「かぐや様は告らせたい」伊井野ミコ~防御は雑魚だが攻撃力はえぐい裏ヒロイン、石上との過去や恋模様など~

 今回は大人気恋愛漫画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」から、本作の裏ヒロイン・伊井野ミコの恋模様と恋愛戦力について解説します。

 伊井野ミコは68期から生徒会に参加した少女で、生真面目で融通が効かない優等生。

 ある意味メインキャラクターの中で最も「幼い」理想論者で、それ故に作中では人として大きく成長を遂げていきます。

 本記事では裏主人公・石上優との恋模様や、親友の大仏から「ザコ」と評されたチョロさ、そして覚醒した伊井野ミコの圧倒的な(恋愛)攻撃力を中心に語ってまいります。

「かぐや様は告らせたい」伊井野ミコのプロフィール

基本プロフィール(誕生日、身長、血液型、クラス、声優など)

誕生日5月5日
身長147cm
血液型O型
家族構成父、母
所属(クラス)1年B組 → 2年A組
部活動風紀委員(68期生徒会会計監査)
声優富田美憂
実写版キャスト影山優佳

 伊井野ミコは本作の裏ヒロイン。
 68期生徒会長選挙に立候補し白銀御行に敗北したものの、そのやる気を買われて白銀から会計監査にスカウトされました。

 外見は髪の先端を短く結っておさげにした小動物的な雰囲気の持ち主で、普段はつんけんしていますが、喜んだり落ち込んだり闇深かったりと非常に表情豊かな少女です。

 親友の大仏こばちとともに風紀委員として校内を日々パトロールし、真面目で融通が効かない性格を周囲に煙たがられながらも、秀知院学園の変人たちを取り締まっています。

 入学以来学年1位を取り続ける優等生。

 一方、ずっと生徒会長に立候補し続けながらも落選し、周囲の悪意に晒されてきた経験から、大勢の人の前に出ると上がってしまい何も喋れなくなるという悪癖も(改善中?)。

 生徒会内では主に、大食い食いしん坊キャラ、妄想オチ要員として愛されています。

 ちなみに将来の話にはなりますが、大学入学後にとてつもなく酒癖が悪いことが判明。
 伊井野の酒癖の悪さに耐えかねてサークルを辞める者が続出するほどの、新たなタイプのサークルクラッシャーとなったそうです。

真面目だがガチメンヘラで闇が深い(モデル・モチーフ)

 伊井野ミコの父は高等裁判所裁判官、母は国際人道支援団体員で、両親ともに多忙で家を空けることが多く、本人はそのことを気にしていないように気丈に振舞っていますが、実際はかなり愛情に飢えています。

 ブランケット症候群や謎のDV耐性などネグレクトをうかがわせる症状や闇を垣間見せることが多く、しばしば周囲をぞっとさせていました(立派な人が良い親とは限らないという例ですね)。

 かなりのガチメンヘラで病んでおり、ポエムや夢小説などはかわいいもので、勉強中はイケボの(かなり重めの)励ましの言葉を聞いて癒されるなど、常人には理解しがたい感性を持ち合わせています。

 ちなみに伊井野ミコのモチーフはかぐや姫の五人の貴公子の一人、石作皇子(いしづくりのみこ)。

 かぐや姫から「仏の御石の鉢」を見つけてこいと言われて頑張るも見つけられず、ポエム混じりの頑張ったアピールをしてかぐや姫に拒否られた人です。

 その後もポエムを送り続け、かぐや姫は「恥(鉢)知らずだなぁ」と思ったのだとか。

 とにかく恥に縁のあるキャラクターですね。


「かぐや様は告らせたい」伊井野ミコと石上優

中学時代から表向きは犬猿の仲(過去)

 伊井野ミコは裏主人公・石上優に想いを寄せています。

 とは言え最初から石上のことを好きだったわけではなく、石上への好意を自覚し始めたのは文化祭以降。

 登場当初は石上に対して生理的とも言える嫌悪感を向けており、中学時代から続く犬猿の仲でした。

 学校にゲームを持ち込んで違反ばかりしている問題児の石上と、生真面目な風紀委員の伊井野では、まあ当然の成り行きかもしれません。

 しかし二人は裏では(本人たちも知らないものの)互いに助け合っており、それを知る者からすれば当時からお似合いの関係でした。

 伊井野は石上の停学を教師に抗議したり何かとフォローしており、石上は周囲から孤立する伊井野にステラの花と「君の努力はいつか報われる」と手紙を送って励ましたり。

 ちなみに伊井野はその送り主が石上とは知らず、ステラの花を栞にし、送り主をステラの人と呼んで大切にしています。

つばめ先輩、大仏こばち、不知火ころも、パパ活おじさんと様々な障害を越え……

 裏主人公である石上優の周囲には多数の美少女の影が存在します。

 表の主人公(白銀御行・四宮かぐや)の相手が最初から固定されていた分、不足していたラブコメ成分が全部石上に割り振られている感じです。

 何と秀知院学院が誇る四人の難題女子(要は口説くのが難しい面倒くさい美少女、全員かぐや姫の難題に名前が由来している)の内、三人が石上と関わりを持っています。

子安つばめ
三年の先輩で石上の片思いの相手。
クリスマスには石上は彼女の部屋で大人の階段を上りかけた。
最終的に(石上が)フラれる。

大仏こばち
伊井野の親友で中学時代から石上に好意を持っていた。
伊井野と石上との関係を認められず、伊井野との友情にヒビが入る。

不知火ころも
石上の同級生で現役アイドル。
FPSという共通の趣味で一気に石上と親しくなり、伊井野をヤキモキさせる。

 改めてみると石上完璧にラブコメ主人公ですね。

 一方、伊井野も港区パパ活おじさん(白銀父)と親しくなり、おじさんと放課後デートをして石上をヤキモキさせたこともありました(格差酷いな)。

 二人はこうした障害を乗り越え、徐々にその仲を深めており……

【最終回】歴史は繰り返される

 伊井野の最終回は石上とセットで描かれていました。

 白銀たちの後を継いで生徒会長に就任し、石上も副会長に。

 互いに憎からず想っており、新生徒会として成果を挙げていく中で周囲からもお似合いの2人と目されるようになった伊井野と石上。

 付き合うのも秒読み段階かと思われました……が、何も進展がないまま半年が経過。

 互いの関係性とプライド故に、自分から告白しようなどとは考えず、どうやって相手に告白させるかばかりを考えるどこかで見たような男女の姿がそこにはありました。

 結論:歴史は繰り返される。



「かぐや様は告らせたい」伊井野ミコの恋愛戦力

防御力:紙装甲のクソザコチョロイン

 「かぐや様は告らせたい」といえば登場人物たちによる恋愛攻防戦。

 伊井野ミコの恋愛攻防戦における戦力を評価すると、まず防御力においては紙装甲のクソザコチョロインです。

 基本的にとんでもなく愛情に飢えており、人から認められることに飢えている伊井野は、ちょっと褒められるだけで簡単にコロッといってしまいます。

 文化祭ではナンパ男どもにかわいいと褒められると、あっさり「ちょっとだけなら」とついて行ってしまいそうになっていましたし、クリスマスの夜はアルコール入りのチョコで酔っ払い、お持ちかえりされそうになっていました。

 また人を見る目もなく、藤原千花にしばしば酷い目にあわされながらも、DV被害者のように依存し、支配されているという一面も。

 親友のこばちでさえ「ミコちゃんのザコ」と評しており、フォローなしでした。

 しかし誤解してはいけません。
 恋愛攻防戦において「防御力の薄さ」とは単なる弱点ではなく、異性を惹きつける攻撃力へと直結する強力な武器でもあるのです。

攻撃力:「良い子ぶらなくても良い」ならその行動力は表の主人公を遥かに凌ぐ

「良い子ぶらなくても良いんですね?」

 覚醒した伊井野ミコの恋愛攻防戦における攻撃力は凄まじいものがあります。

 藤原千花の一言(216話)が原因でリミッターが外れた伊井野は、これでもかというぐらいに石上を苛烈に攻め立てていきました。

 先に生徒会に行っておいてくれと発言した石上。
 その何気ない言葉に対するカウンターが次のセリフです。

「やだ。一緒に行こ?」

 制服をつまみながらこんなこと言われて、拒否できる男はいません。

 そしてつばめ先輩への失恋を引きずる石上に対し、頭を撫でたり膝枕をしたり、人目もはばからず容赦なく甘やかす伊井野。

 その積極性はリミッターを外した藤原がドン引きして後悔するほどでした。

 さらには頭をなでる石上の手を自分の頬に当てるというあざとい仕草で家の中に石上を招き入れ、

「部屋行こ……」

 ソファーで石上の隣に座って手を握り、甘え……

 

 何というか、じれったい駆け引きばかりで進展しない表の主人公たちの恋愛をぶった切るような圧倒的な侵攻力。

 普段良い子にしてる子のタガが外れると、本当に恐ろしいものがありますねぇ。

 ……まあ、結局告白できなきゃ意味ないわけですが。

 



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