「ゴールデンカムイ」杉元佐一~脳みそが欠けても死なない最強主人公、その過去とモデル、アシリパとの再会、声優など~

 今回はヤングジャンプで連載中の大人気漫画「ゴールデンカムイ」から、”不死身”の異名を持つ主人公「杉元 佐一(すぎもと さいち)」について解説します。

 ゴールデンカムイは明治末期の北海道・樺太を舞台に、男たちがアイヌ民族から強奪された金塊を求めて争いを繰り広げる物語。

 作中において杉元は情に厚く優しい好漢としての一面と、敵対者には容赦のない戦闘者としての顔を併せ持つ、不思議な魅力を持つ男として描かれています。

 本記事ではそんな杉元の魅力について、その過去や黄金を求める動機、ヒロインであるアシリパとの関係性などを中心に語ってまいります。

「ゴールデンカムイ」杉元佐一のプロフィール

基本プロフィール(外見、性格、誕生日、年齢、モデル、声優など)

 杉元佐一は大日本帝国陸軍の一等卒、第一師団特別支援隊隊員として日露戦争でも活躍した元軍人。

 かつての戦友の妻であり、自身の想い人でもある女性の病気の手術費用を稼ぐため、一攫千金をもとめ、かつてゴールドラッシュにわいた北海道の地を訪れた男です。

 ……こう書くと、かなりバカっぽいですね。

 ともかく、そこでアイヌ民族から強奪された莫大な金塊の情報を知り、アイヌ民族のアシリパとともに金塊を求め、帝国陸軍第七師団の鶴見や元新選組の土方らと熾烈な争いを繰り広げていくことになります。

 外見は顔や全身に傷はあるものの、まず美形と言って良い顔立ちの好青年で、年齢は20代前半。

 基本的には気さくで礼儀正しく、優しい性格の持ち主ですが、敵対者に対しては一切容赦のないキリングマシーンと化す二面性のある人物です。

 名前は作者の曽祖父、杉本佐一に由来していますが、あくまで名前を使っているだけでモデルというわけではありません。

 実在のモデルが存在するかは今のところ不明ですね。

 誕生日は3月1日、声優は小林親弘さんです。

”不死身の杉元”異名を持つキリングマシーン

 杉元はかつて戦場において”不死身の杉元”の異名で呼ばれ、多大な戦功を挙げた英雄です。

 その最大の武器は、どんな死地にあっても、どんな負傷を負っても一切緩むことのない圧倒的な戦意。

 技術ではなく闘争本能と敵に対する容赦の無さで戦うタイプの戦士と言えるでしょうね。

 得意分野はその闘争心を活かした近接格闘戦で、天才柔道家の牛山とも互角に渡り合っていました。

 逆に射撃には苦手意識があるらしく、下手ではないのですが、銃で撃つよりも銃床などで殴る方が戦闘シーンでは目立っていますね。

 また、その”不死身”の名を冠すその生命力は異常の一言で、作中では尾形に銃で頭を撃たれ、脳みその一部が欠けるほどの重傷を負っていましたが、約一か月ほどで完全復活していました(詳細は後述)。


「ゴールデンカムイ」杉元佐一の人間関係

戦死した親友とその妻であり想い人・梅子との過去

 前述した通り、杉元は戦死した親友・剣持寅次の妻であり、自身の想い人でもあった梅子の病気の治療費を稼ぐため、黄金を求めて北海道へとやってきました。

 元々杉元は寅次や梅子と同じ農村の出身。
 しかし数年前に家族が結核に罹患して死亡し、感染拡大を防ぐため、実家を燃やして一人村を離れることになります。

 その際、当時相思相愛であった梅子からは一緒に連れて行って欲しいと求められたのですが、杉元自身も感染の可能性があったため、杉元は梅子を突き放さざるを得ませんでした。

 そして時が経ち、杉元が感染していなかったことが分かって村に戻ってきたときには、梅子は親友であった寅次の妻となっていたのです。

 後に杉元は軍に入り、寅次と同じ部隊に配属されることになりますが、寅次は日露戦争で戦死。

 杉元は寅次の遺言を受け、梅子の治療費を稼ぐことを決意するのです。

 ちなみに、かつては相思相愛だった杉元と梅子。

 杉元の側は未練がありそうですが、梅子の側は夫の存命中、仮に杉元が戻ってきても夫である寅次から離れないと断言しており、既に未練はないようです。

正ヒロイン・アシリパへ向ける感情は?

 杉元が本作の正ヒロインであるアシリパに対して向ける感情は庇護欲と敬意です。

 アシリパは10歳ほども年が離れた幼い少女(11~12歳)ですから、杉元が庇護欲を向け、守りたいと思うのはある意味当然。

 アシリパが父親や周囲からアイヌ民族の未来という非常に重いものを背負わされそうになっているのを見て、アシリパをそうした過酷な状況から解き放ってあげたいと願うようになっていきます。

 一方で、アシリパは年下ではあっても強い信念と高いサバイバル能力を持つことから、杉元は彼女のことを常に”アシリパさん”とさん付けで呼び、相棒として敬意を払っています。

 アシリパに食糧事情(=胃袋)を握られているというのも大きいでしょうね(杉元がその料理を好んでいるかは別にして)。

 ある意味でこの二つの感情は矛盾しており、杉元自身もアシリパを守るべきか共に戦うべきか常に迷っている節があります。

 今のところ杉元の側にその気配はありませんが、今後ここに恋愛感情が関わってくると、なおのこと関係が複雑化しそうですね。


「ゴールデンカムイ」杉元佐一はここがかっこいい!

脳みそが欠けて脳汁を垂らすほどの重傷を負ってもあっさり復活!

 杉元の魅力と言えば、まずその圧倒的な生命力、不死身っぷりでしょう。

 杉元は非常に荒々しい戦闘スタイルの持ち主で、敵から攻撃を食らうことが多く、並の人間であれば戦闘不能となってもおかしくないダメージを負うことも珍しくありません。

 しかし彼はダメージを負ってもほどんど戦闘能力が衰えることなく、決定的な致命傷を負わない限り戦い続けることが可能です(スキル「戦闘続行:EX」とか持ってそうですね)。

 その生き汚さが極まっているのが、網走監獄で尾形の狙撃で頭を撃たれた際のこと。

 銃弾によって脳みその一部が欠けたにもかかわらず、一か月後には通常通り戦闘可能な状態にまで回復していたのです。

 一時期は傷口から脳汁が垂れるなどダメージが残っているかにも思えましたが、岩息と殴り合いをした後は脳汁も止まって完全回復。

 少しは後遺症とかリハビリとか、そういう人間的な可愛げみたいなものを見せてもバチは当たらないと思いますけどね……

アシリパとの別離と再会

 杉元は網走監獄で狙撃され、アシリパは杉元を狙撃した尾形たちに連れられ樺太へ向かうことになります。

 尾形は自分が杉元とアシリパの父を狙撃したことをアシリパに隠しており、旅の中でどんどんアシリパとの距離を縮めていきます。

 杉元不在の間にヒロインが尾形に篭絡されてしまうのか、読者にさえ尾形とアシリパの関係を”尾リパ”と呼んで歓迎する者が現れる始末。

 非常にヤキモキする展開が続きましたが、白石のカウンセリングなどもあってアシリパは杉元の生存を信じ続け、樺太の地で無事に二人は再会して絆を確かめ合いました。

 非常に感動的なシーンではあったのですが、その二人の再会に小便を引っ掛けて水を差すのが安定の白石。

 そういうしまらないところ、笑いを忘れないところも含めて、杉元(というか「ゴールデンカムイ」)の魅力なんでしょうね。



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