今回は「ヤングジャンプ」で連載中の「ジャンケットバンク」より、御手洗暉の上司「宇佐美 銭丸(うさみ ぜにまる)」について解説します。
宇佐美銭丸(以下、宇佐美主任)は主人公の一人・御手洗暉の上司であり、宇佐美班を率いるカラス銀行の主任。
物腰柔らかですが強いリーダーシップで部下を率いる敏腕で、その真意や目的を周囲に悟らせぬ謎めいた人物です。
読者の間では攻撃力の高い名言を放つ男としても定評があります。
本記事ではそんな宇佐美主任のプロフィールや人間関係、作中動向や名言を中心に解説してまいります。
「ジャンケットバンク」宇佐美銭丸のプロフィール
引用元:田中一行/『ジャンケットバンク』
基本プロフィール(年齢、誕生日など)
年齢 | 非公開 |
誕生日 | 10月10日 |
身長 | 181cm |
体重 | 72㎏ |
血液型 | AB型 |
趣味 | ガチャガチャ集め |
好物 | 生クリーム |
犯罪歴 | なし |
宇佐美銭丸(以下、宇佐美主任)はカラス銀行特別業務部4課通称「特4」の主任銀行員。
本作の主人公の一人・御手洗暉をスカウトした上司でもあります。
外見は眼鏡で細身の壮年男性。
基本的にいつも笑みを絶やさない物腰柔らかで穏やかな男性ですが、債務不履行となったギャンブラーを容赦なく叩きのめすなど、荒っぽい一面も持ち合わせています。
人心掌握術は超一流。
対立する伊藤からは「部下の思考を誘導し、部下の自主性を尊重する形で死地に飛び込ませる」と評されていました。
宇佐美班とは?
「特4」には六つの班が存在し、それぞれの班を主任が率い、カラス銀行で行われるギャンブルを取り仕切っています。
宇佐美班はその一つで、宇佐美主任の部下は以下の通り。
御手洗暉
異常な暗算能力と常識人に見えてイカレた感性を持つ凡人。
彼が「特4」にスカウトされたところから物語は始まるが、宇佐美主任が何故彼に目を付けたのかは正直謎。
梅野六郎
「~の説が有力です」の人。
常に目を見開いた無表情な男性で、記憶力に長けている。
かつてはエリート班にいたが、ハブられて宇佐美班に異動したらしい。
榊(下の名前は非公開)
長髪でヤンキーっぽい男。
粗暴に見えて面倒見がよく、恐らく宇佐美班では一番の常識人。
渋谷蓮十郎
整えられた髭と細目が特徴の初老男性。
元ギャンブラーで、普段は好々爺としているが怖い人物。
羽柴しいな
宇佐美班の紅一点、女王気質の若い女性。
優れた観察眼を持ち、かつて一人の男に貢がせて破産させたことがあるらしい。
「ジャンケットバンク」宇佐美銭丸と御手洗暉
この作品は平凡な(?)銀行員だった御手洗暉を宇佐美主任が「特4」にスカウトし、ギャンブラーの世界に引きずり込んだところから全てが始まっています。
宇佐美主任は第一話で御手洗に対し「君にはいくつかの素晴らしい才能があります」と評していますが、正直なところ御手洗の何を見込んでスカウトしたのかは謎。
確かに御手洗は一般的な尺度で見れば決して無能ではなく、優れた暗算能力を持ってはいますが、それが宇佐美主任の役に立ったかと言えばそんなことはありません。
御手洗が債務者落ちするのを敢えて見過ごしたこともあり、これは視方によっては御手洗の成長のために谷底に突き落としたとも取れますが、宇佐美主任は別に御手洗が成長してもしなくても特に困りはしなかったでしょう。
171話で語られた宇佐美主任が御手洗に期待する役割は「ボール」。
御手洗は出会った人間全員の影響を受け、思い込みによってそこら中を飛び回る予測不可能な存在。
無軌道によく跳ね、盤上に波乱をもたらす、それが宇佐美主任が御手洗に求めたことでした。
「ジャンケットバンク」宇佐美銭丸VS伊藤吉兆
この作品では、ギャンブラー同士の戦いとは別にもう一つ、そのギャンブラーを担当する銀行員たちの権力争いが物語の軸として描かれています。
賭博を仕切る「特4」の課長には絶大な権限が与えられていて、その下には宇佐美を含め6人の主任が存在しています。
そして6人の主任の内過半数(4人)の推薦を受けることができれば「特4」の課長になることができ、宇佐美主任は他の主任からその座を奪い取り、部下に与えることで課長になろうとしています。
宇佐美主任と同じように考え、積極的に他の班と交戦しているのが伊藤班を率いる伊藤吉兆主任。
作中での対決は基本的に「宇佐美班担当のギャンブラーVS伊藤班担当のギャンブラー」という構図となっています。
伊藤班は大量の「主任解任権(キャリア100年)」と「交戦棄却権(キャリア150年)」を準備し、宇佐美主任の解任を賭けた主任解任戦を挑もうとするのですが……
「ジャンケットバンク」宇佐美銭丸の目的は?
宇佐美主任は作中において、他班を倒し、主任の座を奪って自分が課長になるために動いています。
御手洗は宇佐美主任を課長にすることで、ギャンブラーの死を金持ちの見世物にしないで欲しいという自分の願いをかなえようとしている、という構図ですね。
ただ宇佐美主任は伊藤班との戦いにおいて、ただ敵を倒すためにしては非効率なマッチメイクをしています。
これは恐らく戦いを通じて手持ちのギャンブラーを成長させ、その後の戦いに備えているということでしょうが、その相手は他の主任かあるいは課長なのか。
いったいどういう手順で課長に挑もうとしているのかが今のところ見えてきません。
また大前提として、宇佐美主任は課長になっていったい何をしたいのか?
御手洗の願いはあくまで彼自身のもの。
宇佐美主任にも課長になって自ら叶えたい願いがあるはずですが、今のところそれについては全く語られていません。
「ジャンケットバンク」宇佐美銭丸の名言
宇佐美主任はその独特の刺さるセリフ回しが読者の間で人気です。
ここではその中でも特に名言と有名なものをいくつか紹介しておきましょう。
「強者が築いた秩序の中では 人は自らが管理されていることに気づけない」
「だから人は”運命”という言い訳を思いついたんですよ」
第3話で銀行がいかに恐るべきギャンブラーたちをコントロールしているのかを説明したセリフ。
数字や契約こそが秩序であり人の”運命”を創るのだと、非常に皮肉の利いた言い回しですね。
「勝者こそが正義 人生と同じですよ」
第5話で獅子神のイカサマについて尋ねられた宇佐美主任の言葉。
獅子神の行為は卑劣かもしれないが、禁止されていない以上ルール違反ではない。
色々思うところはありますが、何をしようが結果を出した人間が正義になるという現実をシンプルに言い表しています。
「何かをする時はいつも早すぎて準備不足で 準備が整うまで待てば遅すぎる」
「万全な状態など 人生にはありませんよ」
第107話で伊藤主任が完璧な段取りで宇佐美班に勝負を挑もうとした際、その流れを無視して戦いに臨んだ宇佐美主任のセリフがこれ。
ベルセルクのガッツも似たようなことを言ってましたが、人生のあらゆることに通じる言葉ですね。
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