今回は「ジャンプ+」で連載中の「ふつうの軽音部」より、闇深い先輩「鶴 亜沙加(つる あさか)」について解説します。
鶴亜沙加は主人公の鳩野ちひろの一学年上の先輩で、3年生の引退後、46話から軽音部の副部長に就任した少女。
一見すると実務能力が高く、ギター、ベース、ドラムの三つの楽器をこなす人望厚い少女ですが、その中身は人間関係をかき回して楽しむ根っからの問題児です。
本記事ではそんな鶴先輩のプロフィールや作中での暗躍、たまき先輩との過去や幸山厘との対立関係を中心に解説してまいります。
「ふつうの軽音部」鶴亜沙加のプロフィール
引用元:『ふつうの軽音部』人気投票
基本プロフィール
鶴亜沙加は主人公の鳩野ちひろが通う谷九高等学校の一学年上の先輩で、3年生の引退後、46話から軽音部の副部長に就任した少女です。
外見は人の良さそうな雰囲気とそばかすが特徴。
仕事が出来て人当たりがよく、口癖は「しゃかりき頑張ります」。
周囲からの人望も厚く、55話では生徒会長に当選したことが明かされています。
一見、非の打ち所がない良い先輩に見えますが、その中身は人間関係をかき回して楽しむサークルクラッシャー的愉快犯(詳細は後述)。
時折見せる本音と狂気的な笑顔がやべーラスボス系女子です。
ちなみに好きな野菜はスカローラ(イタリアのキク科野菜で、ざっくり言うと肉厚なレタス)。
三つのバンドをサポートとして掛け持ち
鶴先輩は特定のバンドには所属しておらず、サポートメンバーとして三つのバンドを掛け持ちしています。
ギター、ベース、ドラムの三つの楽器をこなしているそうですから非常に器用ですね。
こんな状態になったのは鶴先輩の学年は途中で辞めた部員が多かったからということですが、恐らくその原因は鶴先輩が裏で暗躍したためでは、と……
軽音部の新副部長(46話~)
鶴先輩は46話から軽音部の副部長に就任しています。
周囲からは部長候補と目されていましたが、実際に部長に就いたのは亀屋兄妹(双子)の兄・数志。
鶴先輩は亀屋算と共に二人体制となった副部長の一人に指名されていました。
どうもこれはたまき先輩たち一部の人間が鶴先輩のヤバさに気づき、その暴走を抑えるためにこのような体制としたようで……
「ふつうの軽音部」鶴亜沙加の暗躍(陰謀)
まだまだ本人は大人しくしているつもりの鶴先輩ですが、副部長就任早々に部内で暗躍を始めています。
バンド代表者会議ではさりげなく会議を仕切って、亀屋兄でなく鶴先輩の方が部長に相応しいという空気を醸成。
亀屋兄を裏で操って、失敗しトラブルが起きる可能性が高いパート練習を亀屋兄発案というていで提案させています。
予想通りパート練習は上手くいかず部内での亀屋兄の評判は落ち、また鶴先輩はその過程で起こったトラブルそのものを楽しんでいました。
このパート練習にまつわるトラブル自体は幸山厘が亀屋兄妹に手を貸して傷口は最小限で済みましたが(詳細は後述)、鶴先輩の本格的な陰謀はまだまだこれからのようで……?
「ふつうの軽音部」鶴亜沙加の目的は?
鶴先輩が軽音部の人間関係をかき回して破壊する目的は、未だはっきりとは分かっていません。
一見、亀屋兄の評判を下げて部長の座を奪おうとしている風にも見えますが、恐らくそれはただの手段。
鶴先輩の本性に気づいている亀屋妹は、人間関係をかき回して破壊することそのものを楽しんでいるのではと、内心で鶴先輩のことを恐れています。
ただ鶴先輩の行動には彼女なりの信念があるようで、順風満帆な人間関係よりも、上手くいかずすれ違ってぐちゃぐちゃに混じり合う方が青春である、と心からそれが軽音部にとって良いことなのだと信じているように見えます。
鶴先輩がそのように考える背景には、彼女が尊敬するたまき先輩の存在があるようで……
「ふつうの軽音部」鶴亜沙加とたまき先輩(過去)
引用元:『ふつうの軽音部』人気投票
鶴先輩は3年生の新田たまきのことを心から尊敬し、心酔しています。
鶴先輩がたまき先輩を尊敬するようになった切っ掛けは、鶴先輩が1年生の時に人間関係で失敗し落ち込んでいたところを、たまき先輩に励まされたこと。
たまき先輩への想いは尊敬どころか信仰の域に達しており、彼女の引退ライブでは「美しいです」と感動し静かに涙を流していました。
ここからは推測になりますが、鶴先輩はたまき先輩もかつて自分と同じように人間関係で苦しんでいたことを知り、たまき先輩のように輝くには人間関係のトラブルが必要不可欠と考えるようになったのではないでしょうか。
そして鶴先輩はたまき先輩への信仰心ゆえに、たまき先輩が愛した軽音部を守ろうと暴走しているのでは……
ただし、そんな鶴先輩の行動や本性はたまき先輩本人にも危ぶまれており、たまき先輩は同じように鶴先輩のヤバさに気づいている亀屋妹をそのストッパーとして副部長に任命しています。
「ふつうの軽音部」鶴亜沙加VS幸山厘
引用元:『ふつうの軽音部』人気投票
鶴先輩は「はーとぶれいく」のダークサイド・幸山厘との間で徐々に対立構造を深めています。
二人は共に頭の回る陰謀・暗躍好きのキャラクター。
共に信じるべき神(鶴先輩→たまき先輩、幸山厘→鳩野ちひろ)を持つ、信仰心厚いやべー女たちです。
互いの神を第一とし、相容れぬ信仰を持つ二人の少女たちは、互いの能力を警戒しつつ、いずれ排除することを視野に入れて行動を起こし始めています。
今のところ直接的な対立までは至っていませんが、鶴先輩に引っ掻き回された亀屋兄妹を幸山厘がフォローしたことで、陰謀家、指し手としてのライバル関係が明確になっていましたね。
どちらも悪魔のような女たちですが、果たしてどちらがよりやべー女なのか。
今のところ陰謀家としての能力に差があるようには見えず、あるいは二人の戦いの結末はその周囲の人間や信じる神によって決まるのかもしれません(ふざけているわけではなく、本当にこういう展開になりそう)。
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