今回はワールドトリガーから、使い手のセンスが試される変幻自在の軽量ブレードトリガー「スコーピオン」について解説します。
ワールドトリガーにはブラックトリガーなどの規格外の性能を持ったトリガー(=武器)は多数登場しますが、実際に作中で最も活躍しているのは汎用品のノーマルトリガー。
その中で最もトリッキーで多彩な使われ方をしているトリガーが「スコーピオン」です。
本記事ではスコーピオンの性能や多彩な技、その主な使い手を中心に解説してまいります。
ワールドトリガー「スコーピオン」基本情報
基本性能
スコーピオンは近接戦・アタッカー用のブレードトリガーの一つ。
決まった形状を持たず、使用者の意思で自由自在に変形させることができます。
ブレードトリガーは、スコーピオンを含め現在3種類が開発されており、3種類それぞれの性能評価は次の通り。
攻撃力 | 耐久力 | 軽さ | ||
スコーピオン | A | D | A | |
弧月 | A | A | C | |
レイガスト | (刃) | B | B | D |
(盾) | E | SS | D |
スコーピオンの特徴の一つが「軽い」こと。
重さはほぼ「0」で、速度と手数で勝負するスピードタイプのアタッカーとの相性は抜群です。
また、形状を自在に変形できるだけでなく、身体のどこからでも出し入れ自由。
剣として形成するだけでなく、腕や脚から直接生やして振るう隊員も存在します。
投擲武器として使用することもできますが、手元から離れると変形機能は使えなくなってしまいます。
軽くて変幻自在、切れ味も抜群のスコーピオンですが、その最大の弱点は「強度不足」。
そのブレードは非常に脆く、ブレードを伸ばすほどにその耐久力は低下してしまうため、ブレード同士の斬り合いや受け太刀には向いていません。
太刀川に対抗するため迅が製作したトリガー
スコーピオンは現ボーダー設立後、迅悠一がチーフエンジニアのミカエル・クローニンの協力の元に製作したトリガーです。
当時、ボーダーで使用されていたブレードトリガーは刀型の「弧月」のみ。
迅はライバルであった太刀川慶に対し、純粋な剣技では劣っていたため、弧月を使ったランク戦では負け越していました。
そこで迅は太刀川に対抗するため、自身の戦闘スタイル・サイドエフェクトと相性の良いスコーピオンを開発。
太刀川との対戦成績を五分にまで巻き返したのです。
ワールドトリガー「スコーピオン」の技
スコーピオンは弧月やレイガストと異なり、専用のオプショントリガーが存在しません。
これはスコーピオンそのものが変幻自在の変形機能を有しているため、別途オプショントリガーを用意する必要がない、ということでしょうね。
その分スコーピオンは「技」という形で多彩な使い方をされています。
もぐら爪(モールクロー)
地面や壁にスコーピオンのブレードを潜らせ、敵の死角を突く技。
不意打ち用の技ですが、使用時はどうしても動きが止まってしまうため、相手に見破られやすくなってしまいます。
また、間合いの関係(ブレードを生やす地面・壁との距離)で、急所となるトリオン供給器官(心臓)には攻撃が届かないケースが多いようです。
枝刃(ブランチブレード)
体の中でブレードを枝分かれさせ、ブレードが増えたように見せる技。
単純にブレードの数が増えるため、敵の防御は困難となりますが、ブレード一本一本の間合いや強度は低下するので注意が必要です。
マンティス
メインとサブ、二つのスコーピオンを連結させ、間合いを大きく引き伸ばす技です。
主な使用者である影浦雅人は連結したスコーピオンを鞭のようにしならせ、「射程」と「威力」「防御しにくさ」の全てを同時に成立させています。
スコーピオンの「技」の中でも特に難度が高く、使用者はごく僅か。
また、メインとサブ、両方のトリガーを使用するフルアタックの状態となるため、シールドが使えなくなるなど使用には注意が必要です。
ブレード投げ
正式名称はありませんが、スコーピオンを投擲武器として使用する技。
普通にブレードとして投げるだけでなく、スコーピオンを手裏剣状に変形させ、もう一つのスコーピオンをレールのように使用することで「曲げる」ことも可能です。
グラスホッパーを使ってブレードを「乱反射(ピンボール)」させたり、モールクローやマンティスと組み合わせたりと多彩な技に応用されていますね。
脚ブレード
こちらも正式名称はありませんが、脚からブレードを生やす技……というか使い方。
普通に脚からブレードを生やして攻撃するだけでなく、欠損した脚の代わりに義足とし、移動手段やトリオンの漏出を抑える目的でも使われています。
ワールドトリガー「スコーピオン改」とは?
スコーピオンにはA級特権で改造された特殊なタイプも存在します。
それが木虎藍が使用する「スコーピオン(改)」。
中心部が持ち手となった双刃型の形状をしており、持ち手を中心に風車のように回転させる機能が追加されています。
変形機能で再現できないこともないのでしょうが、改造して機能として織り込むことで、リソースを節約しているのでしょうね。
ワールドトリガー「スコーピオン使い」
迅悠一~未来視との相性は抜群~
現時点でボーダー最強のスコーピオン使いと言えばこの迅悠一。
ブラックトリガー「風刃」の使い手という印象が強いですが、彼の持つ未来視のサイドエフェクトとトリッキーなスコーピオンは相性抜群です。
3年前に行われた「風刃」争奪戦では、20人以上いた候補者たちをあっという間に薙ぎ倒してしまったのだとか。
風間蒼也~正統派のスピードアタッカー~
正統派のスコーピオン使いと言えば現アタッカー2位の風間蒼也。
変幻自在の軽量ブレードというスコーピオンの特性を活かしたスピードアタッカーです。
「もぐら爪(モールクロー)」や「枝刃(ブランチブレード)」といった技も的確に使いこなしており、スコーピオン使いのお手本のような存在ですね。
影浦雅人~マンティスの使い手~
マンティスの発案者であり、スコーピオンを鞭のように使いこなす達人・影浦雅人。
スコーピオンをフックのように建物に引っ掛けて空中移動するなど、スコーピオンを「手足のように」扱うことにかけては右に出る者がいません。
ある意味では、最もスコーピオンに習熟した隊員とも言えそうですね。
空閑遊真~卓越したセンスで様々な技を使いこなす~
卓越したセンスと発想力でスコーピオンを使いこなす主人公・空閑遊真。
ボーダーに入隊して間もないため、まだスコーピオンに触れた時間は短いですが、既にマンティスを含めた技のほとんどを使いこなし、新たな技を次々編み出しています。
戦闘センスもそうですが、傷を負った際にトリオン漏出を抑える応急処置としてスコーピオンで傷口を塞ぐなど、柔軟な発想力こそが遊真の最大の武器でしょうね。
その他(緑川、木虎、香取など)
その他スコーピオンの使い手と言えば、スピードアタッカーである緑川、近接型オールラウンダーの木虎や香取などが挙げられます。
また戦闘スタイルに合わせてのことなのか、風間隊の菊地原や歌川、嵐山隊の嵐山や時枝など、使用者は部隊単位でまとまっている印象もありますね。
使用にセンスが求められるためか、使用者は弧月と比べるとやや少なめです。
【まとめ】「ワールドトリガー」ノーマルトリガー一覧(武器一覧)
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