今回は「週刊少年サンデー」で連載中の大人気ファンタジー「葬送のフリーレン」から、フリーレンの師匠「フランメ」について解説します。
フランメとは「人類の魔法の開祖」と呼ばれる約千年前の時代に生きた人間の大魔法使い。
かつてフリーレンに魔族との戦い方を叩きこんだ魔法の師匠でもあります。
作中ではフリーレンに新たな旅の目的地「魂の眠る地(オレオール)」を指し示すことになるフランメ。
本記事では彼女のプロフィールや功績、その強さや人間関係を中心に解説してまいります。
「葬送のフリーレン」フランメのプロフィール
基本プロフィール(声優など)
フランメは人類の魔法の開祖と呼ばれる人間の大魔法使い。
約千年前の時代の人間であり、物語開始時点で既に故人となっています。
魔法史にも出てくる偉人ですが、今ではおとぎ話と実在を疑う者さえいるようです。
詳しくは後述しますが、本作の主人公・フリーレンに魔族との戦い方を叩きこんだ魔法の師匠。
過去回想では背中まで伸びた茶色の髪を三つ編みにまとめた、はすっぱな雰囲気の美女として描かれています。
魔族を「言葉を話す魔物」として定義し、「魔族」いう呼称で呼び始めた人物。
詳細は不明ですが、魔族に全てを奪われ、魔族を根絶やしにしたいほど憎んでいた模様。
魔法を魔族と戦うための道具として扱いながら、同時にただただ魔法が大好きで、一番好きな魔法は両親に教わった「綺麗な花畑を出す魔法」だったそうです。
声優は田中敦子さんが担当。
「人類の魔法の開祖」と呼ばれる理由・功績
フランメが「人類の魔法の開祖」と呼ばれる理由は、彼女が人類に魔法を広めた存在だからです。
千年前の当時、人間の文化圏では魔法は魔族の技術であるとして、表立った研究は禁忌とされていました。
しかしフランメは大陸最大の統一帝国の皇帝に働きかけ、国を挙げた魔法の研究に認可を降ろさせます。
新設された宮廷魔法使いの教育や魔法の軍事転用にも関わっており、フランメは人類の誰もが魔法が使える時代を切り拓き、人類に魔王軍と戦うための力を与えた存在と言えるでしょう。
当時の宮廷魔法使いにはフリーレンよりも強い魔法使いもたくさんいたそうです(あくまで1000年前のフリーレンより、ですが)。
また、現在のグラナド伯爵領にはフランメが張った防護結界が残されており、千年が経った今でも誰にも破ることができず、伯爵領を守り続けています。
なお、非常に偉大な人物だったからこそか、彼女の名を騙った大量の贋作の魔導書が世に出回っており、「フランメの著書に本物無し」とまで言われているそうです。
「葬送のフリーレン」フランメの強さ
フランメはまさしく天才と呼べる大魔法使いです。
その実力は魔王軍将軍「玉座のバザルト」より強い魔族の幹部を瞬殺したほど。
フリーレンに「魔力を制限して相手を欺いて殺す」戦い方を教えた人物であり、正面切っての戦いよりも駆け引きや技巧に長けた魔法使いであったと考えられます。
グラナド伯爵領に張られた防護結界などは魔族から見ても桁外れの代物らしく、断頭台のアウラの配下リュグナーはフランメに、
「天才は嫌いだ」
「積み重ねたものの」
「美しさがない」
と嫉妬交じりの嫌悪を向けていました。
純粋な魔力量などで言えば、その後千年の修練を積んだフリーレンには劣るでしょうが、才能のみで言えば彼女を遥かに凌ぐものと考えられます(フェルンと同レベル?)。
「葬送のフリーレン」フランメとゼーリエ
フランメは神話の時代から生きるエルフの大魔法使いゼーリエの弟子です。
ゼーリエはフランメを「気まぐれで育てた弟子」と呼んでいましたが、才能ある魔法使いが大好きなゼーリエのことですから、よほどフランメの才能に期待していたんでしょうね。
ただ二人は魔法に対する考え方が異なったのか、フランメが成長して以降は別々に行動していたようです。
誰もが魔法を使える時代を望んだフランメに対し、魔法は特別であるべきと考えるゼーリエ。
フランメは遺言で、自分の死後ゼーリエに宮廷魔法使いの教育を引き継いでほしいと依頼していますが、ゼーリエはそれをあっさり断っていました(フランメは断られること前提で、自分の成果を伝えたいだけだったようですが)。
ただゼーリエも後に大陸魔法協会を作り魔法使いの教育に関わっていますから、フランメの言葉に何か思う所があったのかもしれませんね。
なお、詳しい理由は不明ですがフランメはゼーリエと自分を「平和な時代に生きる自分が想像できない」とし、自分たちでは魔王を倒せないと考えていたようです。
「葬送のフリーレン」フランメとフリーレン
魔王軍からフリーレンを救い弟子に取る
フランメがフリーレンを弟子に取った切っ掛けは、千年前にフリーレンが住むエルフの集落が魔族の襲撃を受けて壊滅したこと。
フリーレンは襲撃してきた魔族と魔王軍将軍「玉座のバザルト」を何とか倒しましたが、他のエルフは全滅し、フリーレン本人もボロボロ。
そこに現れたフランメはフリーレンを拾い、フリーレンの才能に目を付けて彼女を弟子にすると一方的に宣言します。
魔族に恨みを抱いていたフリーレンはフランメの宣言に応じ、フランメの下で約50年に渡って修行を積むことに。
フランメはフリーレンにあらゆる戦いの術を叩きこみ、フリーレンに魔王討伐を託して老衰で命を落としました。
「お前が歴史に名を残すのは」
「魔王をぶっ殺すときだ」
弟子に遺した想い「魂の眠る地(オレオール)」
フリーレンに戦いの術だけを学ばせたフランメですが、同時に彼女はいつかフリーレンが大きな壁にぶつかることを理解していました。
「お前はいつか大きな過ちを犯し」
「人を知りたいと考えるようになる」
「そん時はここに」
「帰ってこいって言ってんだ」
「手助けしてやる」
そしてその時に備え、フランメはフリーレンのためにある手記を残していました。
そして千年後、戦士アイゼンはフリーレンに亡くなった勇者ヒンメルと話をして欲しいと願い、かつて死者と対話したとの記録が残っているフランメの手記を探していました。
フリーレンがアイゼンの依頼で訪れたかつてのフランメの住処。
そこで発見した手記は、千年前からフリーレンがここに来ることがわかっていたかのように、丁寧に「死者との対話」についてのページが開かれていました。
「大陸の遥か北の果て」
「人々が天国と呼ぶ場所」
「魂の眠る地(オレオール)」
「多くの魂が集まる場所で」
「私はかつての戦友達と対話した」
フリーレンたちは手記に書かれていたその場所、かつて魔王城があった「魂の眠る地(オレオール)」を目指して旅を続けています。
コメント