今回は「ヤングジャンプ」で連載中の「ジャンケットバンク」より、画家ギャンブラー「雛形 春人(ひながた はると)」について解説します。
雛形春人は主人公の真経津が「1/2ライフ」ランクで最初に対戦したギャンブラーです。
登場当初は担当銀行員の土屋田を慕う弱気な男に見えましたが、その本性は馬鹿を弄んで嘲笑う性悪男。
自尊心が肥大した土屋田は雛形の作品でしかありませんでした。
本記事ではそんな雛形春人のプロフィールや強さ(能力)、作中での活躍とその最後(死亡)について解説してまいります。
「ジャンケットバンク」雛形春人のプロフィール
引用元:田中一行/『ジャンケットバンク』
基本プロフィール(年齢、誕生日、職業など)
年齢 | 26歳 |
誕生日 | 8月14日 |
身長 | 178cm |
体重 | 63kg |
血液型 | B型 |
趣味 | クロッキー |
好物 | 焼鮭 |
職業 | 画家 |
犯罪歴 | 無し |
危険度 | B+ |
雛形春人は作中に登場するギャンブラーの一人。
主人公の真経津が「1/2ライフ」ランク(四段階で上から二番目)に昇格して最初に対戦した男です。
真経津の担当権を持つ宇佐美班と敵対する伊藤班の土屋田が担当銀行員。
登場当初は無気力で、唯々諾々と土屋田に従っているように見えましたが、その本性は馬鹿を煽てて嘲笑う性悪。
土屋田のことも表向き煽てていますが、内心では馬鹿にしています。
本職は画家。
賭場に来たのは人の苦しみの中から感情を目に焼き付け、作品とするためです。
強さ:感情を色で見る
雛形春人は「1/2ライフ」ランクのギャンブラーだけあり、その実力はかなりのものです。
彼の武器は「感情を色で見ることができる」というもの。
所謂「共感覚」と呼ばれるものの一種でしょうが、これにより雛形春人は相手の感情を読み取り、そこから相手の手を予測して勝利してきました。
例えば感情に変化があれば、これは勝負手なので〇〇を出してくるに違いない、とかですね。
ただこれには弱点もあり、相手の思考や作戦までは読むことが出来ないため、感情の理由を誤解して相手にいいように動かされることは有り得ますし、ゲームルールへの理解を試される勝負では意味をなさないこともあります。
「ジャンケットバンク」雛形春人と土屋田
雛形春人の担当銀行員・土屋田謙介は、登場当初は自分がギャンブラーを勝たせているのだとイキっていました。
しかし実際の土屋田は無能な裸の王様。
雛形が土屋田に従っているように見えたのは表向きで、実際には雛形が土屋田をコントロールしていました。
雛形が土屋田を持ち上げていた理由は「バカが現実に気づいた時の顔が美しいから」。
「褒めて、媚びて、おだて、激励し、手柄を譲り、認め、讃え、少しだけ怯えてみせる」
そうやって土屋田の自尊心を肥大化させ、内心ではずっと馬鹿にしていたのです。
「ジャンケットバンク」雛形春人VS真経津
「ジャックポット・ジニー」
雛形春人と真経津が対戦したゲームは「ジャックポット・ジニー」。
このゲームは三種類六枚のカードを出し合い、3ラウンド後に相手より多くの金貨を集めるというもの。
カードの種類は次の三つ。
・『黄金(4枚)』自分の金貨を四倍に増やす
・『盗賊(1枚)』敵の金貨の半分を奪う
・『魔人(1枚)』盗賊と同時に出すと、盗賊の効果を無効化し逆に相手の金貨の90%を奪う
ゲームの勝利条件は3ラウンド終了時に相手より多くの金貨を所持すること、または対戦相手の死亡で、敗者は自ら望んだ金貨の崩落を受けてしまいます。
またプレイヤーはそれぞれ金貨の下の個室に閉じ込められ、金貨の支払いを終えるまでそこから出ることができず、会場内での飲食も禁じられていました。
雛形が終始ゲームを優勢に進めたように見えたが…
ゲームは雛形が真経津の感情を読み、そこから手を推測した雛形がラウンド1、ラウンド2と圧勝。
続くラウンド3では一枚目に『魔人』を出す真経津の奇行に驚いた者の、雛型はそれが自分が得る金貨の量を少なくし、崩落のダメージ少なく負けたいという真経津の戦略だと判断します。
そして最終的に全3ラウンドが終了し、雛型が圧倒的な量の金貨を得て勝利したかに思えましたが……
実はこれこそが真経津の狙い。
実はこのゲームには裏が有り、それはあまりに金貨の量が多くなりすぎると支払いに時間がかかり過ぎ、その間部屋から出られなくなるというものでした。
勝負が決するラウンドの終了は金貨の支払い完了後。
金貨を大量に獲得した雛形の支払いにかかる時間は7日と17時間34分30秒後。
しかもこの会場は飲食禁止というルールがあります。
真経津の狙いは相手を餓死により殺すことにあり、ゲームの罠を見抜けなかった雛形はまんまとそれに嵌まってしまったのです。
「ジャンケットバンク」雛形春人の最後(死亡)
雛形春人はゲームで敗北し、最終的に死亡しています。
餓死などという苦しい死に方ではなく、降参し金貨に潰されて楽に死ぬことも出来ましたが、雛形はそれを選びませんでした。
雛形は今の自分こそが最高のモチーフであると、最後に土屋田に鏡を持ってこさせ、自画像を描くことを選択します。
自分がいいように利用されていたことを理解しながら、最後に雛形に自分の無能を謝罪する土屋田の姿で、彼らの印象がガラッと変わりましたね。
雛形の最後の姿は描かれていませんが、恐らく餓死(衰弱死)。
その死を金持ちの見世物にされながらも、その表情は穏やかで達観したものでした。
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