今回はヤンマガ本誌で連載中の図書館お仕事コメディ「税金で買った本」から、作中で登場する小ネタや専門用語について解説します。
この「税金で買った本」はTV番組で麒麟川島が紹介したことが切っ掛けで人気に火が付いた作品。
作中に麒麟川島が登場したことなどで当時話題になっていました。
本記事では知らなくても問題ないけど、知ってるともっと楽しい作中の小ネタや、今さら聞けない専門用語について解説してまいります。
「税金で買った本」と麒麟川島
『アメトーーク!』で麒麟川島が絶賛
「税金で買った本」で検索すると真っ先にサジェストに出てくるのが「麒麟川島」。
この作品は『アメトーーク』のヤンマガ芸人の回で麒麟川島さんが紹介したことで一気に人気が爆発したことで知られています。
川島さんがが推すと重版になる「川島重版」なんてワードもあるぐらいですからすごいですね。
麒麟川島さんは過去にお子さんが図書館の本を破ってしまったことがあり、「税金で買った本」の2話を読んで図書館視点だと勝手な修理は迷惑なんだなぁと感心したのだとか。
またこの他にも4話のタコ足充電の人や、5話の体臭の話などがお気に入りだそうです。
作中に麒麟川島が登場(どこ?)
ヤンマガでは『アメトーーク』のヤンマガ芸人とコラボして、ヤンマガ掲載漫画のあちこちにヤンマガ芸人が登場している号がありました。
「税金で買った本」には当然、麒麟川島さんが登場。
対象話はコミックス4巻に掲載されている26話「ぬいぐるみとおとまりかい」。
児童係の小池さんや朝野さんたちが「ぬいぐるみお泊り会」を企画した会で、最終ページにシレッと登場していました。
引用元:ずいの 公式Twitter
「税金で買った本」と吉田輝和
税金で買った本には麒麟川島さんの他にも、吉田輝和というちょっとした有名人(?)も登場しています。
この吉田輝和とはネット上でオッサンの絵(自画像)を描いて投稿し続けているオッサン。
紙魚丸先生の「惰性67パーセント」にその自画像がモブの犯罪者として使われたことが切っ掛けで、半フリー素材として様々な漫画に登場しています。
吉田輝和が登場しているのは31話の「新・自転車”道交法”BOOK」で、自転車にひかれた顔色の悪いオッサンがそれです。
ちなみに吉田輝和は「税金で買った本」で自分が使われることを事前に知らされておらず、知人に言われて初めてそのことを知ったのだとか(使用には許可も報告も要らないと本人が宣言している)。
引用元:吉田輝和(X)
「税金で買った本」と登場人物の名前の由来(一覧)
税金で買った本の登場人物の名前の多くは、作家さんの名前をもじってつけられています。
以下はファンブック「図書館ともっと仲よくなれる本」で名前の由来が判明しているキャラクター。
石平紀一(小説家:石田衣良、脚本家:金城一紀)
早瀬丸小夜香(小説家:彩瀬まる、村田紗耶香)
白井里雪(推理作家:白井智之)
今村まひろ(小説家:今村夏子、今村昌弘)
朝野亜沙子(小説家:あさのあつこ)
茉莉野美波(小説家:真梨幸子、湊かなえ)
角野光(童話作家:角野栄子、小説家:角田光代)
宮辺ゆき(小説家:宮部みゆき)
梨原規香(小説家:梨木果歩、荻原規子)
椎名真司(小説家:椎名誠)
吉沼寛一(小説家:吉村萬壱)
繁松恭次(小説家:重松清)
小池芹菜(絵本作家:せなけいこ)
佐藤優多佳(小説家:佐藤多佳子)
島本実央(小説家:島本理生)
桜木香月(小説家:桜庭一樹、桜木紫乃)
灰坂坑太(小説家:伊坂幸太郎)
山田栄介(小説家・漫画家:山田詠美、小説家:山田悠介)
ファンブック発売以降のキャラクターについては不明ですが、乙田(乙一?)など、キャラクター名は変わらず作家の名前が由来となっているようです。
「税金で買った本」の専門用語解説
税金で買った本で当然のように使われていて、今さら聞けない専門用語解説。
レファレンス
「この本が見つからない」
「こんなことが知りたいんだけど、どの本を読めばいいでしょうか?」
といった図書館利用者のお困りごとに対し、司書さんが本を探すお手伝いをしてくれること。
熱心な司書さんほど利用者の役に立つレファレンスが大好き。
ブッカー
紫外線や汚れなどから本を守る透明のフィルム。
ミスると貼り直しが難しいので一発勝負の神経を使うお仕事。
石平くんは中学時代に司書の桜木さんからブッカーかけを教わっており、40話でその腕前を披露しています。
TRC
図書館流通センターの略称で、図書館向けの書籍販売、図書館管理業務などを受託している企業です。
発売から10日程度で書誌情報など装備済みの図書を納品する「新刊急行ベル」、逐次刊行物などを自動納品する「新継続」、図書館からの注文に備えて在庫を置く「ストック・ブックス」という3つの物流システムを展開しています。
選書会議
購入する本をスタッフで話し合って決める会議。
事前に購入希望の本にチェックを入れた上で、各ジャンルの担当者が週に一度集まってどの本を買うか優先順位をつけます。
詳しくは21~23話「マンガでわかる最高の会議」にて。
蔵書点検
年に1回、休館日に行われる棚卸作業。
図書があるべき場所にあるか、行方不明の図書がないかを点検する作業で、書架を整理して本のバーコードを一冊ずつ手作業で読み取る地獄のような作業です。
詳しくは47~49話「蔵書点検の手引き」にて。
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