今回は言わずと知れた大人気漫画、「呪術廻戦」から、未だその正体が謎に包まれた主人公「虎杖 悠仁(いたどり ゆうじ)」について考察していきたいと思います。
虎杖は物語当初は突然変異で強靭な肉体と器を持った一般人として登場しましたが、物語が進むにつれて、突然変異では説明がつかない事情が次々と明かされてきました。
そして今まで途切れ途切れに明かされてきた情報を繋ぎ合わせると、虎杖の正体とその壮絶な背景が浮かび上がってくるのです。
この記事ではそんな虎杖の正体について可能な限り迫っていきたいと思います。
「呪術廻戦」虎杖悠仁のプロフィール
基本プロフィール(誕生日、声優、パチンコ事件など)
誕生日 | 3月20日 |
出身地 | 宮城 |
所属 | 東京都立呪術高等専門学校1年 |
趣味・特技 | カラオケ、テレビ鑑賞、モノマネ |
好きな食べ物 | 丼もの、麺類 |
苦手な食べ物 | 無し |
ストレス | 理系科目(molで躓きました) |
声優 | 榎木淳弥 |
宮城の片田舎に生まれたフリーダムな雰囲気の少年、それが虎杖悠仁です。
外見はピンクっぽい短髪(作者から地毛だと説明有り)に三白眼のお調子者っぽい普通の少年。実際の性格もお調子者でノリが良く、とてもフレンドリー。
作中では具体的なシーンこそありませんでしたが、コミックス8巻でパチンコの景品らしきものを抱えて登場しており、あまり真面目な学生ではなかったようです(後に日車の領域展開による裁判で有罪と判明)。
ただし根っこの部分では非常に正義感が強く善人。
他人が傷つけられたときは本気で激怒するなど、他者を助けることに強い執着を見せています。
女性の好みは「ケツとタッパのデカい女(=ジェニファー・ローレンス)」らしいですが、中学時代は外見より所作に注目して女性を判断していたエピソードが語られていますので、これについてはあくまで思春期の少年らしい一般論なのでしょうね。
なお、私服はパーカーばかり着ていますが、これについては本人の趣味と言うより作者の手が悪さをした結果であることが明かされています。
こうして見ると、呪術師としての事情が無ければ、クラスに一人か二人はいそうな、バカでみんなに愛される普通の少年。青春漫画なら主人公をアシストする友人Cぐらいにありふれた存在ではないでしょうか。
呪術師としての能力、術式は?
一方で呪術師としての虎杖はと言うと、もともと彼は一般人(?)でしたのでかなり偏っています。
そもそも呪術師は『呪力』というエネルギー、そしてそれを活かす『術式』によってその能力が決まりますが、一般人(?)だった虎杖はそのどちらも持ち合わせていませんでした。
後述する呪物「宿儺の指」を食べたことで後天的に呪力を手に入れただけ。
今後、宿儺の術式が肉体に刻まれて使えるようになるだろうとは言われていますが、その兆候は当初全く見られませんでした。
要は呪力を肉体に込めた肉弾戦しかできないわけですが、しかし虎杖は元々保有していた超人的な身体能力により、肉弾戦のみで一級術師クラスの実力を手にしています。
虎杖の身体能力は天与呪縛ではない?
しかし、この超人的な身体能力というのが不可思議な点。
当初、これは『天与呪縛』、『呪力を失うという縛りと引き換えに超人的な身体能力を得た』ものだろうと作中で推察されていました。
実際、虎杖の先輩の真希も術師の家系でありながら呪力を持たず、その代わりに超人的な身体能力を得ています。
ですが、元々術師の家系でもない虎杖が呪力を持たなかったからと言って、それが何かの縛りになるのでしょうか?
それが縛りになるなら、一般人は超人だらけになってしまいます。
そもそも虎杖は呪力を獲得した後も身体能力はそのまま。
彼のそれが『天与呪縛』でないことは確定的です。
虎杖の出生に何らかの秘密があることは間違いないでしょう(既に羂索(けんじゃく)と呼ばれる千年前から人の身体を渡って存在し続ける呪詛師が彼を何らかの形で生み出したことまでは分かっています)。
また220話では、虎杖が「アイツ(=宿儺)を殺すためならなんでも喰ってやる」と語り、直後に脹相と”兄弟”のことで意味深なやり取り。
「いい、オマエの中で生きられるのならそれで」(脹相)
受胎九相図を食べてパワーアップを更なるパワーアップをはかったようです。
術式:赤血操術、伏魔御厨子(切り取り線)習得
256、257話では虎杖が術式をついに披露しています。
術式:赤血操術
加茂家相伝の血を操る応用力の高い術式。
虎杖は他の使用者と比べて練度が低い。
受胎九相図の4~9番を取り込んでいた。
術式:伏魔御厨子
宿儺の術式。最終決戦で黒閃を連発したことで覚醒した。
宿儺のそれとは違い、切り取り線が事前に対象に浮かぶ。
どちらも練度は低いですが、理不尽なくらいの黒閃連発で使えるレベルにまで到達しています。
また、宿儺との最終決戦前に憂憂の魂の入れ替え術式なども使って反転術式や簡易領域まで習得しており、一気に隙のない最強格にまで成長している印象ですね。
「呪術廻戦」宿儺の器としての虎杖
両面宿儺とは? その器としての希少性
両面宿儺とは千年前に実在した人間です。死して尚、その肉体を滅ぼすことも出来ず封印されていた天災であり、その力は間違いなく作中最強クラス。
手が4本あったり千年前の時点で既に人間離れした存在で、呪詛師(呪術を悪用する存在)とかそういった一般的なカテゴリには分類されない呪いの王です。
虎杖はその宿儺の指を肉体に取り込んで呪力を得たわけですが、普通そんなことをすれば宿儺に肉体を乗っ取られてしまいます。
しかし虎杖は宿儺を取り込んでも自我を失わない『器』としての適性を持つ存在。
千年現れなかった逸材と呼ばれ、宿儺を押さえ込むことができています。
……ですが、普通に考えてそんな存在が偶然から生じ得るものでしょうか?
そして都合よく、宿儺の指を取り込むような真似をするでしょうか?
彼の存在は全て、仕組まれたものでした。
虎杖の死亡、宿儺との縛り
基本的に肉体の主導権は虎杖にありますが、これも絶対ではありません。
虎杖は一度死亡しており、宿儺の力を使って生き返る際にある縛りを結んでいるのです。
①「契闊」と唱えたら一分間体を明け渡す。
②虎杖はこの縛りのことを忘れる。
③体を明け渡している間だれも殺さないし傷つけない。
さて、この条件で宿儺は果たして何を企んでいるのか?
今のところ宿儺の興味は伏黒の術式に向いているようですが……
【追記】
宿儺はこの縛りを利用して、伏黒の肉体を奪ってしまいました。
「呪術廻戦」虎杖悠仁の正体は?
虎杖の母親は羂索(けんじゃく)
虎杖の秘密、正体を考察する上で重要なのはその出生ですが、虎杖は自分の両親についてほとんど記憶がありません。
祖父と二人暮らしだったようですが、母親については全く記憶がなく、父親についてはうっすら記憶にある程度。
虎杖の回想で辛うじて登場しましたが、母親の頭には偽夏油と同じ傷痕(羂索に肉体を乗っ取られたものの証)が……
ここで一つ忘れてはならないキーワードが存在します。
それが特級呪物「受胎九相図」。
受胎九相図、脹相とは兄弟なのか? そして存在しない記憶の正体
受胎九相図とは、呪詛師、加茂憲倫(羂索)が人間の女性に呪霊の子を孕ませ、その胎児を呪物として保管したもの。
加茂憲倫(羂索)はその胎児に自身の血を混ぜ、術式を継承させていました。
作中でも受胎九相図が受肉した存在が、『人間』として登場しています。
現時点で分かっているのは、虎杖がこの受胎九相図と同じく、加茂憲倫(羂索)によって生み出された存在だということ。
その理由は、
①加茂憲倫(偽夏油=羂索)が、虎杖の頑丈さを「我がことながら」と表現していたこと。
②受胎九相図の長男、腸相が「存在しない記憶」により虎杖を弟と認識していること。
③宿儺の器、身体能力についての説明がつくこと。
④虎杖のことを息子と発言していた。
脹相は同じ加茂憲倫(羂索)の血が混じった存在として虎杖のことを「兄弟」と認識しています(虎杖の父親は人間、母親も疑惑こそありますが呪霊というわけではないので、受胎九相図とはまた別モノです)。
ちなみに……全く同じような描写で、虎杖との「存在しない記憶(=中学時代の虎杖との親友としての交流)」を、呪術高専京都校3年、東堂葵が回想していますが、これについては作者が腸相の記憶とは全くの別種であることを明言しています。
つまり、東堂の妄想に過ぎないと。
いや、東堂も受胎九相図と関係が、とか、あり得ないとは思っていましたが東堂なら何でもありかと不安になったり……いや、何ていうか本当に安心しました。
東堂はやっぱり突然変異のバカでないとね。
虎杖の正体は死産した宿儺の双子
257話ではついに虎杖の正体が判明。
宿儺は本来双子として生まれる運命だったのですが、飢えをしのぐために双子の片割れを捕食していたことが当人の口から語られています。
虎杖の父親はその双子の転生体。
羂索はその転生体と番って虎杖を産み、そこに更に宿儺の指を封じることで、宿儺の器としての強度を担保しました。
つまり虎杖は、ポテンシャルだけなら宿儺に匹敵するものを持っているということで……?
【まとめ】「呪術廻戦」キャラクター考察wiki~生死を含めた最新の状況は~
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