「サンキューピッチ」桐山不折~1日3球しか全力投球できないイップス、その過去と人間関係など~

 今回は「ジャンプ+」で連載中の野球コメディ「サンキューピッチ」より、1日3球までしか全力投球できない投手「桐山 不折(きりやま ふせつ)」について解説します。

 桐山不折は本作の主人公。

 中学時代は野球の神に愛された有望な投手でしたが、故障が原因でイップスとなり、高校では野球を辞めていました。

 この作品はそんな桐山を最強のワンポイントリリーフとしてスカウトするところから物語が始まります。

 本記事では桐山不折のプロフィールや過去(イップス)、人間関係や作中動向を中心に解説してまいります。

「サンキューピッチ」桐山不折のプロフィール

基本プロフィール

 桐山不折は本作の主人公であり、県立横浜霜葩高等学校野球部のリリーフピッチャー。

 中学時代は野球の神様に愛された天才として活躍していましたが、右肘の負傷によりイップスとなり、1日3球までしか全力投球出来なくなっています。

 そのため高校では野球部に入っていませんでしたが、時折野球愛が溢れて我慢ならなくなり、様々な高校の打者に正体を隠して勝負を挑み「野球部狩り」と呼ばれていました。

 この物語はそんな桐山不折を小堀広瀬が野球部に誘うところから物語が始まります。

 外見は二本角のようなくせ毛が特徴の長身長髪の青年。

 野球への愛が溢れた真面目な好青年ですが、かなりの天然で、勝負となると興奮していてもたってもいられなくなり、気持ちを落ち着かせるためにロジン(滑り止め)をヤバイ薬のように吸ってハァハァ息を荒げる変人でもあります。

1日3球しか全力投球できない最強のリリーフ

 桐山不折は1日3球までしか全力投球ができません。

 ただ1日3球とは言えピッチャーとしての実力は間違いなく作中最強であり、球速は目算で160キロ以上でコントロールも抜群。

 さらに強烈な落差のある「ナイアガラフォーク」と、ストレートの浮き上がりをコントロールして意図的にフライを打たせる「ムーンインパクト」という魔球を操ることができます。

 また聖テレとの練習試合で全力投球は1日3球という制限に引っかからない「チェンジアップ」も習得し更にパワーアップ。

 一方で、守備は送球に難があるため隙が多く、バッティングは右肘の影響でまともにバットを振ることができないなど、ピッチング以外はからっきしです。


「サンキューピッチ」桐山不折とイップス(過去)

 桐山不折のイップスは単なる精神的なものでなく、中学時代に負傷した右肘が大きく影響しています。

 桐山不折はリトルシニアのチームに所属していたのですが、その大きすぎる才能に未熟な肉体が耐えられず右肘を負傷。

 右肘を治療しリハビリに取り組んだものの、何故か1日3球までしか全力投球ができず、4球目は腕が痙攣して球が手から離れなくなっていたのです。

 その後、桐山不折はイップスを克服しようと、名医と呼ばれる医者を探し回ってより精密な検査を受けた結果、実は彼の右肘は完全には治っておらず、今後も完治は難しいだろうと告げられてしまいます。

 そして桐山不折のイップスは、身体が無意識にその右肘を庇っている結果だろう、とも。

 ケガにイップス、二つの災難に見舞われた桐山不折は、小堀と広瀬に誘われるまで野球を辞めていました。

「サンキューピッチ」桐山不折はドM

 桐山不折は真面目な好青年に見えて(実際そうではあるのですが)、勝負ジャンキーのドMです。

 単に野球が好き、勝負が好きというのに留まらず、自分を追い詰めてくれる強い相手、不利なゲームに展開にこそ興奮し、大喜びします。

 聖テレのエースで「千年に一度の高校球児」と呼ばれる轟大愚との対決では、自分の決め球の一つである「ムーンインパクト」をファールで凌がれ、

「素晴らしい(マーベラス)!!」
「もっと俺を苦しめてくれ!!」

 と大興奮。

 公式戦初戦ではチームの流れが悪くなるほど「いい!」と喜ぶ変人ぶりを見せていました。


「サンキューピッチ」桐山不折の人間関係

 桐山不折が1日3球までしか全力投球できないという秘密は、知られるとファールや待球などで対策される恐れがあるため、今のところ自チームでも知っているのは、キャプテン小堀、キャッチャー広瀬、エース三馬、策士伊能の四人だけ。

 監督の阿川先生にも知らされておらず、単に桐山不折は「身体が弱い」のであまり激しい運動が続けられない、という風に伝えられています。

 こんな風に秘密を抱えていると周囲と壁が出来そうなものですが、天然でクソ真面目な桐山不折は部員たちから好かれており、人間関係は良好。

 マウンドを争う三馬や、三馬第一主義の広瀬でさえ、桐山不折に対する悪感情はありません。

「サンキューピッチ」桐山不折の作中動向

 桐山不折は物語が始まる高校3年の6月まで、1日3球しか全力投球できないイップスを理由に野球部に所属していませんでした。

 しかし時折我慢できず他校の野球部に「野球部狩り」として勝負を挑んでいたことが小堀と広瀬に伝わり、勝負の末に野球部に勧誘されることに。

 当初それを渋っていた桐山不折でしたが、メンタルの弱いエースのお守り、ワンポイントリリーフとしてなら立派な戦力になると説得され、野球部に入部します。

 その後、エース三馬や策士伊能との対決を経て、聖テレとの練習試合。

 桐山不折は「千年に一度の高校球児」と呼ばれる天才・轟大愚を相手に格の違いを見せつけ、圧倒。

 そのワンポイントリリーフとしての立場を揺るぎないものにした桐山不折は、夏の公式戦に挑んでいくこととなります。



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