「夏目友人帳」ホノカゲ/津村椋雄~劇場版「うつせみに結ぶ」オリジナルキャラ、その正体と結末など~

 今回は「LaLa」で連載中の人気作「夏目友人帳」から、人の姿に化け記憶を奪う妖「ホノカゲ/津村椋雄(つむらむくお)」について解説します。

 ホノカゲは劇場版「うつせみに結ぶ」に登場したオリジナルキャラクター。

 母親想いの心優しい青年・津村椋雄として登場しますが、実はその正体は死んだ津村椋雄に化けた妖でした。

 悪意はなくとも周囲に強い影響を及ぼしてしまうホノカゲ。

 本記事ではそんな悲しい妖のプロフィールや過去、劇場版のあらすじを中心に解説してまいります。

「夏目友人帳」ホノカゲ/津村椋雄のプロフィール

基本プロフィール(声優など)

 ホノカゲは劇場版「うつせみに結ぶ」に登場したオリジナルキャラクター。

 主人公の夏目貴志が出会った女性・津村容莉枝の一人息子・津村椋雄(つむらむくお)として登場しますが、後にその正体がホノカゲという妖だったことが判明します。

 津村椋雄としての彼は、おっちょこちょいで自転車にも乗れない頼りない青年。

 母親想いでとても心優しく、母親と二人暮らしをしています。

 声優は高良健吾さんが担当。

その正体は人の姿に化ける妖

 津村椋雄として登場した青年の正体は「ホノカゲ」という人の姿に化ける妖。

 妖としての本来の姿は鳳凰のような荘厳な姿をしています。

 ホノカゲは元々人に化ける力を授かっていただけの妖だったのですが、ある事情により罰を受け、人々の記憶に影響を及ぼすようになってしまっています。

 人々と触れ合うことで元からその土地にいた「誰か」だと周囲の記憶を改竄してしまい、その土地を去ればその「誰か」は最初からいなかったことになる呪われた妖。

 本物の津村椋雄は8年前に山の事故で亡くなっており、ホノカゲは母親の容莉枝に姿を見られた結果、彼女の記憶を改竄してしまい、津村椋雄として彼女と一緒に暮らしていたのでした。

 なお「ほのかげ」とは「わずかにそれとわかるさま、または不明瞭なさま」を意味する言葉です。


「夏目友人帳」ホノカゲの過去

 ホノカゲは元々山の神に仕え、里の人々の暮らしを神様に伝える役割を担っていた妖。

 人に化ける力もその役割のために授かっていた力でした。

 しかしある時、ホノカゲは人々の暮らしに夢中になって社の護りを疎かにしてしまい、落雷によって社が燃えてしまうという失態を犯してしまいます。

 その罰としてホノカゲは山を追放され、人の世を彷徨い続けることに。

 人の記憶を改竄しどこにでも紛れることができる代わりに、最終的に誰の記憶にも残らないという呪いを受けてしまいました。

 そしてある時ホノカゲは強い祓い人と知り合い、記憶を奪う危険な妖だと気づかれ追われるようになります。

 逃げ疲れたホノカゲは「なんてんさま」と呼ばれる神様がいなくなった祠に逃げ込むこととなり……

「夏目友人帳」ホノカゲと津村容莉枝

 ホノカゲが化けた津村椋雄の母親、津村容莉枝は五丁町と呼ばれる場所に住む切り絵作家の女性です。

 彼女は幼い頃に夏目貴志の祖母・夏目レイコと会ったことがあり、それが切っ掛けで夏目貴志と知り合うこととなります。

 津村容莉枝は幼い頃からホノカゲが住んでいた「なんてんさま」の祠に何かある度に報告に来ており、ホノカゲはそんな彼女のことをずっと見守っていました。

 しかし彼女の息子は8年前に山の事故で命を落としてしまい、悲しみに暮れる彼女の姿にホノカゲはつい彼女の前に姿を見せてしまいます。

 そしてホノカゲは津村椋雄の姿となり、そのまま津村容莉枝と共に暮らしていたのですが……


「夏目友人帳」うつせみに結ぶ(あらすじ)

 ある日、藤原塔子からのお遣いで五丁町にやってきた夏目貴志は、彼にレイコの面影を見る津村容莉枝、そしてその息子の津村椋雄と知り合います。

 そしてその帰り道、怪しげなお面の妖と目が合うことに。

 その妖が気になった夏目はニャンコ先生と一緒に再び五丁町を訪れるのですが、何も見つからずじまいでした。

 しかし帰ってきた後、夏目がニャンコ先生の身体についていた種のようなものを見つけて庭に放り投げたところ、これが翌朝三つの実がなった大きな木へと成長してしまい驚愕。

 しかもその実を食べてしまったニャンコ先生が小さな三匹の小ニャンコへと分裂し、喋ることも出来なくなってしまいます。

 三匹の内、二匹がいつの間にか姿を消し、周囲からニャンコ先生に関する記憶が消えておかしくなっていくことに不安を覚える夏目。

 多軌透が猫を追いかけていたという目撃情報を元に、夏目は田沼を連れ立って再び五丁町へとやってきます。

 そこで偶然耳にする「数十年前に亡くなった祓い屋の式がこのあたりをうろついている」との情報。

 二人が多軌とニャンコ先生を探して辿り着いたのは例の津村容莉枝の家でした。

 そこでホノカゲの口から明かされたのは彼の過去と、その影響を受けてニャンコ先生が分裂し、その周囲の記憶が改竄されているということ。

 さらにその後、亡くなった祓い屋の式「ハバキ」はホノカゲを追うよう命じられて、主人が死んだ後もそれに従って動いていることが判明します。

 そこにハバキを祓う為やってきた祓い屋、ハバキを契約から解放するためやってきた名取も現れ、事態は混沌としていくことに。

 これ以上、自分がいては容莉枝に迷惑がかかると考えたホノカゲは、夏目に友人帳から名を返してくれないかと頼みました。

 最終的に名を取り戻したホノカゲは本来の姿を取り戻し去って行き、ハバキは名取の手によって亡き主人との契約から解放されることに。

 そしてホノカゲ──津村椋雄の記憶は最初からなかったことになり、津村容莉枝の記憶も8年前に息子をなくした本来のものに置き換わっていました。

 結果的に津村容莉枝は全てを忘れてしまいましたが、しかしホノカゲが息子として彼女を支えてきた事実は決して失われることなく……

【まとめ】「夏目友人帳」キャラクター一覧



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