今回は「ジャンプ＋」の人気野球漫画「忘却バッテリー」から、智将・要圭に嫉妬するシニア時代の控え捕手「金城」について解説します。
金城は主人公と同学年のライバルキャラで、都立花木高校を率いる捕手。
清峰・要にとっては宝谷シニア時代のチームメイトですが、自分と要圭の差は運だけだと考えており、幸運に恵まれながら名門のスカウトを蹴った要に強烈な憎悪を向けています。
厭味なキャラではありましたが、言っていることは必ずしも間違ってはおらず、ある意味では読者の気持ちを代弁している部分さえあった金城。
本記事ではそんな彼のプロフィールや実力、作中での活躍を中心に解説してまいります。
「忘却バッテリー」金城のプロフィール
基本プロフィール
| 誕生日 | 不明 |
| 身長 | 不明 |
| 血液型 | 不明 |
| 所属 | 花木高校 |
| 出身 | 宝谷シニア |
| ポジション | 捕手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 背番号 | 2番 |
| 家族 | 不明 |
| 声優 | ー |
金城は主人公の要圭や清峰葉流火らと同学年で、都立花木高校を率いるライバルキャラです。
外見は丸刈り眼鏡、ゴツイ体格の胡散臭い雰囲気の青年。
チームメイトや取り巻く環境を手駒と考えるタイプで、彼女ができても「嘘つきで笑顔がうさん臭くて冷たい」と毎回フラれているそうです。
清峰・要と同じ宝谷シニアの出身で、シニア時代はずっと控え捕手に甘んじており、特に要に強い憎悪を向けています（詳しくは後述）。
作中では２年目夏の東京都予選二回戦で花木高校を率いて小手指高校の前に立ちふさがりました。
基本的な技術は智将と遜色なし？
金城はシニア時代要圭の控えに甘んじていましたが、捕手としても打者としてもその実力は相当なもの。
リード力、打撃力、フィールディングと基本的な技術は要圭と比べても特別劣っていたわけではありません。
試合全体の流れをよく読み、打者をおさえることに執着せず、敢えてシングルヒットを打たせることも選択できる頭脳派。
要圭との決定的な違いは、投手の感情やモチベーションを「精神論」と切り捨てて軽視していた点。
その一点を除けば、本当に作中でも屈指の名捕手と言えるでしょう。
「忘却バッテリー」金城の過去（要圭）
金城は好きで捕手というポジションを選んだわけではありません。
彼は捕手を大変で報われないポジションと考えており、捕手になったのは自分の能力や適性を踏まえた消去法。
ですがそんな捕手にも一つだけ手っ取り早くスポットライトが当たる方法があります。
それは優秀な投手と組むこと。
金城はシニア時代、清峰とバッテリーを組みたいと考えていましたが、清峰は幼馴染の要に懐いていて自分が入り込む余地がありません。
自分と要に実力の差はない。あるのは清峰と幼馴染だったという運の差だけ。いつしか金城はそう考えるようになっていました。
そしてある日突然、要と清峰は日本一の名門・大阪陽明館高校からのスカウトを蹴り宝谷シニアを去っていきます。
それを知った金城は「要が大阪陽明館にスカウトされたのは清峰のバーターだと知って傷ついたからだ」と考え（間違ってはいない）、幸運に恵まれながら逃げ出した要に強い憎悪を向けるようになったのです。
「忘却バッテリー」金城と花木高校戦
２年目夏の東京都予選二回戦。
主人公たち小手指高校は、同じ都立の新設野球部・花木高校と対戦します。
花木高校は勝つための合理的な戦術とリードを駆使する金城に率いられ、好投手・渡辺を擁する強敵です。
前半、渡辺の好投と金城のリードの前に中々点が奪えない小手指。
一方で、清峰はカット戦術で球数を投げさせられて四回までで降板。
要も二重人格の弊害で主人格がダウンして智将に変わらざるを得なくなってしまいます。
ただその後、智将のリードや読みに導かれた控え投手・瀧の好投、藤堂のスリーランなどもあり一気に小手指がリード。
最後渡辺がガッツを見せて好投しますが、最終的に５－０で小手指が完勝しています。
「忘却バッテリー」金城と渡辺
花木高校の１年生投手・渡辺は、金城と同じ宝谷シニア出身。
シニア時代はエンジェル渡辺と呼ばれるほど気の良い太った少年でしたが、要圭への逆恨みを切っ掛けに激やせし、投手としてかなりの実力を獲得しています。
そんな気難しい渡辺を金城は上手く手懐けており、当初勝つための駒の一つとして扱っていました。
ただ小手指との試合終盤、金城が既に諦めている中、渡辺は自分のピッチングで流れを変えてやると奮闘。
「気持ち」で実力以上のピッチングを見せる渡辺の姿に、金城は自分が「感情」を軽んじていたことを自覚し、それをシニア時代から理解しコントロールしていた要圭の凄さに気づきます。
駒であったはずの渡辺が金城の目を醒まさせ、結果的にシニア時代からの要圭への恨みを晴らしたのです。
「忘却バッテリー」金城は嫌な奴？（嫌い？）
登場当初、要圭への憎悪を前面に出し、周囲を駒として扱う金城はとても嫌なキャラクターでした。
ただ実際、金城の言っていたことは概ね正論（要圭と自分に実力の差が無いというのは言い過ぎでしたけど）。
特に「リードや戦略は結果論」「どんなに練り込んでも投手の”資質”に依存する」という発言は、一部の読者がコメントしていたのと同種のものでした。
つまり「捕手のリードはそんな万能じゃない」という一部読者の意見を代弁していたのが金城。
それに対し、作者と要圭が捕手の可能性を示したのがこの花木高校戦であり、金城との戦いでした。
捕手の可能性を示された金城は試合後、目が醒めたようにスッキリした表情で、
「自分の技術が劣っていただけなら お前に嫉妬する理由はひとつもなくなる！」
「今日は勉強になった ありがとう！」
と智将に頭を下げていました。
コメント