今回は「ヤングジャンプ」で連載中の「ジャンケットバンク」より、成長中の愛され男「獅子神 敬一(ししがみ けいいち)」について解説します。
獅子神敬一は作中で登場するギャンブラーの一人。
やや屈折したところはあるものの、この奇人変人揃いの登場人物の中ではかなり面倒見の良い常識人です。
ギャンブラーとしては未熟で、戦いを通じて成長していく様はもう一人の主人公と呼ばれるほど。
本記事ではそんな獅子神敬一のプロフィールや過去、人間関係や作中での戦績を中心に解説してまいります。
「ジャンケットバンク」獅子神敬一のプロフィール
引用元:田中一行/『ジャンケットバンク』
基本プロフィール(年齢、誕生日、職業など)
年齢 | 26歳 |
誕生日 | 8月27日 |
身長 | 182cm |
体重 | 79g |
血液型 | A型 |
趣味 | トレーニング・食事制限 |
好物 | 青汁 |
職業 | 投資家 |
犯罪歴 | 無し |
危険度 | C+ |
獅子神敬一は作中に登場するギャンブラーの一人。
主人公・真経津の4リンク戦での最初の対戦相手として初登場(第3話)。
真経津に敗北後は40話で再登場し、真経津の友人グループの一員兼宇佐美班が担当するギャンブラーの一人として戦っていくこととなります。
当初は自分に負けて債務者となったギャンブラーを購入し、自分に跪かせて王のごとく振る舞うなど歪んだ行動をとっていましたが、その根底にあったのは満たされない自分への怒り、そして臆病さと狡猾さ。
債務者を買うことで残高を減らして弱いランクに留まろうとする、虎の威を借る狐でした。
しかし真経津に敗北後はそうした自分を変えるべく債務者たちを追い出し、ギャンブラーとして上を目指すように。
家事万能で面倒見がよく、真経津グループの癒し兼弄られキャラとして活躍しています。
ちなみに獅子神に買われていた債務者は、彼に追い出された(解放された)後も自主的に二人残っており、その二人は雑用係として雇ってあげているそうです。
強さ:未熟だが臆病さを武器に成長
獅子神敬一は初登場時4リンク(四段階で上から三番目)のギャンブラーで、後に1/2ライフ(四段階で上から二番目)に昇格を果たしているものの、真経津グループの化け物ギャンブラーたちと比べるとその実力は劣ります。
ただ潜在能力は相応に高いようで、物語を通じて飛躍的な成長を遂げており、一部読者からはもう一人の主人公と評されることも。
獅子神の武器はその臆病さと、それに由来する狡猾さ。
当初の彼はプライドの高さからその武器を活かせておらず、言わば「賢しらぶったチンピラ」でしかありませんでしたが、身の程を知ったことで臆病者としての本質を活かせるようになっています。
これにより高い観察力を獲得した獅子神ですが、これはまだギャンブラーとして戦う上でスタート地点に立っただけのこと。
未熟な彼が生き残るには、更に試練を潜り抜け成長していく必要があります。
「ジャンケットバンク」獅子神敬一の過去
獅子神敬一は、少年時代の家庭環境は決して良いものではなかったようです。
毒親だったのかそもそも家庭が貧しかったのか、幼い獅子神少年が「僕が何か悪いことをしたから パパとママは何も買ってくれないんですか?」と語っていることからすると、恐らく前者なのでしょう。
鈍く薄汚れた自分を「ピカピカ」に変えるため、幸せのチケットを手に入れようと獅子神は必死に金を稼ぎました。
しかしどれほど稼いでも、欲しいものを買えるようになっても、獅子神は自分を誇れず、幸せになれません。
そして大したこともできない癖に「ピカピカ」のフリをするクソ共に怒り、何より自分がそんな連中と違うという証が見つからないことに怒っていました。
そんな怒りを敗者にぶつけていた獅子神でしたが、真経津との出会いを経て獅子神は本物の「ピカピカ」を見つけ、彼らのようになりたいと戦っていくことになるのです。
「ジャンケットバンク」獅子神敬一の人間関係
獅子神敬一は主人公・真経津の敵として登場しましたが、敗北した後は真経津に遊びに誘われ、以降友人グループの一員として親しくしています。
未熟な獅子神は真経津の遊び相手としては物足りない存在ですが、しかし真経津もその潜在能力は高く評価しているようで、わざわざ自分から声をかけていることからもそれは明らかです。
他の友人グループのメンバーも、獅子神のことは未熟な格下と見做しつつも、見込みはあると判断している模様。
特に村雨礼二は、根が善良な獅子神のことを自分の兄に通じるものがあると感じているのか、特に目をかけている印象があります。
叶黎明や天堂弓彦は、そもそも価値のない相手には冷淡なので、普通に接しているというだけで獅子神への評価は低くありません。
また獅子神はギャンブラーとしては格下ですが、料理や家事能力が高いため、友人グループ内では母親的なポジションにあり、意外とその立場は強いです。
「ジャンケットバンク」獅子神敬一の戦績
VS真経津「気分屋ルーシー」
獅子神敬一は真経津の4リンク戦初戦で敵として彼と戦っています。
ゲームは「気分屋ルーシー」で、互いに5つの面にそれぞれ5つの鍵穴がついた金庫が配られ、相手の設定した当たりの鍵穴に鍵を差し込み、先に5面全てを開けた方が勝ちというもの。
しかし獅子神は、4面まで全て当たりにした上で「君と同じ所を当たりに指定した」と宣言した真経津に踊らされ、結果的に自分の当たりを相手に教えてしまい、癖を見抜かせてしまったことであっさり敗北。
まったく良いところがなかったものの、敗北を糧に獅子神は更なる成長を誓っていました。
VS刑事コンビ(村雨とのタッグマッチ)
その後、1/2リンク戦で村雨とタッグを組み、山吹&時雨の刑事コンビと「ライフ・イズ・オークショニア」で対戦する獅子神。
獅子神はゲーム前、村雨から常に最大の数を出せと指示を受けており、実力で劣る彼はそれを受け入れていました。
しかし言われたまま動いていても、逆らっても状況は悪化するばかりで、獅子神はどんどん追い詰められていきます。
そしてそれこそが村雨の狙いであり、追い詰められた獅子神は極限状態で大きく成長。
高い観察眼を得て獅子神が敵と対等に戦えるようになったことで、村雨は一気に敵を追い詰め、ゲーム外での報復さえ封じて完勝します。
覚醒①身の程を知る
このゲームでの獅子神の覚醒は、自分の身の程を知り、臆病者として敵を見る目を手に入れたということです。
これにより獅子神は高い観察眼を手にし、相手が持つ視点を無数の目として視覚化できるようになっています。
獅子神は間違いなくこのゲームで成長したものの、強くなったことで周囲のギャンブラーたちとの力の差をより明確に思い知ることにもなっています。
VS叶黎明「デッドマンズ・キャンドルライト」
獅子神敬一の戦いは、宇佐美班と伊藤班の存続をかけた主任解任戦の中堅戦。
対戦相手はワルモノとして登場した叶黎明です。
このゲームは「ハッピーハート」を七つ集めるか、猛毒の煙が流れるロウソクを燃やして相手を殺すかの勝負。
圧倒的な実力差を持つ叶黎明に、獅子神は序盤圧倒され、あっという間にころされそうになってしまいます。
しかしその差は、単なる実力差以上に、獅子神が自分の力の全てを尽くせていなかったというのが大きかったように思います。
追い詰められて戦う覚悟を決めた獅子神は、ゲームの裏の仕様を見抜いて逆に叶黎明を追い詰めることに成功。
あと一歩のところまで行きましたが、最後にその仕様の更に裏を突かれて敗北しています。
覚醒②全てを尽くし我を通すために戦う
前回の村雨とのタッグマッチを経て飛躍的に強くなった獅子神でしたが、その時の獅子神は村雨におんぶにだっこ。
一人で戦い、追い詰められたことでようやく自分の全てを尽くし、自分の我を通すために戦うことを理解します。
ただ敵を倒すために全てをかけるのではなく、自分の我がままを通し笑うために、叶黎明を殺さずに勝とうと決断できたところに獅子神の成長を感じましたね。
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