「ケントゥリア」ミラ~物語最大の謎、ディアナの母でありユリアンを救った奴隷の女性、その息子はルーカス?~

 今回は「ジャンプ+」で連載中のダークファンタジー「ケントゥリア」より、ディアナの母「ミラ」について解説します。

 ミラは王を殺す運命の子と予言されたディアナの母親であり、第一話でユリアンを庇って「海」の生贄となった女性。

 当初はただの一般人と思われていましたが、物語が進むにつれ彼女の存在はこの物語最大の謎の一つとなっています。

 ディアナが運命の子とされる理由、死んだとされる息子の存在。

 本記事ではそんなミラの判明しているプロフィールや人間関係、彼女にまつわる謎を中心に解説してまいります。

「ケントゥリア」ミラのプロフィール

基本プロフィール

 ミラは第一話で登場した奴隷の女性。

 奴隷船に密航した主人公のユリアンを庇い、彼に愛情を教えた存在です。

 まだ若い黒髪の女性でありお腹の大きな妊婦。

 愛情深く、奴隷でありながら人としての誇りを忘れていない高潔な人物です。

 最後はユリアンを救うため、自ら生贄となって命を落としており(後述)、ユリアンはミラの娘であるディアナを守り育てるために生きて行くことになります。

ユリアンを庇い「海」の生贄となる

 ミラやユリアンたちが乗っていた奴隷船は、保険金目当てに奴隷を殺す悪党どもの船でした。

 魔の海域で船員たちに次々殺されていく奴隷仲間たち。

 最後に生き残ったミラとユリアンも殺されそうになったその時、超越存在である「」が突如その場に現れ、二人に契約を持ち掛けます。

 どちらか一方の命を「海」に捧げれば、残った者には力を授けてやる、と。

 妊婦であるミラを庇って生贄となろうとしたユリアンでしたが、ミラはそれを引き止め、その場で自分の腹を掻っ捌き娘ディアナを出産。

 そしてディアナをユリアンに託し、自ら「海」の生贄となり命を落としました。


「ケントゥリア」ミラとユリアン

引用元:暗森透(X)

 ミラとユリアンは偶然奴隷船に居合わせただけの他人です。

 ミラがそんなユリアンを気にかけ、命懸けで庇ったのは、彼女が愛情深い女性だからというのもありますが、亡くなったミラの息子の存在がありました。

 ミラにはユリアンと同じ年頃の息子がいました。

 ただその息子は妊婦であるミラを庇って奴隷狩りに殺されてしまったそうです。

 ミラはユリアンにその息子を重ね、もし解放奴隷になれたら一緒に暮らさないかと誘い、最後は「もう二度と私の子を死なせない」とユリアンを庇って「海」にその身を捧げたのです。

「ケントゥリア」ミラの息子はルーカス?

引用元:暗森透(X)

 ファンの間ではルーカスが、ミラの死んだと思われている息子なのでは、という説が囁かれています。

 ルーカスはユリアンと同じ年頃の青年。

 彼は元傭兵で偶然(?)ユリアンと知り合い親しくなりますが、その正体はこの国の国王・至高き君の妾腹の子であり、国王の近衛黒騎士の一人で「無貌の黒騎士」と呼ばれる存在です。

 ルーカスの母親は王妃の嫉妬から王宮を追放され死んでしまい、ルーカスは父親である至高き君を深く憎んでいます。

 両者は互いに「息子」「母親」は死んだと語っていますが、これが実は勘違いか何かで、死んだと思われていたミラの息子がルーカスだった、というのがこの説。

 ミラとルーカスは面立ちが似通っていますし、もしそうならルーカスこそがディアナの血の繋がった兄ということになり(+至高き君がディアナの父親)、非常に面白い展開です。

 この説はただの思い付きにも思えますが、ミラの存在には後述の通りいくつか不審が点があり、あながち根拠のないものではありません。


「ケントゥリア」ミラの謎

何故奴隷となったのか? 夫は?

 ミラの存在にはいくつかの謎があります。

 その一つが、何故彼女は奴隷となったのか?

 彼女の話からすると、奴隷狩りにあって、それを庇おうとした息子が殺され、自分は捕まって奴隷船に乗せられたということのようですが、そもそも彼女の夫はどうしていたのか?

 妊婦ということは少なくともつい最近まで夫が傍にいたはずですが、夫の存在については何も言及がありません。

 死んだなら何か一言あっても良さそうですし、生きているならユリアンに一緒に暮らそうと誘う前に夫のもとに帰りたいと発言するのが自然です。

 またミラは夫からもらった短刀(高価そう?)を大切に持っており、決して夫婦仲は悪くなかった模様。

 更に言うなら、ミラは普通の平民というには少し発言や精神性が高潔すぎ、相応の教育を受けているのではと思わせる部分があります。

 これらはもし彼女が至高き君の妾妃だったとすれば説明がつくため、これが「ルーカス=ミラの息子」説を補強するものとなっています。

魔女団や夜の神との関係は?

 ミラに関する最大の謎は、娘であるディアナの存在。

 ディアナは作中で、エルストリに至高き君に死をもたらす存在と予言されており、400年前に至高き君を死の寸前まで追い詰めた魔女団(カヴン)「真夜中の貴婦人」をいずれ率いる存在であることが示唆されています。

 またディアナの中には山羊の姿をした「夜の神」が宿っており、二つの心臓を共有しています。

 このような存在が偶然から生まれるとは考えにくく、母親であるミラに何らか秘密があると考えるのが自然です。

 46話ではルーカスの母親の追放に関して何か大きな事件があったことが示唆されていますし(エルストリが変わってしまった)、至高き君は何故かディアナを殺さず自分のもとに連れてくるよう命じています。

 もしミラがルーカスの母親で、魔女団や夜の神と何らかの繋がりがあり、それが理由で王宮から追放されたのだとすれば全てのことに辻褄が合うのですが……

【まとめ】「ケントゥリア」キャラクター一覧



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