今回はアニメ化、実写化もされた大人気漫画「弱虫ペダル」から、ある事件によって読者から散々に叩かれた男「福富 寿一(ふくとみ じゅいち)」について解説します。
福富寿一は王者箱根学園の主将にして不動のエース。
登場当初は寡黙で実直な「強い男」として登場したものの、作中である過去の事件が判明したことであっという間にイメージが転落してしまった男です。
本記事では福富が何故読者から嫌われるのか、彼の良い面も悪い面もまとめて語ってみたいと思います。
「弱虫ペダル」福富寿一ってどんな奴?
基本プロフィール(誕生日、身長、声優、自転車)、カイジ顔
所属 | 箱根学園 → 明早大学 |
身長 | 180cm |
体重 | 66kg |
誕生日 | 3月3日 |
タイプ | オールラウンダー |
愛車 | GIANT TCR(黒いフレームに黄色いロゴ) |
声優 | 前野智昭 |
福富寿一は主人公たち千葉総北高校最大のライバル、王者箱根学園の主将にしてエース。
外見は金髪と黒い太眉、鋭い目つきが特徴で、よく「カイジ顔」と評されています。
いつも厳しい表情を浮かべた鉄面皮で、強豪校の主将らしい風格に満ち溢れた男。
しかし鉄面皮と無口が行き過ぎて後輩にもその真意が伝わりにくく、しばしば仲間たちにフォローされていました。
やや天然で傲慢ともとれる言動が多いものの、自転車競技に関しては一切の妥協がなく、チームメイトからは精神的支柱として頼りにされています。
自転車競技のサラブレッド、決めゼリフは「俺は強い」
福富寿一は父も兄もロードレーサーという自転車競技のサラブレッド一家に生まれました。
特に父親は箱根学園の自転車競技部を設立し、初優勝に導いた立役者。
その息子である寿一はまさに箱根学園の主将になるべくしてなった男と言えるでしょう。
福富は自分の能力に絶大な自信とプライドを持っており、作中では自分こそが強者であると誇示し続けています。
口癖は「俺は強い」。
それは彼にとってただ事実を口にしているだけなのかもしれません。
しかしそんな福富の自信も、彼が2年生の時にIHで起こしてしまったある事件が切っ掛けで大きく揺らいでしまうことになるのです。
「弱虫ペダル」福富寿一の人間関係
新開隼人とは中学時代からの親友
同級生でエーススプリンターの新開隼人とは中学時代からの親友で、福富が最も信頼するチームメイトです。
ともに中学時代から数々の大会で勝利してきた強者。
福富は何があろうと新開の実力を疑うことはありません。
新開がレース中の事故が切っ掛けで全力でペダルを踏めなくなった時も、福富は必ず彼が復活すると信じていました。
またIH2日目のスプリント勝負で新開が御堂筋に敗北した時でさえ、新開の強さに対する信頼は微塵も揺らぐことはありませんでした。
荒北靖友を自転車競技の道へと導く
また、福富が意外な面倒見の良さを見せたのが荒北靖友を自転車競技の道へと導いた一件です。
高校入学当時、怪我で野球を辞めグレていた荒北は、山道で出会った練習中の福富と出会い、トラブルを起こします。
そしてスクーターで福富のロードレーサーと勝負をするもののあっさり敗北。
それが切っ掛けで荒北は自転車競技部に入り、ひたすら練習に励むようになります。
福富の言葉を信じ、毎日人の三倍練習し続ける荒北。
そして荒北は初めて福富とともにレースに出場します。
そのレースで荒北は福富のアシストを受けて見事勝利。
福富の言っていたことの意味を実感した荒北は、彼のことを親しみを込めて「福ちゃん」と呼ぶようになったのです。
「弱虫ペダル」福富寿一が嫌われる理由(クズ、嫌い、弱い)
昨年IHで金城を落車させた「ゴッドハンド福富」事件(クズ、嫌い)
福富寿一が読者から嫌われるようになったのは「ゴッドハンド福富」と呼ばれる昨年のIHで彼が起こした事件が切っ掛けです。
当時2年生ながら箱根学園のレギュラーとしてIHに出場していた福富は、そこで千葉総北のエース・金城真護と出会います。
当時福富は金城のことを格下と見下していましたが、金城は精神力で福富に食らいつき、2日目のゴール手前2kmの地点で福富のシフトチェンジの隙を狙ってトップに立ちます。
それに動揺した福富はなんと金城のジャージを掴み、金城を自分もろとも落車させてしまいます。
金城はろっ骨を骨折してしまいリタイア(福富も責任をとってリタイアしています)。
動揺して咄嗟にやってしまったこととはいえ、これはあまりにクズだろうと読者から一斉に叩かれることに。
もちろん福富もこれを心から悔やみ、反省して金城に謝罪し、彼とも和解していますが……一度ついた負のイメージは中々拭えていません。
……まぁ、作中で一番憤っていた田所でさえ福富のことを許しているので、外野がどうこう言うのは野暮な気もしますね。
最終日は大した見せ場もなく覚醒した今泉に圧倒される(弱い)
また福富は「クズ」や「嫌い」だけでなく、「弱い」と叩かれることもあります。
勿論、IH初日同率1位、2日目は単独1位を獲得した福富が弱い訳がないのですが、最終日にあまりに見せ場が無かったことで「弱い」というイメージが上書きされてしまったんですよね
IH最終日、仲間たちが脱落していく中、最後の山へ突入する千葉総北と箱根学園。
エースクライマーである巻島と東堂が潰し合う中、ゴールはエース同士の勝負になるかと思われました。
そして実際に福富と総北の一年生・今泉俊輔がトップ争いを繰り広げるのですが、ここで福富は覚醒した今泉になすすべなく圧倒されてしまったんです。
今泉の覚醒を印象付けたかったのでしょうが、その煽りを受けて福富は最終日に何の見せ場も作れず脱落。
「弱い」という評価が最後に植え付けられてしまったのです。
「弱虫ペダル」福富寿一、その後の進路(大学編)
福富寿一は高校卒業後、新開隼人と共に明早大へ進学し、自転車競技を続けています。
他にも明早大には京都伏見の石垣が進学していました。
明早大の入学時には箱学がIHで敗北してしまったことで「箱学史上最弱の2人」と不名誉な噂が先行していましたが、2人は実力でそれを覆すと全く気にしていませんでしたね。
福富と新開は変わらず良いコンビなようで、車の免許を取る時も新開が運転を楽しみたいとMTの免許を取っていたのに対し、福富は「なら自分はその横に乗せてもらえばいい」とAT限定。
「SPARE BIKE」で描かれる福富たちの天然の入った大学生活が楽しみです。
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