今回は「寄生獣」「七夕の国」の作者として知られる天才漫画家「岩明 均(いわあき ひとし)」先生について解説します。
岩明均先生は東京都出身の男性漫画家。
哲学的でストーリー性の高い作風に定評があり、近年は歴史もの中心に描かれています。
数々のヒット作を飛ばしておられますが、執筆速度そのものは遅く、現在は高齢などの事情もあって「ヒストリエ」を休載中。
本記事ではそんな岩明均先生のプロフィールや代表作、その現在を中心に解説してまいります。
「岩明均」先生のプロフィール
基本プロフィール(年齢など)
本名 | 岩城均(いわきひとし) |
性別 | 男性 |
生年月日(誕生日) | 1960年7月28日 |
年齢 | 64歳(2025年6月時点) |
出身地 | 東京都 |
岩明均先生は「寄生獣」「七夕の国」の作者として知られる東京都出身の男性漫画家。
父親は和光大学名誉教授の考古学者(原始技術史・技術論研究者)の岩城正夫氏。
高校3年生までは漫画を一切読まずにいたという漫画家としては珍しい少年時代を過ごしていました。
漫画にハマってからも、しばらくは漫画を買うことが恥ずかしく、文庫サイズの手塚治虫の漫画を買うのがやっとだったのだとか。
学生時代は父親の著書に挿絵を提供するなど少しずつ漫画の世界に傾倒。
その後、和光大学を中退し、1984年には上村一夫のアシスタントとなり、本格的に漫画家を志しています。
漫画家としての経歴
岩明均先生は1985年、ちばてつや賞に「ゴミの海」が入選。
それが「モーニングオープン増刊」に掲載されプロデビュー。
同年には「モーニング」で「風子のいる店」の連載も開始されています。
その後、1989年から1995年にかけて代表作となる「寄生獣」を連載。
これが第17回講談社漫画賞や第27回星雲賞コミック部門などを受賞し、大ヒットとなります。
その後も「七夕の国」などコンスタントにヒット作を世に送り出し、2003年には「月刊アフタヌーン」でデビュー前から温めていたという「ヒストリエ」の連載を開始し、現在に至ります。
「岩明均」先生と「寄生獣」
寄生獣は言わずと知れた岩明均先生の代表作で、連載終了後20年の時を経て(ハリウッドとの映像化権との関係)アニメ化、映画化もされています。
物語の舞台は、宇宙からやってきた人間に寄生し捕食する性質を持ったパラサイトが人間社会に紛れ込む現代日本。
パラサイトのミギーが偶然その右手に宿り共生するはめになった高校生の新一が、人間とパラサイトの中間の存在として両者の争いに巻き込まれていくという物語。
人間とパラサイトの価値観の間で揺れ動きながら、数々の悲劇を経て人間的に成長していく内容となっています。
「岩明均」先生と「七夕の国」
岩明均先生の寄生獣に並ぶヒット作とされているのが「七夕の国」。
これは変わった超能力を持つ大学生の伝奇SF漫画です。
大学生の南丸洋二は祖父から教わった「あらゆるものに小さな穴を開ける」という超能力を持ちながら、そのあまりに微妙な能力をもてあまし平凡な日常を送っていました。
しかしある時、大学の民俗学教授・丸神正美の存在が切っ掛けで丸神の里と呼ばれる土地を訪れ、自分の超能力の本当の使い方を知ることに。
当初は「こんなすごい力、活用しなければもったいない」と考えていましたが、超能力を利用され、様々なトラブルや悪事に巻き込まれる内「こんな力に人間が振り回されるべきではない」と考えが変化。
丸神の里のトラブルに決着をつけた後は、超能力を使うことなく元の日常に帰っています。
「岩明均」先生の素顔(写真)
岩明均先生はあまり積極的に表に出てくるタイプの作家さんではありません。
ご家族や結婚歴の有無などについて調べてみましたが、お父さんが考古学者という以外情報がありませんでした。
積極的に顔出しをされることはないものの、完全NGというわけではないようで、漫画賞の授賞式などではスーツ姿でご自身が登壇されています。
漫画家というよりは学者さんといった方が似合う穏やかそうな男性ですね。
「岩明均」先生、ヒストリエ休載理由(現在)
2003年から「月刊アフタヌーン」で連載されている「ヒストリエ」ですが、2025年6月時点で既刊12巻とまだ連載中。
岩明均先生は本人も認める通り遅筆の作家さんで元々連載ペースはゆっくりだったのですが、2024年6月には正式に長期休載が発表されています。
これは眼底出血による視覚画像の歪み、年齢からくる健康不安、利き腕の軽い麻痺など様々要因によるもの。
ただ単なるお休みではなく、「完成原稿の描き貯め」と「進行を少しでも速くするための模索」とのことなので、岩明均先生は「ヒストリエ」の連載継続・完結に強い意欲を見せておられます。
「ヒストリエ」は岩明均先生がデビュー前から構想を温めていた作品で、アレクサンドロス大王に仕えた書記官エウメネスの物語。
かつてインタビューではアレクサンドロス大王の死後も物語は続く予定と壮大な構想を語っておられましたが、何とか最後まで描き切っていただきたいですね。
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