今回は「ビッグコミックスピリッツ」で連載中の大人気サッカー漫画「アオアシ」から、最強のフィジカルを持つU-18代表FW「トリポネ・ルフィン」について解説します。
トリポネは強豪船橋学院高校のエースストライカー。
外国人をルーツに持つハーフ選手で、その強靭なフィジカルを武器に既に日本代表候補として将来を期待されています。
アシトが世界を目指す上で、北野蓮と共に道標のような役割を果たしたトリポネ。
本記事ではそんな天才プレイヤーのプロフィールや弟、仲間たちとの過去などを中心に解説してまいります。
「アオアシ」トリポネのプロフィール
基本プロフィール(誕生日・身長・体重・声優など)
誕生日 | 不明 |
身長 | 不明 |
体重 | 不明 |
血液型 | 不明 |
声優 | ー |
トリポネ・ルフィンはプレミアリーグで「東京シティ・エスペリオンFC」ユースチームと対戦した強豪・船橋学院高校のエースストライカー。
主人公・アシトの2学年上の高校3年生です。
外国人をルーツに持つハーフ選手で、その強靭なフィジカルを武器に既に将来の日本代表候補として活躍を期待されています。
両親の国籍など詳しい情報は開示されていませんが、外見は白目と黒目が逆転した鋭い目つきとアフロヘアが特徴の黒人風の青年。
家は経済的にかなり貧しく、特待生として船橋学院にとってもらえなければサッカーを続けることも難しかったようです。
最強のフィジカルを持つU-18代表FW
トリポネのポジションはFW。
U-18代表にも選ばれた世代トップクラスのストライカーで、既にJ1横浜Mへのプロ入りが決まっています。
今年のプレミアリーグでは得点王にも輝いていましたね(昨年の得点王だった義経は怪我やトップチーム帯同などで出場機会が減少)。
その最大の武器はハーフ選手特有の強靭なフィジカル。
ただ単純に足が速いとか当たりに強いとかではなく、トリポネは圧倒的な身体の可動域の広さによりゴール前で余裕を持って選択肢を探す「時間」を作り出す能力に長けています。
そのサーカスティックな常識外れのプレーは、俯瞰の視野を武器に覚醒しかけていたアシトの自信を粉々に打ち砕いたほど圧倒的なものでした。
「アオアシ」トリポネにモデルとなった選手は?
トリポネのモデルとなった選手が誰か、その有無については今のところ発表されていません。
ただファンの間では横浜F・マリノスに在籍していたオナイウ阿道選手がモデルなのでは、と言われています。
オナイウ阿道選手は日本代表にも選ばれたことがあり、2021年7月からフランスのトゥールーズFCで活躍しているストライカー。
ハーフ選手で高校サッカー出身、U-19世代代表に選ばれた経歴など、トリポネとの共通点は多いですね。
またべガルダ仙台で活躍するオナイウ情滋選手というサッカー選手の「弟」がいる点も共通しています。
「アオアシ」トリポネと弟のサミー
トリポネにはサミーという2歳年下の弟がいます。
同じ船橋学院高校に通っており、ポジションはDF、右SB。
トリポネとはあまり似ていない丸顔の坊主頭で、作中では1年生と言うこともあってかそれほど目立つ選手ではありません。
ただ足元の技術はともかく足の速さとスタミナは相当なもので、兄と同じ特待生として船橋学院に中等部から通っています。
兄想いの心優しい少年であり、過去には兄に対する人種差別発言を聞いてトラブルを起こしてしまったこともありました。
「アオアシ」トリポネとチームメイト、夏目監督との過去
トリポネは才能あふれる選手ではあるものの、幼い頃は人種差別により周囲と思うように連携が取れず、船橋学院入学以前はユースのスカウト候補にも名前が挙がっていませんでした。
何とか船橋学院中等部に特待生として入学したものの、やはり連携不足により伸び悩むトリポネ。
しかし中学2年生の時のある出来事が切っ掛けでトリポネは大きく成長しました。
それは船橋学院の控えチームと地元クラブの練習試合での出来事。
当時小学6年生で船橋学院の練習に参加していた弟のサミーは、対戦相手が発した兄への人種差別的な発言が我慢ならず、試合前に相手を押し倒すトラブルを起こしてしまいます。
「肌の色はどうしようも」
「ないだろ……」
「サッカーに関係ないだろ……」
サミーは出場できなくなり、嫌な空気の中始まった練習試合。
試合前半、仲間たちはトリポネにFKのチャンスを託し、あいつらは許せない、今日はお前のために試合をすると宣言します。
突然のことに戸惑うトリポネ。
そして仲間たちは、これまでトリポネが自分たちに壁を作っていたのが差別的な発言をする奴がいたからなのだとしたら、このチームに仲間を貶めるような奴はいないと続けます。
仲間たちの想いを感じ取り、初めて壁を取り払ったトリポネは躍動、この試合4得点の大活躍を見せます。
そして試合後、トリポネに露骨にボールを集めたことを非難してきた相手チームの監督。
そこで試合を見に来ていた高等部の夏目監督は試合前に相手チームの選手が発した言葉を指摘して真っ向から反論。
「私は選手を守るぞ」
「君のような人間から」
「君は」
「教育者として恥を知れ」
この試合を通じて、トリポネは仲間の大切さとチームのために戦う意味を知りました。
「アオアシ」トリポネとアシト
トリポネは主人公のアシトに大きな影響を及ぼした選手の一人です。
彼らはプレミアリーグ第8節、エスペリオン対船橋学院戦で初めて対戦しました。
試合前半はエスペリオンが1対0とリードし、アシトも攻守コンプリートの手ごたえを掴みかけ、興奮のまま臨んだ後半。
そのアシトの手ごたえと自信を、トリポネの身体能力から繰り出されるアシトの想像を超えたプレーが打ち砕きます。
俯瞰の視野で防いだはずなのに、トリポネにあっさりとボールを奪われカウンターでゴールを決められたアシト。
トリポネの圧倒的なプレーに恐怖した彼は思うようなプレーができず、なんとペナルティエリアでハンドをしてしまいレッドカード。
最悪の形で退場してしまいます。
その試合の後しばらく、ショックで完全に調子を崩してしまったアシト。
しかし同時にトリポネの存在は世界へ羽ばたくための道標としてアシトの胸に宿り、しばしば彼の心の中に登場するようになります。
そしてトリポネにとっても俯瞰の視野を持つアシトはとても刺激的な存在でした。
エスペリオンと船橋学院との再戦の際、調子を崩していたアシトは試合にはでれませんでしたが、試合後、トリポネがアシトに話しかけてきます。
「あの試合は本当に」
「楽しかった」
「俺を楽しませてくれた」
「青井アシト」
「また巡り会おう」
「敵でも、味方でも」
それは奇しくも、後にアシトの前に立ちふさがる北野蓮と同じ言葉でした。
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