今回は「ビッグコミックスピリッツ」で連載中の大人気サッカー漫画「アオアシ」から、東京エスペリオンの至宝「栗林 晴久(くりばやし はるひさ)」について解説します。
栗林晴久は主人公のアシトが所属する東京エスペリオンの1学年上の先輩。
16歳時点で既にトップチームにも選手登録され、U-20代表にも選ばれた世代最高峰の天才プレイヤーです。
作中では選手として活躍するだけに留まらず、アシトとヒロイン・花の関係にも影響を及ぼすことになる栗林。
本記事ではそんな彼のプロフィールやモデルとなった人物、名言などを中心に解説してまいります。
「アオアシ」栗林晴久のプロフィール
基本プロフィール(誕生日・身長・体重・声優など)
誕生日 | 6月13日 |
身長 | 178cm |
体重 | 66kg |
血液型 | A型 |
声優 | 梅原裕一郎 |
栗林晴久は主人公のアシトが入団した「東京シティ・エスペリオンFC」に所属する1学年上の先輩。
16歳時点で既にトップチーム(プロ)とユースチームの両方に選手登録されており、飛び級でU-20代表にも選出されている世代最高峰の天才プレイヤーです。
見た目は髪をツンツンに逆立てた穏やかそうな少年ですが、試合中本気になると怖い程に表情を一変させます。
性格は天才らしく極めてマイペースで全てがサッカー中心。
しかし決して自分勝手でも孤高でもなく、仲間想いで周囲から慕われている人格者です。
一方とんでもない偏食で、身体づくりと食事の両立には苦労しているのだとか。
幼い頃スペインにいたことがあり、スペイン語はペラペラ。
近い将来、自分がスペインに渡ってプレーすることを確信しています。
エスペリオンの至宝と呼ばれる世代最高のMF
栗林晴久のポジションはMF。
「エスペリオンの至宝」「エスペリオンユースの最高傑作」などと評される世代最高の天才プレイヤーです。
小学3年生の時からエスペリオンで英才教育を施され、ドリブル、パス、シュート、戦術、視野の広さ、サッカーにかける情熱まで、全てにおいて抜きんでた異次元の存在。
栗林が出ただけでフィールドの空気が一変し、既にトップチームのメンバーでさえ彼にコントロールされています。
マスコミからは唯一の課題は「フィジカル」と言われていましたが、それに、
「フィジカルという言葉は」
「テクニックのない人間の」
「言い訳だと思っている」
などと言い返す気の強い一面もありました。
20巻では正式にトップチームとプロ契約を結びますが、契約期限は18歳までと区切られており、チーム上層部からも早期に世界へ羽ばたき、後へ続く者の道を切り拓くことが期待されています。
「アオアシ」栗林晴久のモデルは?
公式に発表されているのは比嘉厚平とジダン
栗林晴久のモデルとなった実在の選手は、元柏レイソルの比嘉厚平選手であることが小林先生のホームページで明かされています。
あまり詳しくは知らなかったのですが、比嘉選手は柏レイソルユースの黄金世代で活躍した選手。
当時は「比嘉にボールを集めたら何とかしてくれる」と周囲に思わせるほど、圧倒的な存在だったようです。
2008年には高校3年生でトップチームとユースの両方に選手登録され、将来が期待されていました。
しかし同年のU-19の中国戦で膝を負傷。
2009年にはトップチームに昇格したものの怪我の影響で期待されていたようなプレーができず、2016年に現役を引退されたそうです。
栗林も怪我だけは気をつけて欲しいですね。
また、栗林の「ボールどころか身体にも触れない」というシーンは、フランスの代表ジダンのプレイ動画を参考に描かれたそうです。
栗林、高2でもうジダンかぁ……
ファンの間では久保建英やスラムダンクの仙道がモデルではとの声も
公式には全く言及されていませんが、ファンの間でモデルではと噂になったのが久保建英選手。
スペインでの活躍を目指す栗林は、幼い頃から天才と呼ばれ、スペインで活躍中の久保選手とは確かにイメージが重なる部分があります。
しかし小林先生が久保選手をモデルにしたかというと、それはなさそうかな、というのが正直なところ。
エスペリオンの下部組織で育った栗林と、FAバルセロナの下部組織に所属していた久保選手では経歴や環境が大きく異なりますし、何よりキャラクターが全然重なりません。
むしろ、実際にありそうなのは「スラムダンク」の「仙道彰」に影響を受けているのでは、という説ですね。
スポーツはサッカーとバスケで違いますが、髪型や雰囲気、周りを上手く使うプレースタイルなど、かなり重なる部分があります。
小林先生自身も無意識の内に参考にしてしまった、というのは十分あり得そうです。
「アオアシ」栗林晴久と青井葦人(アシト)
主人公のアシトにとって、栗林晴久という男はただただ圧倒的な存在です。
代表FW義経のプレーには憧れを抱いていたアシトですが、栗林のプレーに関しては圧倒されて憧れすら抱けない。
「ああ、これには…なれない」
ただ一方で、栗林はアシトの俯瞰の視野に興味を持ち、理想のチームを作るためのSBの穴を埋めてくれる存在として期待しています。
「コンプリートしてる選手」
「世界的にもいないんだぜ」
「お前ならできるよな」
攻守コンプリートしたサイドバックになれと、その後のアシトの指針になる言葉を送っていました。
栗林の視野、戦術を共有してくれるプレイヤーは同世代にはほとんどいません。
栗林は花に頼まれてアシトに自分の戦術ノートを渡していますが、それもアシトなら自分の考えを理解してくれるのでは、と期待してのことだったのでしょうね。
実際に、柏商戦でアシトは阿久津とともにラストで見事に栗林の期待に応えています。
「アオアシ」栗林晴久と一条花
栗林晴久は本作のヒロイン・一条花と何かと接点の多い存在。
花ちゃんに好意を持つアシト(無自覚)を何かとヤキモキさせる存在です。
栗林と花ちゃんが接点を持った切っ掛けは、花ちゃんがアシトのために作った献立を拾い、自分にも献立を作って欲しいと花ちゃんにお願いしたこと。
栗林はもの凄い偏食なので、食事には本当に苦労していました。
ただそうして接点ができた2人ですが、花ちゃんが栗林に特別な好意を持っているかというとそんなことはなく、クラブづてに献立を渡すだけで対応そのものはかなり素っ気ない模様。
栗林も花ちゃんに特別な感情はないと否定しています。
とは言えそんなことは傍から見ている分には分からず、散々無自覚の嫉妬を掻き立てられるアシト。
今のところ、恋愛に関しては第三者的な立ち位置の栗林ですが、実は幼い頃、スペインで栗林は花ちゃんに怪我の手当てをしてもらったことがあり……
その過去次第では栗林と花ちゃんが更に近づくこともありそうですね。
「アオアシ」栗林晴久の名言・名シーン
それでは最後に、天才栗林の名言・名シーンを紹介して、シメとさせていただきます。
アシトがFWからDF(サイドバック)への転向を命じられ、混乱するメンバーの裏で、二人きりで話をする栗林と阿久津。
「二人でよく話したよな」
「福田さんの野望を叶えるのに」
「サイドバックが穴だって」
栗林のこの言葉からは、福田監督への恩義と阿久津への信頼両方がしっかり伝わってきます。
栗林は一体何を見て、何を目指しているのか。
そう問うたアシトに対する栗林の答えがこれ。
「今この瞬間」
「世界最高の選手って誰だ、青井?」
「その時代その時代」
「世界中の誰にこの質問をしても」
「パッと思い浮かぶ選手っているだろ?」
「俺は、それが、俺でありたい」
世界最高。
口にすれば陳腐な言葉ですが、栗林だからこそ重みと説得力のあるものに変わります。
船橋戦終盤、敵にリードされ、アシトが退場してしまうという劣勢に消沈するチームメンバーに、狂気的な笑みを浮かべる栗林。
「俺には理解できん」
「俺の予想できないことばかり起こる」
「素晴らしい試合展開……」
「なぜそんな」
「情けない顔になるのか」
ただ技術や才能に恵まれているだけでない、栗林の心の強さが良く表れたシーンでした。
「闘争心」
「残ってる奴はいるか?」
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