今回は「呪術廻戦」において呪術戦の極致と呼ばれる必殺技、「領域展開」についてまとめてみました。
特級クラスの強者のみが使用可能な領域展開、その迫力とインパクトは間違いなく作中屈指。今回はその使用者と種類、メリット・デメリットなどについて、メタ的視点も交えて語っております。
「呪術廻戦」領域展開とは? メリット・デメリットは?
領域展開とは、術者(or呪霊)の生得術式を付与した領域を周囲に展開する技。
言い換えれば、術者(or呪霊)の術式(=ルール)で周囲の世界を塗り替える技です(Fateでいう固有結界ですね)。
この効果は大きく3つ。
①「環境要因による術者(or呪霊)のステータス上昇」
②「術者(or呪霊)の術式への必中効果付与」
③「領域内へ敵を閉じこめる(例外あり)」
特に凶悪なのが②の必中効果で、付与された術式次第では「当たる=決着」となることもあるため、領域展開はしばしば文字通りの必殺技として作用します。
これに対抗するには術式で防御するか、自分も領域を展開するか(簡易領域含む)。
領域外に逃げるという選択肢もありますが、③の効果があるので大抵の場合は無理です。
あとは領域には「外部からの攻撃に弱い」という弱点があるため、第三者の手を借りるか、領域内にありながら外縁を攻撃する手段があれば何とか……
このように極めて強力な技ですが、当然デメリットも存在します。
①呪力消費が莫大で、特級クラスでも多様できない。
②領域展開後は生得術式が焼き切れ、一定時間使用できない。
平たく言うと、使用後はヘロヘロになって普通の術式が使えないので、仕留めそこなうと反撃されてピンチになるかも、ということです。
上位の使い手なら領域対策は行っているでしょうし、強いからといって何も考えずに多様出来る技ではないということですね(五条悟とか宿儺とか例外はありますが)。
「呪術廻戦」領域展開の使用者一覧
五条悟「無量空処(むりょうくうしょ)」
作中最強、五条悟の領域展開の効果は、領域内に閉じ込めた者のあらゆる生命活動に関し、無限回の情報を脳に強制すること。
つまり閉じ込められた者は情報過多によって何もできず、廃人となってしまう術式ですね。
単純な生得術式の付与ではなく、術式解釈の幅を広げた拡張術式を付与しているのでしょう。
両面宿儺「伏魔御厨子(ふくまみづし)」
作中でも全容は明らかとなっていませんが、どうやら効果内のあらゆる対象に強力な必中斬撃を絶え間なく浴びせるもののようです。
その恐ろしい所は半径数百メートルに及ぶ広大な領域範囲。
「対象を領域内に閉じ込めない」という縛りと膨大な呪力によって成立したそれは、間違いなく作中でも随一の広さを持っています。
真人「自閉円頓裹(じへいえんどんか)」
触れたら防御不能で魂を変形させ、即死させてしまうことのできる真人の術式に必中効果が付与された、作中でも屈指の凶悪さを誇る領域展開です。
主人公、虎杖という天敵がいなければ、恐らく真人を攻略することは不可能だったでしょう。
漏瑚「蓋棺鉄囲山(がいかんてっちせん)」
シンプルに溶岩噴き出す高熱の領域を作り出すタイプの領域展開です。
必中効果以前に、並の使い手であれば領域に入った時点で高温で焼死してしまうという、ある意味力技を極めた領域と言えるでしょう。
相手が五条悟じゃなければ通用したのに……
花御「朶頤光海(だいこうかい)」
名前だけが判明している特級呪霊、花御の領域展開です。
作中では五条悟の妨害もあり、残念ながら使用機会はありませんでした。
陀艮「蕩蘊平線(たううんへいせん)」
南国のビーチのような光景が広がる、非常に穏やかで生命溢れる領域です。
ただし敵対者には、万物の生命の源である海から魚の式神が際限なく、必中効果付きで襲いかかる、物量で押し切るタイプの領域展開ですね。
伏黒恵「嵌合暗翳庭(かんごうあんえいてい)」(未完成)
伏黒恵が編み出した、ドロドロの影で溢れる領域展開です。
影から無尽蔵に式神を生み出したり、自分の分身を作ったりと応用力は非常に高いですが、まだまだ未完成な領域ですね。
必中効果は付与されていませんが、領域による術式性能の底上げ効果は高く、単純な必中効果の領域より厄介だと評されていました。
疱瘡婆「(名称不明)」
「特級特定疾病呪霊」疱瘡神の使用した名称不明の領域です。
墓石建ち並ぶ領域で、領域内の者は棺桶に閉じ込められ、墓石で地中に埋め込まれ、3カウント以内に脱出できなければ病にかかって死ぬ、というタイプの領域。
ただ、一度に一人ずつしか対象にできないようですね。
日車寛見「誅伏賜死(ちゅうぶくしし)
死滅回游の泳者、日車寛見が使用した簡易的な刑事裁判を再現する術式です。
術式そのものが領域展開を前提としており、日車自身も裁判官ではなく原告側に過ぎず領域を完全に支配しているわけではない、という点で「必中」ではあっても「必殺」ではない領域展開と言えます。
幽遊白書を知っている方の中にはテリトリーを連想した方も多いんじゃないでしょうか。
秤金次「坐殺賭徒(ざさつばくと)」
秤金次が使用した領域展開で、日車のそれと同じく術式そのものが領域展開を前提としており、「必中」ではあっても「必殺」ではないタイプの領域です。
その能力は実在するパチンコ台の再現。
大当たりを引き当てた場合、大当たり中は秤の肉体には膨大な呪力がもたらされ、事実上不死身となります(4分11秒間、ただし確変中ならすぐ次の大当たりを引ける)。
禪院直哉(呪霊)「時胞月宮殿(じほうげっきゅうでん)」
呪霊化した禪院直哉が使用した領域展開。
投射呪法に必中効果を付与し、更に術式対象を細胞一つ一つにまで拡大したものです。
術者と同じタイミングで動かなければ停止してしまう上、細胞の動きがズレて全身から出血してしまいます。
領域対策が出来ない者にたいしては必殺の術式ですね。
万(よろず)「三重疾苦(しっくしっくしっく)」
津美紀を乗っ取った受肉体の万(よろず)が使用した領域展開。
無限の圧力を生む「真球の構築」とセットで用いられており、真球に必中効果を付与する形で使われていました。
「無限の圧力」×「必中効果」という、普通だったら完璧な必殺コンボでしたね。
羂索「胎蔵遍野(たいぞうへんや)」
全ての黒幕・羂索の領域展開。
どうやら重力を操るものであり、領域内に入った存在を問答無用で押し潰す効果があるようです。
宿儺の領域展開と同様、「対象を領域内に閉じ込めない」という縛りが存在し、それによって効果を引き上げているものと考えられます。
乙骨憂太「真贋相愛(しんがんそうあい)」
宿儺戦で乙骨が披露した領域展開。
領域展開使用中は無制限に術式を「模倣」することが可能で、しかも領域に付与し必中効果を与える術式は任意に選べます。
使用中は無数の刀が領域内に突き刺さっており、その一つ一つに模倣した術式が付与されています。
刀の本数に制限はありませんが、一度使用すると刀は崩壊し、乙骨自身も手に取るまでどの刀にどの術式が付与されているのかわからないそうです。
何というか無限の剣せ……
領域展開は強力だけど、致命的な欠陥を抱えている?
さて、このように極めて強力でカッコいい領域展開ですが、この技にはメタ的に致命的な欠点が一つ存在します。
それは基本「破られるための技」だと言うこと。
五条悟あたりはバグなので例外です。
そして伏黒恵も、完全な形で領域展開を使用できているわけではありません。
そもそも普通の術師では扱えない超絶技巧だというのもありますが、「発動=決着」となりかねない技なので、主人公側がポンポン使っていたらバトルが成立しませんよね。
基本、領域展開とは強敵が使用し、それを主人公たちが工夫を凝らして攻略する技。
敵味方は逆でしたが、渋谷事変で五条悟の領域展開が攻略されたことしかり。
領域展開は強力ではありますが、その在り方ゆえに、決め手となることは今後少ないでしょうね。
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