今回は週刊少年ジャンプの傑作バレーマンガ「ハイキュー‼」から、身長だけでなく周りの人間にも恵まれた大巨人「白馬 芽生(はくば がお)」について解説します。
白馬芽生は鴎台高校の一員として春高で主人公たち烏野高校と対戦したキャラクター。
2m超の恵まれた体格を持ち、「小さい生き物より大きい生き物の方が絶対的に優れている」など傲慢ともとれる言動が目立ちますが、実は素直で小さな選手のプレーにも素直に感動する憎めない男です。
本記事では白馬芽生が作中において果たした役割と、その恵まれた人間関係、卒業後の進路などを中心に語ってまいります。
「ハイキュー‼」白馬芽生ってどんな奴?(声優含む)
基本プロフィール(身長、誕生日、最高到達点など)
所属 | 鴎台高校2年5組 → 立花レッドファルコンズ(Vリーグ Division1) |
ポジション | ウイングスパイカー → ミドルブロッカー |
誕生日 | 6月27日 |
身長 | 203.3cm → 205.4cm |
体重 | 100.4kg → 100kg |
最高到達点 | 350cm |
好物 | てりやきピザ |
最近の悩み | 身体ちょっと絞った方が良いとは思ってる…… → サイドの選手としても活躍できるようになりたい |
声優 | ー |
白馬芽生は長野県の強豪鴎台高校の2年生レギュラーです。
外見は頭部をツーブロックに刈り上げた身長2m超の大柄な少年。
自信家で生意気な雰囲気を漂わせていますが、凄いプレーを見ると敵でも思わず絶賛してしまうなど、根は素直で感情剥き出し、どこか憎めない性格をしています。
同い年のチームメイト・星海光来を一方的にライバル視しており、作中ではわざと小柄な星海を煽っては彼に相手にされず、むくれる白馬の姿がしばしば目撃されています。
高校からバレーを始め、その恵まれた体格を活かしてあっという間に全国トップクラスの選手に上り詰めた白馬。
彼はスピードとテクニックに焦点があてられることが多い「ハイキュー‼」において、やはり身長は強力な武器だという事実と価値観を再認識させてくれた存在でもあります。
「身長は強力な武器」という事実を体現する2m超の大巨人
パワー | 4 |
バネ | 3 |
スタミナ | 3 |
頭脳 | 3 |
テクニック | 2 |
スピード | 3 |
※表は最低1~最高5の5段階評価
<Vリーグ後の追加データ>
サーブ | 8 |
レセプション | 7 |
ディグ | 7 |
セッティング | 6 |
スパイク | 9 |
ブロック | 10 |
※最低1~最大10の10段階評価
白馬芽生は、その2m超の身長を活かした強烈なスパイクとブロックを武器に戦うプレイヤーです。
その相手ブロックの上から叩き込まれる阻む手段のないスパイクは決まる度に確実に相手の戦意を削ぎ落し、その高いブロックは囮に釣られても腕を伸ばすだけで敵スパイクを容易く防いでしまいます。
ただ、流石にプロともなれば白馬の高さに対抗できる選手もいるようで、高校時代はウイングスパイカーでしたが、プロ入りしてからはミドルブロッカーに転向しています。
サイド攻撃より、身長を活かした中央からの速攻の方が活きるということなのでしょうね。
2m超のプレイヤーと言えば他に宮城県角川学園の百沢雄大がいますが、バレーを身長の高い選手が勝つ単純なスポーツと考えていた百沢と異なり、白馬は小柄でも凄いチームメイトの存在もあって、当初からバレーの奥深さを理解していました。
身長だけでなく周囲の恵まれた環境こそが、白馬をより優れた選手へと成長させてくれたと言えるでしょう。
「ハイキュー‼」白馬芽生の人間関係
「小さな巨人」星海光来
白馬芽生にとって、チームメイトであり鴎台のエースである星海光来は最大のライバルであり目標です。
この二人の関係性は、烏野との試合前のやり取りに非常によく現れていましたね。
自分を小さいからという理由で舐めてかかる人間がいないことに不満を抱く星海に、自信満々に絡んでいく白馬。
「貶してほしいなら俺に言えよ」
「小さい生き物より大きい生き物の方が」
「絶対的に優れている!」
しかし星海は白馬の煽りに全く興味を示さず淡々とそれを認め、
「そうだな、分かってるよ」(星海)
「なんだよキレるとこだろーが!」
逆に白馬がキレてしまう始末。
実際のところ星海は、このやり取りに飽きたというのもあるのでしょうが、白馬が自分のことを舐めても馬鹿にしてもいないことを理解しているからこそ、反応が薄いのかなと思っています。
良くも悪くも、白馬は裏表がなく、感情が隠せない人間ですからね。
白馬にとって、身近に星海という小柄でも凄い選手がいるということは幸運でした。
バレーでは身長が高い方が有利。
けれど身長が全てではないことを、自惚れることなく理解することができたのですから。
恵まれた鴎台のチームメイト、監督
また、白馬芽生は星海以外のチームメイトにも恵まれています。
昼神幸郎を要とした鴎台のブロックは全国でもトップクラス。
白馬はそんなブロッカーとして最高の環境でバレーを学ぶことができました。
このブロック技術は間違いなく、プロとなって以降も白馬の最大の武器となっています。
また、監督のアーロン・マーフィーは世界最高峰のイタリア・セリエAでコーチ経験を持つ名将で、その指導は望んでもそうそう受けられるものではありません。
アーロンは指導において習慣化と継続を重視しており、このことも精神的にムラのある白馬にはぴったりだったと言えるでしょう。
「ハイキュー‼」白馬芽生の活躍とその後の進路(卒業後)
卒業後はプロ入りし、オリンピック代表にも選ばれる
高校卒業後、白馬芽生は立花レッドファルコンズ(Vリーグ Division1)に入団しプロ入りしています。
実際のプレーの様子は描かれていませんでしたが、チームメイトには稲荷崎の尾白アランがいます。
作中では、6年越しにVリーグの舞台で再戦を果たした星海と日向の試合を、スマホ越しに嬉しそうに見つめていました。
その後2021年にはオリンピック日本代表にも選出されるなど、日本屈指の大型プレーヤーとして活躍を続けているようです。
物語終盤で「身長」というものの強さを再認識させてくれた存在
「ハイキュー‼」という物語は、小柄な日向翔陽という少年が、スピードとバネを武器に恵まれた体格の選手たちに挑むという構図が多く使われています。
そのため、大柄な選手は読者から否定的に見られることが少なからずありました。
むしろ小柄な方が強くてカッコいいという風潮ですね。
そんな中、白馬芽生というキャラクターは、しっかりと小柄な選手を認めつつも、やはり大きいということは立派な武器なのだという事実を作中で示した存在なのだと思います。
春高の烏野高校との戦いでは、日向の囮に完全に釣られてしまうも、本命の東峰のバックアタックを、不完全な跳躍ながらその長身でしっかりブロックした白馬。
「小柄でも戦える」という強さがあるなら「恵まれた体格」という強さがあっても良い。
「ハイキュー‼」がただ小柄な者が輝く物語ではなく、自由な強さと価値観を認められる作品であったのは、こうした白馬のような存在の活躍があったからこそ、という気がします。
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