今回は「マガジンポケット」で連載中の剣戟ファンタジー「ジュミドロ」について解説します。
この作品は剣闘士の頂点に立つ最強の少女が、不意に自由を手に入れ、戸惑いながらも「普通」を求めて旅をする物語。
けれど彼女の行く先は戦いばかりで、斬っても斬っても平穏は訪れない。
そんな最高で最低の物語。
本記事では「ジュミドロ」のあらすじや登場人物の解説を踏まえ、その魅力を解説してまいります。
目次
「ジュミドロ」あらすじ
物語の主人公は剣闘士としてコロッセオの頂点に立ち「不敗の剣」と呼ばれた隻眼の少女ラムネ。
ある男に買われてコロッセオの外に出たラムネは、馬車の事故により思いがけず自由の身となります。
しかしずっと剣闘士として生きてきたラムネは外の世界を何も知らず、一般的な常識さえ理解していません。
そんなラムネは、運悪くレニーという指輪騎士に目を付けられてしまいます。
指輪騎士とは特殊な指輪の力を引き出して戦うこの世界の特権階級。
指輪騎士にそうでない者は勝てないというのがこの世界の常識でしたが、ラムネはレニーをあっさりと返り討ちに。
右手と指輪を失ったレニーはラムネを逆恨みし、彼女を付け狙うようになります。
次々と襲い来る刺客たち。
しかしラムネは自分がそんな騒動の渦中にいることさえ理解せず、この時命を救われたスノウという男と共に、「普通」を探しながら旅をしていきます。
「ジュミドロ」タイトルの意味
タイトルの「ジュミドロ」は作者の瀧宏一先生の造語。
「血みどろ」をベースに“最低で最高”のような良い意味と悪い意味を持たせたくて、漢字の「寿」を組み合わせたのだそうです。
作者の初連載作品というだけあって、色んな意味で全力スイングですねぇ~。
「ジュミドロ」主な登場人物
ラムネ
本作の主人公で「不敗の剣」の異名を持つ最強の剣闘士。
外見は幼くか弱い少女だが、戦闘に関するセンスは常軌を逸している。
左目はコロッセオに来る前から潰れていた。
一般常識どころか善悪の概念さえ定かでない無垢な少女。
物を買うのにお金が必要なこと、友達や仕事の概念さえ理解しておらず、旅をしながら少しずつ「普通」を学んでいく。
スノウ
指輪騎士を憎む青年。
ラムネがレニーを倒したことで命を救われ、以降彼女と共に旅をする。
その正体は指輪騎士の一族であるコール家の血を引く者で、血が薄いため家族から蔑ろにされ、息を潜めて生きてきた。
レニー=コール
指輪騎士の一族であるコール家の少年。
騎士叙勲を受けたことでいい気になり、人を買って指輪の実験台にしていたところ、騙されてやってきたラムネに返り討ちに遭う。
右手と指輪を失い、ラムネへの復讐を誓って彼女を付け狙う。
テオ=フーシャ
ラムネが出会った心優しい少女。
ラムネの初めての友達で、祖母と二人で暮らしている。
ジャック=フーバー
飲んだくれの指輪騎士。
かつては「誠実の騎士」とも呼ばれていたが、今は「酔いどれジャック」と呼ばれ詰まらない男たちに使われている。
周辺の物体を泥のように変化させる指輪を持つ。
ラムネとは立場上一時対立しており、その後立場を捨てて友達となるも、最終的に命を落としている。
アリン=テラー
「白蜜の諸侯」と呼ばれる甘党の中年の男で、アレンコフ港城の領主。
触れたものを溶かす指輪の力を持つ指輪騎士。
キャトルル=カーン
アリンに仕える指輪騎士で、死体を操り人形にすることができる指輪の力を持つ。
主さえ平気で操るヤベー奴。
「ジュミドロ」感想&評価
絵は未熟だが漫画として面白い期待作
ジュミドロは画力は粗削りで、ストーリーも特別目新しい内容ではありませんが、とにかくそういう未熟さをねじ伏せて読ませる力の感じられる作品です。
コマや構図の使い方が上手く、この辺りは技術よりセンスなのでしょうね。
作者にとっての初連載作品ということで、とにかくある者を全てつぎ込んでやろうという熱意がひしひしと伝わってきます。
常識を知らない最強少女が特殊な力を持った特権階級相手に無双するというカタルシスと、人間的な成長を同時に描いた期待作です。
こんな人におススメ
主人公のキャラクターは可愛いものの、世界観としてはややダーク。
主人公最強ものではあるものの、あまりスカッとするような展開は少なく、ほのぼのしつつも鬱々とした展開が続きます。
どちらかと言えば年齢層は高めで、古典的なファンタジーが好きな方にお勧めですね。
隙間時間に気軽に読むのではなく、出来れば時間のある時にじっくりまとめて読みたくなるような作品です。



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