今回は「ジャンプ+」で連載中のオカルティックラブコメ「ダンダダン」より、ジジの身体に同居する妖「邪視(じゃし)」について解説します。
邪視は原作38話から登場した妖。
メインキャラクターの一人であるジジ(円城寺仁)の身体に憑りつき、暴走して周囲に迷惑をかけることもあれば、時折力を貸してくれることもあります。
傍若無人な怪物かと思いきや、意外と素直でかわいいところのある邪視。
本記事ではそんな邪視の概要や過去、元ネタや人間関係などを中心に解説してまいります。
「ダンダダン」邪視とは?
邪視(じゃし)とは原作38話から登場している妖です。
元々の外見はヒョロヒョロガリガリで縦向きの不気味な目つきをしたブリーフ姿の長身男性。
その過去から人間に強い恨みを持ち(後述)、人間を無差別に攻撃して自殺に追いやろうとするなど非常に凶悪な妖です。
ただ決して悪意だけの存在ではなく、むしろ根は幼子のように純粋で素直。
それ故に人間に対する敵意は根深いとも言えますが、徐々にかわいい部分も見せてくれるようになります。
作中では強い霊的素質を持つジジ(円城寺仁)の肉体に憑りつき、その肉体に同居することに。
冷たい水をかければ邪視に、お湯をかければジジに戻るという愉快な体質になってしまっています。
「ダンダダン」邪視の能力(強さ)
邪視は元々山の怪、神とも崇められる強力な妖怪。
大きく二つの能力を持っています。
一つはその邪眼で、人を狂わせ自殺させてしまうため決して見てはなりません。
もう一つは邪視が身につけたブリーフに宿った怨念。
邪視はこれを「呪いの家」と呼んでいました。
かつてジジの家で殺された生贄たちの怨念(後述)を自在に操り、家の形をした結界として敵の攻撃を防いだり、ボールのように圧縮して敵を攻撃したりすることができます。
また高い霊的素質を持つジジの肉体に宿った邪視はフィジカルもすさまじく、ターボババアの力を全開にしたオカルンとも互角以上に渡り合っていました。
「ダンダダン」邪視の過去
邪視は元々、生贄として殺された人間の子供でした。
ジジの家がある地域には大蛇信仰があり、大蛇が腹を空かせると火山が噴火すると伝えられ、鬼頭家を筆頭とする村人たちは200年に渡って大蛇に生贄を捧げて大蛇を鎮めてきたそうです。
邪視はそんな生贄となった子供の一人。
邪視は外で友達と遊ぶことも許されず地下牢に閉じ込められ、最後は生贄として大蛇(その正体はモンゴリアンデスワーム)に捧げられてしまいました。
死後、邪視の魂はを恨みにより凝り固まり「人間は皆殺し、特に鬼頭家は絶対に許さない」と密かに復讐の機会をうかがっていました。
ただ、幽霊となった後も生贄となった子供をこっそり救ったこともあり、決して悪意だけの妖怪ではなかったようです。
作中ではジジがそんな邪視の過去に同情し、邪視と契約してその器(邪視の器になれるのはジジのように強い霊的素質を持つ者のみ)となってしまいますが……
「ダンダダン」邪視の元ネタ
邪視の元ネタは三つの要素が混ざり合っていると言われています。
①邪視(2ちゃんねる発祥)
②くねくね(2ちゃんねる発祥)
③イービルアイ(民間伝承)
メインとされている元ネタは①の都市伝説で、ざっくりその話をまとめると山の別荘に来た子供が山の中に裸でくねくね踊る一つ目の人型の怪物(=邪視)を見てしまい、強烈な自殺願望に襲われる、というもの。
その名前や外観、くねくねした動き、自殺願望などダンダダンに登場した邪視と非常に共通点が多いです。
また②の「くねくね」とも関連性があると言われており、こちらも主に田舎に出没する白いくねくねした謎の妖。
その姿を見たり正体を知ろうとすると精神に異常をきたすとされています。
また③民間伝承として、人の恨みや嫉妬の視線「邪視(イービルアイ)」が他人に不幸をもたらすという考え方は世界各地に存在し、ブリーフの怨念などにこうした要素が混じっていると考えられます。
「ダンダダン」邪視は意外とかわいい?
人に恨みを持ち、ジジの肉体を乗っ取って暴れまわっていた邪視ですが、物語が進むにつれて徐々にそのかわいい部分も見えてきました。
原作61話でオカルンとやり合い、彼との戦いに楽しみを見出してからは、オカルンと定期的に戦う(毎週火曜日放課後)ことを条件に、他の相手とは戦わないことを約束しています。
邪視の精神はまだ生まれたばかりの赤子のようなもの。
恨みに凝り固まって歪んでいますが、人殺しは邪視にとって遊びと同じ意味でした。
人殺し以外の遊びを知らない、と言い換えてもいいかもしれませんね。
その為、オカルンという遊び相手を得た後の邪視はオカルンとの約束を忠実に守り、敵に襲われても決して戦おうとしませんでした。
戦っていい場面でも戦おうとしないので融通は利きませんが、オカルンも下手に他の相手と戦わせたら約束をどう解釈するのかわからないと、邪視本人には戦わせようとしません。
敵にボコボコにやられながら「高倉と約束しとる」と反撃しない邪視は、ある意味とても素直でかわいかったですね。
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