのスナイパー。
ランク戦では北添の放ったメテオラの榴弾を、弾速が速く命中させやすいライトニングで撃ち落とすという超絶技巧を見せ、周囲を呆れさせていました。
トリガーの性質を活かし、状況に応じて的確にライトニングを使いこなすという意味では、模範的な使い手と言えるでしょう。
雨取千佳~トリオン量にものを言わせた「鉛弾(レッドバレット)狙撃」~
トリオン量にものを言わせた「鉛弾(レッドバレット)狙撃」の使い手・雨取千佳。
直接的な攻撃力こそありませんが、シールドを透過する高速狙撃は援護としては凶悪の一言。
作中では三雲修のワイヤー陣と組み合わされ、対戦相手を大いに苦しめていました。
ただ、元々この鉛弾(レッドバレット)狙撃は、千佳の「人を撃てない」という欠点を補うためのもの。
千佳がランク戦でその欠点を克服した以上、必ずしもベストの戦術とは言えなくなっています(※)。
そこでファンの間では、千佳のトリオン量を活かした「普通のライトニング」がにわかに注目されているのです、が……
(※)普通に撃って倒した方が速い。
ただし選択肢を増やして敵の防御を迷わせることができるので、手札としては有効。
ワールドトリガー、雨取千佳の「ライトニング」は本当に速い?
雨取千佳と「普通のライトニング」の組み合わせが注目される理由。
それは「千佳のトリオン量で普通にライトニングを使えば、回避どころかシールド防御もできない超高速の攻撃になるんじゃね?」というもの。
確かにトリオン量を注ぎ込んで際限なく弾速が上がるのであれば、この理屈も成立するかもしれません。
しかし筆者はこれに否定的。
確かにライトニングはトリオン量を注ぐほど「弾速」が上がるとされてはいますが、その「弾速」には限界があると考えられるからです。
そもそもトリオンの弾丸の大雑把な構造はこう。
・「威力」……弾体
・「射程」……弾体を守るカバー
・「弾速」……上二つを飛ばす噴進剤
この三つにトリオンを振り分けて成立しています。
この内「威力」は弾体に大量のトリオンを込めれば、確かに際限なく上昇するでしょう。
しかし「弾速」に関しては、噴進剤を増やしたところで銃身の長さが変わらない以上、弾丸に伝えられるエネルギーには限界があるはず。
どこかで「弾速」は頭打ちになるはずです。
少なくとも「噴進剤」で押し出す仕組みでは、一部の読者が期待するような「光速」の弾丸みたいなのはあり得ません。
スナイパー用トリガーはライフルの構造を利用して「弾速」や「射程」を伸ばしていますが、だからこそそこには構造的な限界があると考えられます。
というか、トリオン注ぎ込めばどうにかなるなら、そもそもトリオンを「威力」「射程」「弾速」に自由に振り分けられるシュータートリガー「アステロイド」とかでよくね、って話ですしね。
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