今回は「ジャンプ+」で連載中のダークファンタジー「ケントゥリア」より、滅びの預言者「エルストリ」について解説します。
エルストリは「至高き君」と呼ばれる国王に仕える側近で、王の死を予言した異能者。
その王の死の原因となる者こそがディアナであり、物語はディアナを守るユリアンたちと、ディアナを殺し王を守ろうとするエルストリたちを軸に展開していきます。
国王に狂信的な忠誠を誓い、やや暴走気味の怖いお姉さん。
本記事ではそんなエルストリのプロフィールや予言(異能)、その行動の矛盾や作中動向を中心に解説してまいります。
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「ケントゥリア」エルストリのプロフィール
引用元:林士平
基本プロフィール
エルストリは「至高き君」と呼ばれるこの国の国王に仕える予言者。
見た目は若い女性ですが、実年齢は80歳を超えています(異能か国王の力によるものかは不明)。
性格は国王にのみ絶対的な忠誠を向ける狂信者。
国王の為なら国王自身の命令にも平気で背いています。
また国王以外には関心がなく、国王の子供であるアルコスやラクリマでさえ内心軽んじているフシが見受けられます。
王の死を予言した者
予言者であるエルストリは国王の死を予言しています。
「それは世界を燃やす闇」
「あなた様の破滅」
「あなた様の宿星」
「あなた様を殺し」
「この国に夜を連れてくるもの」
「捜し出して破滅させねばなりません」
「さもなくば破滅するのはあなた様です」
「それは森に現れます」
この予言の存在こそがユリアンがミラから託された赤子のディアナ。
物語はディアナを殺し国王を守ろうとするエルストリと、ディアナを守るユリアンたちを軸に展開していきます。
「ケントゥリア」エルストリの異能
外したことのない予言者
エルストリの予言とは未来視の異能です。
エルストリの未来視(=予言)はこれまで外れたことがなく、数々の国の危機を防ぎ国王から絶大な信頼を置かれています。
エルストリの未来視は自分の意思で操れない強制発動するタイプの力で、与えられる未来の情報は視覚に限らず声だったり文字だったり様々。
自分の見た未来の光景を他人に見せることもできるようです。
ちなみに異能は「海」「森」といった超越存在と契約した者、またその契約者の血を引く者に発現しますので、エルストリは国王の血を引いていることになります。
予言を阻止する行動こそが滅びに繋がる?
未来視(=予言)の異能には、この手の能力に不可避の矛盾と疑問が存在しています。
つまり「確定した未来なら変えられないのでは?」「未来を変えようとする行動こそが、その未来を実現させてしまうのでは?」。
多くの読者がエルストリの予言こそが全ての元凶なのでは、と疑問視していましたが、これに関しては41話で答えが語られています。
つまりエルストリの未来視は「確定した未来」を見せるが、「未来は異能の力であれば変えられる」というもの。
この結論は実際にエルストリがいくつかの実験を重ねて導いた内容となっています(読者からの疑問の声に作者が答えた形でしょうかね?)。
少し気になっているのは「本当にエルストリの死の未来は覆されたのか?」というもの。
死体を操る異能も存在するようですし、実はエルストリは予言通り死んでいて、今の彼女は「終わっていないだけ」という可能性も……(エルストリの死の予言にはそれを匂わせる文言が含まれている)
「ケントゥリア」エルストリと国王(至高き君)
この国の国王「至高き君」は海の神と契約し加護と異能を授かり、数百年以上に渡ってこの国を統治してきた賢君。
奴隷制度を廃止するなど開明的で高潔な人物(少なくとも国民からはそう思われている)ですが、エルストリが国王に忠誠を誓っているのは極めて個人的な理由です。
元々エルストリは自身の未来視(=予言)により15歳まで生きられないことが決まっていました。
そして彼女は予言通り馬車の事故に巻き込まれて命を落とすところだったのですが、その場に居合わせた国王により命を救われています。
国王に忠誠を誓っているのはそれが理由ですね。
エルストリは「ルーカスの母親の一件」が原因で忠誠心が暴走気味とのことですが、その一件の詳細やルーカスとの関係については今のところ明かされていません。
「ケントゥリア」エルストリの作中動向
国王の死の原因が「森」にあると予言したエルストリは、その死の原因を排除するため、アンヴァルから報告のあった「森」の異常の調査のため、ユリアンたちが身を寄せている村を訪れます。
そこでディアナを見たエルストリは、ディアナこそが国王の死の原因であることを確信。
アンヴァルや部下に命じてディアナを殺させようとします。
しかしアンヴァルはその命に背き、国王から預けられた最強戦力であったアルコスもユリアンに殺されてしまい、その場から引き下がるエルストリ。
その後、エルストリは国王にこの予言の件から手を引くよう命じられますが、彼女はそれを無視。
異能持ちを集め、「屍泥(しでい)」のヘーレムを雇ってアルコスの死体から作った生きた人形(アルトゥス)を使役し、再びユリアンたちに襲い掛かってきました。
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